ハタラク計画、スタート前

Story8. 「働く」と「ハタラク」

2013.12.02更新

 このタイトルにもなっている「ハタラク」ということを真剣に考えはじめたのが、昨年、当時在籍していた会社を長期で休んでいるときでした。それまで「仕事」のことは考えたことはあっても、「ハタラク」こと自体を考えたことはありませんでした。

 マスコミ業界に憧れ、出版社に入社。そして編集者という「仕事」に就いてたくさんの雑誌や書籍製作に携わってきました。その間「忙しくてしんどいなぁ」「来月号の雑誌の企画は何にしよう?」「どんなテーマが読者にささるのかな?」と、仕事内容自体については四六時中考えていました。
 それが昨年の心身大爆発(!?)を起こして休みはじめてから、
「このままの形で仕事をし続けていいのかしら?」
「自分の人生で仕事ってなんだろう?」
「自分にとって働くことってこんなに苦しいものだった?」
・・・このように「仕事」という視点から自身の生き方を見つめるようになり、その見つめるなかで軸になっていったのが「仕事」ではなく、「ハタラク」ことでした。

 と、書くとわずか数行のことでも、こんなに落ち着いて話せるようになるまでは、あまりにもつらくて、そのつらさが日常になってしまうくらいつらくて、だんだんつらいことが当たり前になっていって(笑)。たとえていうのなら、いつも胸のあたりがズッシリと重い、ドヨーンとした雲に覆われている感じでした。
 しかもひとりで悶々と抱えていると、面白いくらいにどんどん暗く、深く、底なし沼のようなところに潜り込んでいきます。私の場合は何か物事が勃発すると、すべて自己否定に入ってしまうというクセがあるので、なおさらたちの悪い底なし沼にはまっていきました。考えているつもりでも、ただ悩んでいるだけ。これは相当の不健康です。

 こんな状態の私を見かねて、友人たちが声を掛けてくれました。彼ら、彼女たちからは「こうしたほうがいい、ああしたほうがいい」という言葉は一切ありませんでした。ただただ私のそのときの気持ちや状態を聞いてくれて、彼らも自分自身の素直な気持ちを話してくれて。ひとりでは抜け出せない底なし沼的感覚も、誰かと話すことで自然と自分の思考が整理されて、不思議と自分の中から湧いてくるものがあり、気づくと陸地に上がりはじめていました。
 ドラマ『3年B組金八先生』(正直、金八先生キャラは私は苦手・笑)に、あまりにも有名な「人という字を見ればわかる。人は支え合ってできている」というシーンがあります。放映当時、思春期真っ盛りの私には、そのシーンがこそばゆいくて「ケッ」なんて吐いていた覚えがあります。それが数十年を経て、人はひとりでは何もできない、誰かに支えてもらいながら生かされていると、腑に落ちました。

 大切な友人たちは性別も年齢も人種も、住んでいる場所も職業もバラバラです。でも共通していえるのは、みんな、自分をギリギリまで追い込んだり壮絶に苦しんだ経験を持ち、これでもかというくらい自分自身と向き合って、「自分にとっての心地いい生き方ってなんだろう」という思いをいつも持ちながら歩いているということ。だからみんな、キラキラ輝いています。

「今までの働き方を、普通とか当然って思っていない?」
「会社に勤めること=働くことって考えているでしょ?」
「一般的とか、普通とか、常識とか、そんなものは一切ないんだよ」

 これらは友人たちが言ってくれた言葉です。
 学校を卒業→企業に入社、私の世代のスタンダードでした。この流れに疑問を持ったことは、休職するまで一度もありませんでした。しかし世間、日本、世界に目を向けてみると、これは私が勝手にスタンダードだと思っていたことで、まったく違う「ハタラク」というスタイルが限りなくあり、日々生まれていることを知りました。
 

