みんなのミシマガジンとは?

「みんなのミシマガジン」創刊にあたって

いきなりですが、経済ってなんでしょう?
お金儲け? お金を循環させること?

あまりに大きな問いなので、もうすこし狭めて考えてみます。

自分たちにとって経済ってなんでしょう?
たとえば、私たちであれば「出版社にとっての経済」とは。

新聞やら東京の一等地といわれるところの動きを見ますと、
株式の売買という形で経済を成り立たすのが主流のようです。
が、出版社にとっての適切な経済は、そういう形ではないように思えてなりません。

私たち出版メディアの果たすべき役割のひとつは、「小さな声に耳を澄ませ、その声を欲する人たちのところへ、もっとも届く形でお届けする」ことだと思います。
そうしたミッションと運営をいかに両立させるか、が出版社にとって、
(文字通りに)死活的問題であります。
では、どうすればいいのでしょう。 
株式公開? ・・・まさかぁ(笑)。
(「株価を上げるため」という発想ほど、出版メディアの本来的なミッションと合わないものはないかと・・・)

何年も何年も、この問いを考えつづけました。
そして、2013年初頭、ようやくひとつの道を見つけるに至りました。

*   *   *

このたび、4月より「ミシマガジン」をリニューアル創刊するにあたり、
運営方法も「みんな」である皆さまにお願いすることにいたしました。

既存の経済システムでは、お金を払って買ったものは個人のものになります。
これが所有という概念の今のところの一般的解釈のようです。
が、ネットの読み物は、私の感覚では、「モノ」ではありません。
電子端末はモノであっても、そこに映し出されるテキストはモノではない。
触れて、匂いで、頬ずりして、というものではありません。
そうではなく、世界中どこにいても、誰でも、瞬時にしてアクセスのできる、とっても便利な読み物。
これが、ネットの読み物の本質だと思います。
と考えると、当今増えつつあるネットコンテンツの課金制は、本質から離れていっている。
といえるかもしれません。
(ビジネスとしては「あり」だと思いますが、ユーザーとしては「ちょっと不便だなぁ」というのが正直な気持ちです)

そこで、考えました。
一人でも多くの方々に無料で読んでいただく、というネットの利点を生かしたまま、
雑誌としても成立する。そういうやり方はないだろうか、と。

もちろん、すぐに思いつくのは広告です。
たしかに、いろんな媒体のサイトを見てみると、ペタペタとバナー広告がついています。
が、それはちょっと・・・。
「ミシマガジン」は、出版社が編集・制作する雑誌です。
株式公開が、出版の原点から遠ざかるのと同様に、広告による運営は、広告主の意向によって
「言いたいことを規制される」といった事態を引き起こしかねませんから。
少なくとも出版メディアの原点が、独立自歩であることが必要条件であるなら、やっぱり広告は・・・。

では、課金でもない、広告でもない、運営方法はないか?
と考えぬいた結果、こういう形で皆さまへお願いすることを決意しました。

そうだ、一緒にウェブ雑誌を運営していただこう!
皆さまのサポーター費によって、世界中の「みんな」に無料で楽しんでいただこう。
そして、私たちミシマ社からは、サポーターになってくださった皆さまに、
心からの贈り物(※)を毎月お送りさせていただこう。

みんなの、みんなによる、みんなのための雑誌。それが、「みんなのミシマガジン」です。
(これが、ミシマ社の考える「小さな出版社の経済」のひとつのあり方です)

読者の皆さまである「みんな」には、新企画の掲載可否にサポーターとして投票していただいたり、
毎日更新されていくなかで完成に近づいていく過程も、同時に楽しんでいただきたいと思っております。

何卒よろしくお願い申し上げます。

ミシマ社代表 三島邦弘

みんなの『みんなのミシマガジン』

このコーナーでは、「みんなのミシマガジン」リニューアル創刊に向けて、続々と登場予定の新連載のお知らせや、サポーターの仕組みやお申込み方法のご案内を掲載していく予定でおります。新しい「みんなのミシマガジン」にどうぞご期待くださいませ!