本屋さん発!

第11回 大盛堂書店発!

2013.09.07更新

 当店はいわゆるチェーン店ではない。まあ、普通に考えれば横綱相撲はできないわけで、小技を駆使するしかない。普段「地方大会一回戦コールド負け書店員」を自認している私だが、やはり商売人なので日々少ない脳ミソをふり絞り、どう工夫しようか考えてもいる。

BOOKS通信

 その一環で、去年の秋から、『大盛堂書店2F通信』というフリーペーパー(以下、フリペと略)を配布している。内容は知り合いの出版社の方によるコラムや、当店スタッフの書評を掲載したりといたって普通、でも作っている私が言うのもなんだが、はっきりいって「素人臭」がふんぷんと漂ってくる代物ではある。

 しかし、5月から7月にかけて当フリペの内容は様変わりした。皆さんは北大路公子さんをご存じだろうか? 札幌在住の文筆家で、小説家・山本文緒さん曰く、「ポスト・ナンシー関」と目される、素晴らしい才能を持たれた方である。5月にエッセイ集『頭の中身が漏れ出る日々』(PHP文庫)が出版されるにあたり、当店ではフェアをすることになった。そして、フリペでも特集を組むことにしたのだが、なぜかTwitter上でファンの方々が、当店にてフェアをすることが話題にのぼり、(以下、経緯は長くなるので中略)、急遽、「私の見た北大路公子」と題したアンケートを、小説家の山本文緒、椰月美智子、宮下奈都、小路幸也、仁木英之、水生大海各氏、さらに本書の担当編集者、北大路さんのご友人のみならず一般のファンの方々にまでTwitter経由などで依頼し、その結果をフリペに掲載した。
 するとこれが、お蔭さまでかなりの反響があったのには我ながらびっくりで、世のSNS全盛主義には懐疑的な私でさえ、いやー、Twitterすごいですね、と認識を新たにした次第。だが、とはいっても「フリペ作り」は本屋にとって余技であるのを忘れてはいけない。本来、餅は餅屋で本職の方々にお任せすれば良いわけで、我々は良い雑誌や書籍を、店頭にて真摯に世間へ「売り出す」側だということは忘れてはいけないだろう。

 まあとにかく一旦始めた手前、いつかは「ネタ切れ」による「ネタ探し」に奔走することになるだろう。しかし、そこから新しい出会いや、何かが見つかるのではないかと期待もしている。そんな『大盛堂書店2F通信』、今後とも読んでいただけるお客様には、何となく楽しんでもらえたら幸いである。

(山本亮)
BOOKS通信


◎左の写真が、その北大路公子フェア

大盛堂書店
〒150-0042
東京都渋谷区宇田川町22-1
TEL:03-5784-4900
営業時間:10:30~21:00
HP:http://taiseido.co.jp/
Twitter:@taiseido

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