「そうか! 私にとっての心地いいハタラキかたをしていいんだ!」

 こんなにも当たり前で普通のことにやっと気づくことができました。だから20年間お世話になった会社を離れることを決めることもできました。・・・・・・できました、なんて簡単に言ってますが、それはそれは決めるまでの葛藤といったら、失神寸前(笑)、恐ろしいほど次から次に会社を辞めることでの不安が湧いてきて、その度に友人たちに聞いてもらい、やーーーーーーーっと、出せた答えでした。


 ここまで、「働く」と「ハタラク」、ふたつの書き方をしてきました。
「働く」は、人が動くと書きます。でもこの感覚が私にはしっくりきません。
 だから「ハタラク」。私にとっての「ハタラク」は、自分も楽しんで、周りも楽になって、生み出して、届けること。そのために人は動くけれど、その先にもっと広がりがあります。うまく説明できないけれど、「働く」だと、ものすごく狭い印象なんです。
 人それぞれ働く形が違ってもいい、いくらでも変幻自在でいられる、そんな思いから、私のイメージする働くは、「ハタラク」と書きました。あーーー、ややこしいですよね。ご愛嬌ということでお許しください。


 と、このような「ハタラク」ことを実現するために、現在、土壌を耕していることを、毎回こちらで書かせていただいてますが、自分の編集部(会社)をつくるという、メインの「ハタラク」とはまた違う「ハタラク」ことを、大好きな友人女子3名と始動しました!
 
「好きな人と、好きな自分で、好きなことして、世界を素敵に変える」
 これがコンセプト。
 プロジェクト名は『Super Energy Girls & Boys』(略してSEG。スパガと呼んでます)。
"遊びが仕事""仕事が遊び"を、自ら実践しながら、日々コンテンツを生産してます。
(よろしかったら見てください。HPアドレス:http://www.s-e-girl.com/seg.html)
 そして、各人の特性や体質を存分に生かしながら、先日、SEGとして初のトークイベントを開催しました。テーマは『見えない世界から見た、恋愛の存在意義ってナニ?』。
 妙齢の女子たちに多数参加していただき、お陰様で大盛況のうちに終了し、次回も来年1月に開催が決まりました。
 「どんな内容だったんですか?」「え、そのタイトル何?」
あまりにも正体不明、説明不足ですよね。すみません・・・・・・。詳細は次回、書かせてください!

 ただ、このイベント終了後に湧いてきた
「この感覚を味わいたかったんだー!!! こんなにも震えるほどの楽しいという思いを感じたかったんだー!!!」という気持ちが、私にはあまりにも大きな感動でした。ここに私にとっての「ハタラク」ことの大切なものが詰まっていると全身全霊で感じました。
 
 自分の得意なことを、自分の性分や体質全部を使って、大好きな仲間とつくり、誰かの役に立てる。私にとって最高の「ハタラキ」かたです。あ、それにもちろんお金がついてくるともっと最高(笑)。

「ハタラク計画、スタート前」の今だから、どんどん挑戦をしてみます!
「ハタラキ」かたは千差万別。自分にとって心地いいハタラキかたは、自分で動いてみて、そこで感じることが一番の近道。頭の中で想像していたことの何兆倍も「これだ~~~!」という怒涛の感動に溢れることを、私自身が確信したので、今回はお伝えしてみました。

 追伸・先ほど書いたイベントテーマの「恋愛」と、「ハタラク」ことや「仕事」にはたくさんの共通点があること、いや、「恋愛」を紐解くと、生きることぜんぶにかかわってくることをSEG仲間で発見!! 次回の原稿、ご期待ください。

ハタラク計画

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河田実紀(かわだ・みき)

大学卒業後、出版社に入社。主に雑誌の編集に携わる。2011年、女性雑誌の編集長に就任。2013年独立。

大好きな編集の仕事を軸に、今の時代だからこそできる出版の力を見出そうと、「一度きりの自分の人生、楽しんで生きる!」と決め、一歩を踏み出す。

月に一度トークイベント「おとな塾」を開催中

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