THE 仙台 BOOK(仮)通信

第11回 2013年わたしの東北ブック・イベント・ツアー ~宮城、福島、秋田編~

2014.06.22更新

2013年6月「Book!Book!Sendai 」 宮城県仙台市 人口:約107万人

 「Book!Book!Sendai」は、仙台のブック・イベントで、「6月の仙台は本の月」を合言葉に、仕事などで本に携わる実行委員により2009年から開催されている。

 毎年、イベントの内容は変化するが、一箱古本市(注1)という参加者が一日古本屋の店主になるイベントは毎回、開催されており好評を博している。昨年は、東京からゲストを招いてのトークイベントや展示など、いろいろな切り口から本に触れた企画が盛りだくさんだった。

 私たちメンバーも、一箱古本市に活動のPRも兼ねて参加した。
 会場は、古くからの横丁が連なるサンモール一番町商店街。太陽の光と風が吹きぬけ、これぞ仙台といったロケーションが気持ち良い。PRで道行く方に「仙台で本をつくっている」と話すと、足を止めて興味深げに話を聞いてくださる。前日も取材があり、初めてのこと続きで少しクタびれていた私は、「がんばってください」の一言に溜まった疲れも吹き飛んだ。

 ブック・イベントは初参加だったが、印象に残る場面があった。それは、一箱古本市の開始時刻になると、会場にいる参加者から拍手が沸き起こったことだ。拍手から、「楽しもう」というメッセージが伝わってきて、とても感動した。いったい、この素晴らしいイベントをどんな方が仕掛けているのか。

 実行委員の一人の前野久美子さんは、普段は古本屋とカフェを併設する、「book cafe火星の庭」の店主だ。とにかく、前野さんの吸引力と伝染力はすごい。不可能を可能にしてしまう力があり、1年中、精力的に活動されている姿には、いつも背中を押されている。今年の「Book!Book!Sendai 2014」は、「本を味わう」をキーワードに、例年とは趣きを変えての開催という。ぜひ、県外の方にも足を運んでいただき、ブック・イベントと仙台観光を楽しんでほしい。イベントの詳細はこちらまで!!

 


2013年10月「Book!Book!AIZU」 福島県会津若松市 人口:約12万人

 「Book!Book!AIZU」 は会津若松市(以下、会津)のブック・イベントだ。歴史と文化の息づく街、会津を舞台に2011年の6月から始まった。本を通して、「人と人」、「街と人」が結びつくことを目的に開催されている。第3回目のテーマは、「扉をひらく、街をひらく」で、会津と喜多方市、2つの街で開催された。

 イベントは、一箱古本市、展示、トークイベントにグッズ販売など盛りだくさんの内容だった。特設会場では新刊・古本の販売もあり、仙台からは、「book cafe火星の庭」さん、新潟からは「北書店」(注2)さん、東京からは「わめぞ」(注3)のみなさんが出店。北書店さんブースでは、スペシャルゲストに石井ゆかりさんも登場し、たくさんの人で賑わった。

 私たちも「火星の庭」さんのブースに混ぜていただき、フリーペーパーの配布やグッズ販売で参加。この日に向けて制作した、ご当地フリーペーパー「いろいろミシマ君 in 会津若松編」も会津・初デビュー!! 地元の方の反応にドキドキしたが、これがいちばん多く売れ、嬉しかった。詳しくはこちら

 一日目の懇親会では、素敵な方々に出会えた。発起人で実行委員の山本晶子さんは、普段は東京に拠点を置いて、当イベントを切り盛りされたという。また、「Oraho」という、会津を紹介したリトルプレスも制作されている。実行委員の顔ぶれも、東京から参加された方も多く、山本さんの暖かいお人柄と故郷を思う気持ちが、たくさんの人の気持ちを動かしているようだった。
 会津のブック・イベントは、「THE 大人の修学旅行」といった感じで、昼も夜も楽しい思い出ができた。詳しくはこちらまで!

