THE 仙台 BOOK(仮)通信

2013年の春。以前からタテさんのライブに足を運んでいた私は、タテさんが話される仙台のエピソードに興味を持ち、そのお話を「たくさんの方に知って頂きたい!」という思いから、「THE仙台BOOK」(仮)の取材を打診しました。
今回は、6月に行った「book café 火星の庭」(仙台市)での、約2時間に及ぶインタビューの後編をお届けします。

仙台ミシマ社

タテタカコ 1978年生まれ (仙台暦 約9年)
長野県飯田市在住のシンガー・ソング・ライター。ツアーで全国を回り、年間約100本のライブを勢力的に行う。ピアノ弾き語り、また、時には、バンド形態で聞き手の心に迫る歌を唄う。
仙台の音楽シーンでは、「アラバキロックフェスティバル」「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」「おとのわ」に参加。また、東北各地に足を運び、その土地に住む人々との交流も深い。
11月3日には、「録り歩くツアー」(ライブ・レコーディング)の音源を元に製作した、3年ぶりの新作アルバム「人」を発売する。            
※ 仙台歴とは、仙台に関わってからの年数を言います。

(聞き手:佐藤順一、鈴木舞、八巻祐子 文:八巻祐子 写真:白幡有香)
取材場所提供 「book cafe 火星の庭」(仙台市本町) 
写真撮影場所「LIVE HOUSE enn 2nd」(仙台市中央) 2013年6月21日(金)「録り歩くツアー」

第3回 タテタカコさんインタビュー (後編) 『仙台のお客さん。東北の被災地を巡った想い。』

2013.10.20更新

体が覚えていた仙台

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―― 忘れてはいけないことの一つに、タテさんは、2010年~2011年にかけて、仙台の「LIVE HOUSE enn2nd」(以下、「enn2nd」)で、「第3の金曜日」という、マンスリーライブをされていましたね。 

タテはい。毎月、「第3の金曜日」で仙台にお邪魔していました。1か月、仙台に来ないときには、自分の体が記憶ではなくて、「あれ?」そろそろ、「仙台に行きたい!」と言っている感じがして、日付けを見たら、「第3の金曜日」が近かったんです。仙台に行くことを、特別なことではなく、体に染みついているものとして、自分の生活のサイクルに入っていると気づいた時は、とても嬉しかったですね。あんなに行きたかった、仙台だったので。たった1か月空くだけで、ちょっと体が「淋しい。」という感覚があると言うこと自体が、幸せなことだなという風に思いましたね。


仙台のお客さんへの想い

―― 毎月、仙台に来られていたわけですが、仙台のお客さんの印象はどうですか。

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タテそうですね。「enn2nd」で唄わせて頂くとき、仙台のお客さんは、どんな風に歌っても、全部を見ていて、受け入れて下さる感じがします。とっても静かなんです。それは、見た目の静かさも含めるんですけど、静寂に包まれているという感じがして。例えるなら、ワシが「風」だとしたら、「風」が吹くことを許してくれるというか。お客さんによっての「風」の揺れ方があって、それが、水なのか、木なのか、草なのか、分からないですけれど。喜んで頂きたいなと思っていますが、逆に喜びをいただいていますね。

―― 毎回、タテさんのライブを観て思うのですが、お客さんに、ぐっと近づいて来られていますね。

タテ仙台のお客さんも(心を)開いてくれていますよね。ライブの後、お話すると、自分のライブに来て頂いているんですけど、だんだん、「参観日」みたいな。仙台に何回もお邪魔できて会えるというのは、どれほど心強いか・・・、積み重ねていった時間は、絶対的なものだと思っているので。例え瞬間であっても、かけがえのない、確かな時間だと思っています。まだまだ、恩返しができきれないくらいの何かを頂いているし、暖かい気持ちもたくさん頂いていますね。やっぱりでも、「enn2nd」でやらせてもらう、「第3の金曜日」というのは、ワシにとっては、今、「生きている」とか、「生かして頂いている」という時間を感じる意味もあります。仙台のお客さんから頂いたものに対して、「何をお返しできるのか」と問い続ける機会を頂いていると、毎回、思いますね。

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東日本大震災後、東北の被災地を巡った想い

―― タテさんは東日本大震災後に、仙台を始め、東北のいろいろな被災地を巡っていますよね。私の地元の名取市へも足を運ばれていて、驚きました。

タテ震災の起きたときは、震災前から来て下さった、お客さんの顔が浮かんで、その方たちが、「無事にいらして下さっているのか、どうなのか。どんな状況に置かれているのか。」ということを思っていました。震災後、ライブに来て下さった仙台のお客さんに、「(被災地の)ここを是非、見て欲しいんです。」と言って頂いて、できるかぎり、その方が見てきた景色というのを、「ワシも、許されるなら見せて頂きたいな」と言う気持ちから行っていました。

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―― そうだったんですね・・・知りませんでした。

タテいいんです~~~~!


―― 最後に、タテさんが、音楽の力で被災地の人のためにできること、歌で伝えたいことはなんですか。

タテワシは、被災地にお邪魔しているときには、逆に「教えて下さい」という気持ちで歌っていましたね。今、何を思って、どんな思いをされているのかというのを、言葉ではないのかもしれない・・・。一人一人にはお話を聞けないので、ただ、「見せてください。」というものですね。被災地では広範囲で、一人一人が計り知れない思いを受け止めながら、生きてらっしゃるということなので。一瞬で何とかなるものではないというか・・・。だったらもう、福島の原発のことも含めてですが、「一生かけて繋がらせて頂く。一緒に歩かせて頂く。」という言い方が、震災後の自分の気持ちですね。(被災地へ)行って、「ハイタッチ」して、「ハイ終わり。」ではなく、自分に問い続けていくということなんだと思います。

―― 今日は、貴重なお話を聞かせていただき、本当にありがとうございました。(一同)


☆ お知らせ ☆

3年ぶりの新作アルバム 「人(ひと)」 2013年11月3日発売

前作「Harkitek or ta ayoro (ハルキ オッ タ アヨロ)」から3年。タテさんの待望の新しいアルバムが、今秋、いよいよリリースされます。2013年の5月から6月にかけて行われた、「録リ歩くツアー」(全国10会場)でのライブレコーディングの音源を元に制作されたアルバムです。
鍵盤の弾む音、街や会場の空気、歌を口ずさむ誰かの声・・・まるで、旅をしているかのような気持ちになれる、全曲新曲、全曲ライブ音源の素晴らしい一枚です。


タテタカコ 「人(ひと)」 2013年11月3日 (感物屋) 
仕様12cmCD (初回限定盤7インチ紙ジャケ) ¥3000(税込み)

(※インターネット、ライブ会場のみでの販売)

☆ 予約特典あり 
10月3日~11月1日の期間に予約された方には特典が付きます。
詳しくは、以下のサイトをご覧下さい。 

● 申し込み http://tate.cart.fc2.com/ (感物屋)

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