編集後記

2011年10月号 編集後記

2011.10.31更新

今月からミシマ社はイベント月刊です! 代表三島が南へ西へ参りますので、あなたの街へ来たときにはぜひ、お寄りくださいませ。ミシマガでも随時、イベントの様子をレポートしますのでお楽しみに!

(林)

今月の「本屋さんと私」では、石井光太さんにお話を伺いました。今月27日に発刊された『遺体――震災、津波の果てに』(新潮社)。本書では震災直後、圧倒的な死と向き合わざるを得なかった現場、目を背けたくなるような現実が丁寧に描かれています。震災後を生きるということ。まだまだ意識できていない場面がたくさんあることをあらためて感じた取材でした。「本屋さんと私」石井光太さん編最終回は、来月頭に掲載予定です。ぜひご一読ください。

(松井)

フリーライター兼編集の堀香織です。以前「セラピスト1年生」というダメダメ連載
でお世話になっておりました(笑)。
今月は、インタビュー・ミシマガ「人」で、映画『エンディングノート』を監督された砂田麻美さんと闘病ドキュメント『がんフーフー日記』を上梓された清水浩司さんの対談を企画、取材しました。

砂田さんは実はここ2年親しく付き合っている友人でもあり、映画の主人公であるお父上にはお逢いできなかったものの、そのお父上のことを撮影していること、そしてお父上を亡くしたときの想像もしえなかった無気力感を本人より聞いていました。

だから、でき上がった作品を見て、彼女がその哀しみと真摯に向き合い、「人はなぜ死ぬのか。死ぬならなぜ生きるのか」という根源的な問いに自ら答えを見いだしつつ、なおかつ他人が見てもおもしろい(というには語弊がありますが)エンタテインメント作品に仕上げたということに本気で「あっぱれ」と思った次第です。

清水さんも実は友人の友人で、blog「がんフーフー日記」をリアルタイムで読んでおり、逢ったことのないご夫婦の一喜一憂に、私自身も一喜一憂の日々でした。
清水さんが、「結婚したばかりの連れ合いを亡くす」という大きな事件を『エンディングノート』同様、読み手が笑ったり共感したり涙をこらえたりできる読み物として成立させているのには、同じ書き手としては感心しきりというか、本当に尊敬しました。そして清水さんの「ヨメ」が亡くなったときは、本当に、心から悲しかった・・・。

そんなふたりの対談企画を快諾して掲載してくださったミシマ社三島さんには心から感謝します。ありがとうございました。

(堀)

今回、はじめてミシマガジンのコンテンツを書かせていただきました。ミシマ社5周年のヒストリー、三島さんの写真がやっぱり若いです・・・! ぜひご覧ください。
デッチも早1カ月がたち、5周年記念パーティに三島さんの本や近藤雄生さん『中国でお尻を手術』の刊行などなど、怒涛の1カ月だったような。<計画と無計画のあいだ>をふらふらしながら、あと残り少しがんばってまいります!

(小田垣)


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   テーマ:「味わう」

[白山米店のやさしいご飯]第33回 石狩汁 栗ご飯 秋鮭のバター焼き(2010年10月14日掲載)

●隠し味はバターと牛乳 鮭の石狩汁

<材料(たっぷり2人分)>

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<作り方>

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1.鍋に昆布と水を入れ30分以上浸しておく。

2.材料を切る。鮭は4等分に切り霜降りにする。
 ※霜ふり→沸騰した湯にさっと入れ色が変わったら水にとり、ザルにあげる。

3.1の鍋を火にかけ、沸騰直前に昆布を取り出し、Aを入れ5分煮てから
鮭を入れ、さらに野菜がやわらかくなるまで3分くらい煮る。

4.味噌を溶き入れ、バター、牛乳を入れ味見。ネギをさっと入れてできあがり。

白山家お母さんより

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こくのあるおかずみそ汁です。バターと牛乳を入れるのは、昔、緑が丘小学校前にあった魚屋さん「九州屋」で教わりました。この汁にご飯と漬物があれば、しみじみ美味しい秋味ね。