 


2013年10月「秋田 Book Boat」 秋田県秋田市 人口:約32万人

 「秋田 Book Boat」は、秋田初のブック・イベントとして、2011年の7月から始まる。3年目の今回は、秋田の本好きの方に、「読書の秋」を満喫してもらおうと紅葉色づく秋に開催。私は、実行委員の一人である京野誠さんからご縁をいただき、急遽、参加することになった。

 普段、京野さんは秋田市で、6JUMBOPINSというお店を営んでいる。オリジナルTシャツの制作や販売を行う傍ら、県外のブック・イベントに出張し、Tシャツ制作の実演販売も行っている。私は、会津でほがらかにも熱く仕事をする京野さんを見て、どんなお店か興味を持ったのだ。

 10月下旬の秋田は肌寒かったが、紅葉がビルの谷間から見え、少し得な気分になった。6JUMBOPINSさんがある会場の「川反ビル」は、街の中心から少し外れたところにあり、どこか懐かしいのに、カフェ、雑貨屋と個性的な街のお店が階を連ねている。イベントを通して、一度でここへつながった私は、なんてラッキーなのだろう。

 肝心のお目当てのイベントも、地元のお店を巡る「本のはしご市」、本の精霊による、「本の自動販売機」など個性的で面白い。

 またしても私は、一箱古本市での「火星の庭」さんブースにお世話になり、ひょっこりと参加。この日は、京野さんに制作を依頼していた、「オリジナル・ダテミシマ手ぬぐい」とフリーペーパーを配布。初めての一人店番にドキドキしたが、お隣の店主さんと話したり嬉しい時間が持てた。また、お客さんとの距離感が近く、客足もゆったりで慌しさがないのも良い。途中、ひとつ隣のブースの方が店番を替わってくれ、イベントを見逃がすこともなかった。日帰りで7時間ほどの滞在時間だったが、1日で濃い思い出ができた。詳しくはこちらまで!!


本のまわりにいる熱い人たち

 2013年は、本のまわりにいる魅力的な人に出会うことで、本に向ける自分の意識が変化した1年だった。

 これまでは本のイベントと聞くと、大手書店の有名作家のサイン会やトークイベントなどが思い出され、閉鎖的なイメージがあったのだ。

 けれど、今は違う。ブック・イベントを出版社以外の様々な立場の方が企画・運営している場面を見て、視野が広がった。ブック・イベントに関わるみなさんは、普段の仕事を持ちながらも、笑顔で良い汗をかいている。そこに私の知らない、本の熱い未来を見たのだ。

 本そのものが持つ魅力に出会える場。それが、私のブック・イベントへのイメージになった。この世界をもっと楽しみたい。


●お知らせ●

 「Book!Book!Sendai 2014 Sendai Book Market」に、
 仙台の「book cafe火星の庭」さん
 会津の「Book!Book!AIZU」
 秋田の「6JUMBOPINS」さんが出店されます。

 一箱古本市には、考案者の南陀桜綾繁さんが東京からいらっしゃるとのこと!
「本」と「人」の素敵な出会いが待っています。
 みなさん、ぜひ足をお運びください!

「Book!Book!Sendai 2014」
日にち:6月28日(土)
時 間;11:00~16:00 
Sendai Book Market会場:サンモール一番町商店街
詳しくはこちらまで。


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注1 一箱古本市は、段ボール一箱分の古本を参加者が持ちより「本屋さんごっこ」ができるイベント。
参考:『一箱古本市の歩きかた』南陀桜綾繁(光文社新書)

注2 新潟県新潟市の新刊書店で、本の販売以外にもブック・イベントやライブなどを開催している。

注3 早稲田・目白・雑司ヶ谷の、本に関した仕事を持つ人の集まりで、年に数回、古本フリマ「鬼子母神通り みちくさ市」を運営している。

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