編集後記

2013年1月号 編集後記

2013.01.31更新

1月もあっという間に終わりですね。
今月もミシマガお楽しみいただけたでしょうか。
2月にはついに! ついに!!
万城目学さんの連載が書籍化されます。
装丁もとってもかわいくて、
あと数日後にはみなさまに見ていただけると思うと
嬉しくてワクワクします。
ミシマ社本屋さんでは、ちょこっとだけ先行発売できると思うので
ぜひ城陽にも遊びに来てくださいね ♪

(亜希子)

先月末に新連載「THE 自由が丘 BOOK(仮)」が、こっそりはじまりました。こちらでは、随時自由が丘の素敵なお店を紹介しています。ちなみに力強い題字は、三島によるもの。
ぜひご一読くださいませ。

(林)

森の案内人、三浦豊さんの連載、「木のみかた」を毎回楽しみにしています。残念ながらご本人にお会いしたことはないのですが、木をみて、庭をみて、自分の中の違和感を大切に歩まれる姿に、毎回引き込まれます。
サボテンを枯らしてしまった過去をもつ私ですが、去年のお誕生日にミシマ社メンバーからもらったアロマティカスという植物は、今のところ元気でいてくれています。
毎日ちょっとでも、気にして観察する、というのが大切なのかなと思っています。

(星野)

最近、編集ホシノが朝方生活に切り替えるべく、朝早くに出社しているようです。
それをきいた私も、「それ! わたしもしたいなあって思ってたんです!」と息巻き、さっそく早寝を実践しました。
しかし、起床時間は一向に変わらず、ただ睡眠時間が増えただけの生活になりました。
言うまでもないのですが、冬の朝のお布団って、ほんとにもう、奇跡に近いくらいあったかくて幸せなのです。
もう少しあたたかくなったら、朝方生活に切り替えようと思います。

(平田)

□□【蔵出しミシマガジン】□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
   テーマ:「寒中見舞い」 

[仕掛け屋だより]第1回 お手紙が届いて(2009年7月7日掲載)

ミシマ社には、毎日読者の方から読者葉書が届きます。
それは、わたしたちにとって何にも変え難い読者の方との大切な繋がり。
あるときから、お返事を書くようになりました。

暫くしてからのこと。
驚いたことに、そのお返事に対して、またお手紙が届くということが起こり始めました。
当たり前ながら、そこには様々な方々のドラマが存在しています。
いつしか、すこし前まで知るよしもなかった読者の方の日常を、ふと思うときが増えて来ました。
それは、ミシマ社にとって、とても幸せなご縁だなと思うのです。
そしてぜひ皆さまにも、様々な方のお話を知っていただきたく、毎月この日は、読者の方のお声をご紹介していきたいと思います。

[本のこぼれ話]第4回 松本健一先生に聞く、『海岸線の歴史』(2009年10月14日掲載)

―― そもそも松本先生が、なぜ「海岸線の歴史」について書こうと思われたのか、その執筆の動機について教えていただけますか。

松本日本は「海岸線」の異常に長い、世界有数の国です。国土面積でいえば日本の25倍近いアメリカの1・5倍、同じく26倍の中国の2倍以上にも達する海岸線を持っています。それにも関わらず「海岸線の歴史」、つまり人間と海が接触する場所の変化を書いた本はこれまでまったくなかった。

なければ自分で書くしかない。調べるうちに次々に新しい発見があり、最初の構想から10年以上かかりましたが、ようやく発刊することができました。

直接的な動機は、1998年に『開国・維新』(中央公論社)という本を書いたときのことに起因します。1853年のペリー来航以来、日本がどう開国し、国内の変革をしていったか、その革命の歴史を追った本です。

ただ、それまでの日本の近代史の本は、権力がどう移り変わっていったか、政治体制がどのように変革されたかを調べたものが主流でした。それに対し、『開国・維新』では、もっと「日本人の精神革命」を重視しました。日本人の東洋内にあった精神が、ペリーによる開国によって西洋にも開かれていったのではないかと考えたのです。

開国が日本人の精神をどう変え、国の形や政治体制をどう変えて行ったか。イデオロギー的な意味合いではなくて、もっと文化的、生活的な意味でも変化があっただろうし、その生活の場や風土の形そのものも同時に変わっていったのではないかと、『開国・維新』を書いたすぐ後から、ずっと考え続けていました。

[<構築>人類学入門 ]第14回 「社会」と「世界」をつなぐもの(2010年8月20日掲載)