白山家娘さんより

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次は粕汁食べたいよー☆



[遊牧夫婦]第39回 完璧な自由を求めて(2010年9月1日掲載)

何日も夜の時間を誰とも話さずひとりで過ごすのは久々だった。静まりかえった部屋の中でひとりになってみると、自分がいつもはふたりで旅をしているんだ、ということを改めて実感させられる。 
ひとりだったらどんな旅になっていただろうか、と想像してみる。

バンバリーには行っていなかっただろうし、そしたらラマレラに行くこともなかったかもしれない。すでに中国に着いていたかもしれないし、いや、そもそも一年も旅が続いていなかったかもしれない。
いずれにしても、ひとりだったら全く違う旅になっていたはずだ。そしてその一方、ひとりだったらこの修行の日々はもう少し楽だったかもしれないとも思うのだ。話し相手が身近にいるのに話せないと思うからなんだか妙に苦行な気がしてくるからだ。こういう修行はやはりひとりでやるべきなのだ。

[本のこぼれ話]第10回 はやくはやくっていわないで 平澤一平さん(前編)(2010年11月11日掲載)

三島この「まっくらで悲しい気持ち」ってページ、このアングルはどうやって出てきたんですか?

平澤感覚的なものだったんですけど、「まっくらで悲しい気持ち」っていう心から、下から見てる感じが浮かんだんです。色彩も暗い感じにしました。下からみたほうが、悲しげかなと思いまして、こんな不思議な構図になりました。

三島悲しい気持ちで描かれたんですか?

平澤悲しい気持ちで描いたかもしれませんね。

三島一つひとつにちゃんと表情があって、そのなんともいえない切ない表情とか、それがグッときますよね。


[ミシマ社の話]第35回 いったい、これはなんの本?(2011年8月5日掲載)

本来、本にジャンルはない。便宜上分けているにすぎず、本はあくまでも本。
いつもは、編集者として、その本の持っている可能性を最大限に探りたいと思っていますが、今回は書くほうの立場から探ってみたい。
すくなくとも、一冊に無限の可能性を信じるところから始めたい。
魂をこめた本は必ず伝わる、そう信じて。
そうした本をめざすこと自体が、小さな総合出版社を謳い続けている「ミシマ社的」でもあると思います。

と、心意気は軒昂そのものですが、いったいどうなることでしょう。
現在、3百枚くらいまでは書きましたので、次回、タイトル案とともに、その一部を公開したいと思います。
本人的にはけっこうおもしろくなったと思ってるんですけど。いやはや、はたして。


[読む女]第13回 この一日(2010年7月30日掲載)

急に思いたって夫と来た長瀞の川に足をつけて空を見ていると、ふつふつと楽しいなぁという気持ちが湧いてきた。
前日に降った激しい雨のせいで、いつもより川は緑がかって濁っているのだと地元の人が教えてくれる。
それでも浅いところは澄んだ水が流ている。
久しぶりに水切りするも、腕が落ちて、3回はねて、ぽちゃんと沈む。
近くにいた家族のお父さんはとても上手で、9回はねて、あと少しで向こう岸へ届きそうだ。


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発行人:三島邦弘

編集:ミシマ社

ウェブ編集:松井真平

ライティング

堀香織
インタビュー・ミシマガ「人」:映画監督 砂田麻美 × ライター 清水浩司

小田垣絵美
ミシマ社通信オンライン:ミシマ社創業5周年記念 ミシマ社ヒストリー編

松井真平
本屋さんと私:石井光太さん編

イラスト MARINO (ブリン)
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編集協力

白髪鬼
「声に出して読みづらいロシア人」

足立綾子
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ウェブディレクター 蓑原大祐 石山豊(株式会社アンアンドアン)
Web制作 株式会社アンアンドアン

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