編集後記

2012年10月号 編集後記

2012.10.31更新

月刊城陽」コーナーのなかでも、ときどきご案内しておりますが、
ミシマ社京都オフィスでは「紙の月刊城陽」というフリーペーパーを作っています。
第3回目となる今号からは、さらにパワーアップして壁新聞スタイルになりました。
出来栄えも上々。ご近所にお渡しにうかがったりもしております。
もちろん、京都オフィス内にあるミシマ社の本屋さんでもお配りしておりますので、
ぜひ「紙の月刊城陽」を目当てにお立ち寄りください。よろしくお願いいたします!

(窪田)

今月のミシマガを振り返ってみたところ、気づいたら「ブックス通信」が4回も掲載されていました。毎週載せなきゃ! と焦っていたわけでもなくブックスにまつわる話が尽きず、うっかり掲載が続いていた、というのが内情です。
とくに第3回目は、書店さんと高校生たちのあいだにこんな繋がりが生まれていたなんて、ブックス制作に関わった者として、とても嬉しい回でした。
まだお読みでない方はぜひ!

(林)

今月は3人のデッチが来てくれて、なんだかにぎやかな自由が丘オフィスでした。
みんなのびのびとしていて、いまどきの学生生活事情を聴いたり、
ワイワイ話しながらのランチタイムも楽しいです。
昨日は大量の柿の実と枝を、ハイテンションに集めてくれました。感謝です!

(星野)

今月もミシマガをご覧いただき、どうもありがとうございます。
今月のわたしのイチオシ読み物は『〈構築〉人類学入門』。
これを読んで、大学生の時のことが鮮やかに思い出され、
また、思っていたことをすとんと文章にしてもらえたような気分で、
何度もうなずいてしまいました。
次回の更新もとっても楽しみです。

(平田)


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   テーマ:「森林浴」 

[今月の一冊]第6回 2010年12月(2010年12月1日掲載)

渡辺7月生まれの私はですね、『百年前の山を旅する』(服部文祥、東京新聞出版局)を持ってきました。10月30日放送の「情熱大陸」に出てしまいまして、今後、少しメジャーな人になってしまいそうなのが残念なんですけど。

服部文祥さんは「サバイバル登山家」と自称しており、みすず書房から『サバイバル登山家』という本や、その第二弾で『狩猟サバイバル』という本を出しています。ちくま新書からも一冊出ていたな。

服部さんは「登山とは何か?」という問いの答えは、「自分の力で山を登り、おりてくること」だと考えています。ここからがユニークなのですが、服部さんがいうところの「自分の力」には、現代文明の恩恵にあずかった装備に頼らない、ということも含まれているんです。そういうものに頼って山に挑んで、それで自分の力で山を登ったと言えるのか? というような思いにかられた服部さんは、自分が考える登山スタイルを実行に移していきます。

[本屋さんの遊び方]第20回 京都編・古書善行堂 山本善行さんに聞きました――果てしなく、無限に広がる古本の世界(2011年4月11日掲載)

―― 最後に、山本さんにとって、京都はどんなまちかを伺わせてください。

山本こじんまりした小ささが気に入っています。まち全体がコンパクトだから、あちこち歩いていけるし、歩くのが楽しいまちだと思います。古書店も多いし、ジャズ喫茶も多い。私にとっては楽園のようなまちです。

私は散歩が好きで、京都のまちをぶらぶらと歩いていると、鴨川に出くわすことがあります。散歩をするのは古書店帰りのことが多いですが、鴨川でたたずんで本を読むのは最高の贅沢です。
場所柄、あちこちから人が訪ねてくるのも京都の魅力だと思っています。

この店にも、ありがたいことに全国各地から人が訪ねてきてくれます。先だっては、北海道からきた修学旅行の高校生が、善行堂を訪ねてくれました。それだけでも嬉しい話ですが、後日その生徒のお母さんからなんともありがたいメールをいただきました。「息子が、善行堂があるから、大学は京都に行くと言い出しました」と。

[<構築>人類学入門 ]第31回 第2シリーズ、はじめます(2012年6月14日掲載)

「そもそも」の話から、またはじめたいと思う。
文章を書いたり、考えたり、人に教えたりする、「学問」という営みについて。

大学などにいる「学者」や「専門家」といわれる人たちは、いったい何をしているのか。
この社会のなかで、何をなしうる人たちなのか。
いま、その根本的な部分が問われている。