さて、文化人類学は、ありとあらゆることを研究テーマにしながらも、フィールドワークという現場に出かけて調査をする手法だけは貫いてきた。

実際に顔をつきあわせて話を聞き、自分の目で確かめ、人びとが生きている場の雰囲気や色やにおいなんかを五官全部で感じとりながら、何かを理解しようとしている。

だから多くの人類学の仕事は、世界の片隅で起きている小さな出来事に立ち会って、その場所から社会の成り立ちを理解することに情熱を傾けてきた。

自分も、10年以上にわたって、エチオピアのひとつの村をたびたび訪れて、そこでともに時間を過ごすことを足場に、いろんなことを考えようとしてきた。

日本とアフリカを往復するなかで生じる疑問や違和感に耳を澄まし、自分の身体の内と外に生起する微細な変化や動きに目を凝らしてきた。

でも、やっぱりその思考は、いろんなモノや言葉のやりとりが連鎖・反復している「社会」の範囲内に止まっていたように思う。

[本屋さんと私]第37回 アメリカの本屋さんで(柴田元幸さん編)(2010年4月4日掲載)

柴田アメリカは店員と対話しますからね。そこはやっぱり、店員だけが「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」っていう挨拶をする日本と、お客さんが入ってきたときに「Hi」って、店員とお客さんがどちらも同じ挨拶をするところの違いというかね。

―― なるほど。確かにそうですね。

柴田多様化をもし図るんだったら、やたらと書店員がコメントする本屋があってもいいと思いますね。カリスマ書店員と言われてる人も、活字上では発言しても、お客さんに直接「この本いいですよねぇ〜」とは言わないですよね。それを言うような店があってもいいんじゃないかなと思いますね。

―― 確かに。語りかけてくれるところがあってもいいですね。

柴田もちろんそれをうっとうしいと言う人もいるでしょうけどね(笑)。
僕も本屋さんが好きなのは、店員さんが声をかけてこないからだもんね、実は。服買いに行ったりして、「これけっこう売れてますよ」って言われると、「うるせえな」って思いますもんね(笑)。

でも、アメリカの本屋さんもこっちが本を読んでるときに「この本売れてますよ」なんてそんなことは言わない。あくまで、レジに持って行くと「これいい本なんだよね」って、そこで初めて言いますからね。

―― あの感じは、僕もたまに行くと気持ちいいなと思います。あと、知らない土地で純粋に嬉しいっていうのもありますね。話す機会がそうそうないので。日本も昔だと町の書店ってそういう役割あったんですかね。

柴田近所のなじみだったらそういうこともあったと思いますけどね。でも、詳しくはわからないなぁ。

[読む女]第17回 いちょう通り(2010年11月26日掲載)

横浜のいちょう通りに立ちたいなぁ、今すぐ
と言ったらじゃぁ行こう今すぐ、という話になった。
午後2時のできごとだった。
3時半にはいちょう通りにわたしたちはいて
黄色の小さめないちょうの葉がしきつめられた道の上を
歩いていた。
薄日がさして、空をむいたいちょうの葉は金色に光っていて、
地上に落ちた葉も濁らずまぶしい色彩を放っている。
この道だけ黄色の紙ふぶきをまいたパレードが去って
いったみたいだ。

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発行人:三島邦弘

編集:ミシマ社

ウェブ編集:マツイシンペイ

ライティング

大滝空
<彼女>の撮り方:『<彼女>の撮り方』刊行イベント「ぼくらのユースフルデイズ。〜「好き」が仕事につながった、その理由。〜」
THE 自由が丘BOOK(仮):第3回 女性向けの本が揃う自由が丘の古本屋さん「まりら書房」 by チーム足立

足立綾子
『THE BOOKS』通信:第11回 [番外編]王子ペーパーライブラリー 第25回企画展「Scramble」(2012年12月10日~2013年4月4日)

森田智博
THE 自由が丘BOOK(仮):第4回 「入ってはいけない場所」にある通いたくなるバー「ココティエ」 by ナイトチーム

イラスト MARINO (ブリン)
トップページ、「読む女」「<構築>人類学入門」「声に出して読みづらいロシア人」「本屋さんと私」「スポーツ紙バカ一代」「喫茶店入門」

編集協力

白髪鬼
「声に出して読みづらいロシア人」

足立綾子
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ウェブディレクター 蓑原大祐 石山豊(株式会社アンアンドアン)
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