本屋さん発!

第15回 羽田書店発!

2013.11.09更新


 羽田空港から電車で数駅程、羽田の町中にある小さな店です。

 本売り場を縮小し、飲食・物販スペースを設けて3年程になります(看板スイーツの"羽田プリン"は、是非ご賞味いただきたいプリンです!)。

 お客様からは、「本と向かい合わせの席に座ったり、本に囲まれながらコーヒーやビールを飲み、スパゲッティなどを食べていると、心が浮き立つようだ」「落ち着く」などの言葉をかけていただく機会が増えてきました。

 飲食スペースに、創業以来60年程の間に店員が購入してきたお気に入りの書籍や雑誌を、陳列しました。自由にお読みいただけるようにしています。

 三世代に渡る蔵書のため、統一感はないものの、今では手に入らない本や、その時々の特徴的な本もあり、お客様にドンドン手にとっていただきたいと、表紙を面にしてズラリと並べています。販売用棚ではないので、面陳列で幅を取ってもかまわないので。

 オードリー・ヘップバーンの大判写真集や、ナルニア国物語の仕掛け絵本、愛蔵版「ギャートルズ」上下巻や志賀直哉全集、地元・羽田の郷土史を描いた何点かの絵本など、陳列してみると、改めて本という物が魅力溢れる品物である事に気づかされます。今さら言うまでもなく表紙からしてワクワクしてくるような、綺麗な物、楽しげな物ばかりです。作者・編集者・装丁担当者をはじめとして、その本作りに携わった方々の、「たくさんの人に伝えたい!」という願い・気持ちが一つにまとまり、形にした物が"本"ですから、それ自体が熱い力を持った美しい物になるのは当然だと思っています。

 「シャッターを閉め、照明を落とすと、本たちもスッとエネルギーを発するのを止め、眠りに入った様に感じられる」とは、いつもプリンを肴にビールを楽しんでくださっているお客様の弁。言われてみると、作り手の情熱をのせてギラギラとエネルギーを放っていた本達の並んだ棚が、閉店と共にフッと静まった様に感じられることに気づきました。

 電子書籍も手軽でよいですが、本屋に足を運んでいただき、多くの人の気持ちがつまった本に囲まれてエネルギーを蓄えていただけたら、こんなに嬉しいことはありません。

(店主 安武祥吾)


羽田書店 & カフェ羽月

〒144−0043
東京都大田区羽田4-5-1
TEL:03-3741-1817
営業時間:[平日]7:30~21:00
[土曜]10:00~21:00 [祝日]10:00~19:00
元旦、日曜は定休。
HP:http://www.tokyo-shoten.or.jp/shop/tokyo/1760
京浜急行空港線・穴守稲荷駅前すぐにあります。

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