学問的な「論文」に最初にふれたのは、高校生のころだったと思う。
祖父の書棚にあった大学の論文集を手にとったときだ(あとで「紀要」というものだと知った)。

それまで読んできた本とはまるで違う文章に、とても驚いた。
まず、やたらと注が多い。
他の論文や文献などが、たくさん引用してある。
そもそも、いったい何が言いたいのか、よく理解できない。
「なんか変だな」という印象をもったことを覚えている。

それから年月がたち、自分も「論文」を書くようになった。
学問の世界で常識とされる形式にそって、注をたくさんつけ、いろいろと引用をしながら、「論文らしい文章」を書く術を身につけてきた。

いまは、それが大切な手続きであることも理解している。
学問は、多くの先人が積み上げた試行錯誤のうえに成り立っているからだ。
ひとつひとつのブロックを正確に積み上げるためにも、自分が誰のどういった考えのうえに、どんなブロックを重ねようとしているのか、確認する作業は欠かせない。

[となりの坊さん。]第25回 死者の世界にお邪魔する(前編)(2011年9月21日掲載)

 今年は、残念なことに亡くなった檀家さんが、檀家数の少ない栄福寺のなかでは、例年より多く、何件かのお宅で「新盆」(あらぼん、亡くなって初めて迎えるお盆)を拝みました。新盆では、親戚も集まってくることが多いため、僕は短めの法話をすることにしました。
 そこで、様々な説がある「お盆」のルーツについて話しながら、

「お盆は、ご先祖様が帰ってきてくれると皆さん考えて、迎え火を焚いたり、精霊棚を吊ったりしていると思いますが、僕はふと思ったんですが、ある意味では、むしろ僕たちのほうが、亡くなられた人たちの世界に"お邪魔している"期間なのかもしれませんね・・・」

 ということを、話していました。仏教的な意味合いではなく、僕がそう感じたので、話してみました。そして、そのことを自分でもしばらく考えていました。
 よく思うのですが、仏教は「死」に関する言葉や思想を今に多く残していますが、僕が直感的に感じるには、「生きながらにして、死を内包しようとする」側面を持っているのではないかと想像することがあります。仏教において提示される「欲望」や「執着」への注意喚起などをとっても、「生きながらにして、生を、ゆるやかに止めてみる」側面を感じます。

[へなちょこ古代史研究会 ]第3回 古代人はどんな世界を生きていた? かやはらレポート①(2011年11月30日掲載)

気になるのは、「古代人はどんな世界を生きていたのか?」ということだ。

当たり前のことだが、古代には、電気もなければインターネットもケータイもパソコンも存在しない。クルマも電車もヒコーキもない。学校なんてなかったろうから、文字の存在すら知らなかった人もいるかもしれないし、病院だってなかったろうから、病気や怪我をしても自力で治すしかなかったはずだ。会社のようなものはなかったろうけれど、毎日何かしら働いていたに違いない。
こういう世界を生きていた古代人が、日々どんな暮らしをして、何を見て何を感じていたのか? そんなことが気になって仕方がない。

というのも、現代の常識だけで人生を生きるのは、何だか損をしている気がするからだ。未来がどうなるかはわからないけれど、過去の歴史のことなら薄ぼんやりと知っている。それを手掛かりに、いろんな時代を生きた人のことを想像すると、人生がより楽しく豊かになるような気がする。それが、現代からウンと離れた古代人ならなおさらだ。

古代人も現代人も、同じ人間だ。日本人が、アメリカ人やフランス人、中国人や韓国人とわかり合えるように、現代人も古代人のことを理解できるはず!

ここまでいくと、「研究」と言うよりは「妄想」だが、「へなちょこ」に免じて、温かくお付き合いくださいませ。

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発行人:三島邦弘

編集:ミシマ社

ウェブ編集:松井真平

ライティング

大滝空
本のこぼれ話:第23回 『みんなの家。』著者 光嶋裕介さん×三島邦弘
『THE BOOKS』通信 :第5回 [レポート]ジュンク堂書店池袋本店『THE BOOKS』刊行記念フェア(2012年9月10日~10月9日)

足立綾子
THE BOOKS』通信:第6回 [番外編]『THE BOOKS』の意外な広がり――神奈川県立荏田高等学校とジュンク堂書店那覇店のコラボで国語の授業!?

奥村薫子
THE BOOKS』通信:第8回 [レポート]有隣堂ヨドバシAKIBA店 『THE BOOKS』刊行記念 全国の本屋さんが選ぶ「この1冊!」フェア(2012年10月3日〜11月3日 )

イラスト MARINO (ブリン)
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編集協力

白髪鬼
「声に出して読みづらいロシア人」

足立綾子
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