別冊への道

第3回 「つくる」進化 装丁編

2016.01.21更新

 「別冊への道」、も3日目です。
 1日目でお伝えした通り、『別冊』のタイトルを捨て、本プロジェクトはまさにイバラの「ドラゴンへの道」を歩みだしました。そしてタイトルは、『みんなのミシマガジン×森田真生 0号』(以下『0号』)に。
 その『0号』、中身は、2日目にお知らせしたように「すごい」進化を遂げつつありますが、装丁もすごいんです!

 前号の『別冊みんなのミシマガジン 森田真生号』は、ご覧のとおり、


 とにかく装画にまず目がいきます。
 このクレヨン画を書いてくださったのは、気鋭のファッションデザイナー・山縣良和さん。ミシマガにも、哲学者・鷲田清一先生との対談でご登場いただいています。
 そして素敵な装丁と本文レイアウトは、矢萩多聞さん。ミシマガでの連載「たもんのインドだもん」でもおなじみの装丁家さんですね!

 今回の『0号』でも、装丁は多聞さんにお願いしようと真っ先に決まっていました。
 そして、山縣さんに「なにか」していただきたい、とも。
 な、「なにか」って、またアバウトではありますが......。


その1 スカイプ会議

 まずはどうするか相談しよう! と、編集長のミシマと、装丁家の多聞さんが東京へ。山縣さんのオフィスに伺い、京都オフィスにいる森田さんとつないで、スカイプで打ち合わせをしました。


京都オフィスより


 すると、出るわ出るわ、あんなことやこんなこと。
「2次元を4次元にして、そこからまた2.5次元にしたいよね」と森田さん。
 山縣さんの顔にははてなマークが浮かび、編集部の顔には「えらいことになってきた」というワクワクとソワソワが混ざった表情が浮かびました。

 が、とにかくこの会議が盛り上がりまして、とにかく決まったのは下記のことでした。

・まずは多聞さんが表紙のデザインをして、一度実際に本の形にする
  ↓
・それを元に、山縣さんが作品をつくる
  ↓
・そこからさらに多聞さんが装丁を考え、2.5次元に落とし込む

 なんのことかよくわからない、という方もいらっしゃることと思います。それもそのはず。これは、編集人生17年のミシマにとっても初めての試みなのです。

 そうしてまず多聞さんが表紙をデザインし、できあがったのが、こちら!

 この時点では、タイトルは『別冊みんなのミシマガジン 独立研究者 森田真生』だったのですね(タイトルの変遷も、ドラゴンへの道程なのであります)。


その2 山縣さんへ配達

 こうして出来上がった本(中身は真っ白)を、自身のブランド「written by」の展示を開催中の山縣さんの元へ、森田さんがお届け!
 受け渡しの現場には、山縣さんがデザインされた2016 spring/summerの洋服が展示され、秋晴れの日差しが差し込みとても素敵な雰囲気(これをお渡ししたときは、まだ秋だったんです)。
 そしていよいよ、束見本が森田さんの手から山縣さんの手に!


 「とにかく好きにやってほしい」と言う森田さん。
 「記号的に消費されない、強烈な"もの"にしたいんです」

「わかりました......」と仰りながら、すでに頭の中で何かが始まっていそうだった山縣さん。
 一体、どんな"もの"ができあがってくるのか!?


その3 受け取り

 「作品を取りにいきます」とミシマがお約束していた日の前日、山縣さんから一通のメールが届きました。
 「早めのほうが、鮮度があります」

 ど、どういうこっちゃ......とざわめく編集部一同。
 翌日ミシマが取りに伺うと、そこにあったのは、本ではなく「生き物」でした。


よく見ると「森」


よく見ると「田」

 受け取ったミシマから、緊急招集の連絡が。翌日、京都で作戦会議を行うことになったものの、問題はこれをどうやって東京から持って帰るか......

 「潰してはならない、しかし新幹線で、どうやって運ぶのか!?」
 段ボールのなかに慎重にこの「本」を入れ、慎重に運び、なんとか無事に京都へ連れてくることができました。ミシマ曰く、「むっちゃ肩が凝った」とのこと。


その4 緊急会議

 あくる日の朝、森田さん、多聞さんが京都オフィスにいらっしゃり、「本」と対面。


 とにかく見つめる3人。
 「今日、もう水やりした?」
 「いや、してないです」
 「あ、でもこれどうやって水あげたらいいのかな」
 「霧吹きじゃない?」
 「じゃあ水でもあげますか」
 シュッシュッ。

 「どうするのがいいかなぁ...」とみんなで相談。


「前の打ち合わせで、型抜きとか箔押しみたいな感じとかにして、こう2.5次元的な仕掛けをしたいって話してたよね」
「これを型抜きするとなると......」
 おもむろに絵を描き始める多聞さん。
「こういう感じとかかなあ」
「おお、これ、すごくいいですね、面白い!」

 ラフのスケッチをチラッとご紹介。


 そうしてこの「生き物」、いや「本」を2.5次元に落とし込む、多聞さんの戦いははじまったのでありました。

 さて一体、どうなったのか!?
 つづく!

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ミシマガ編集部

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