本屋さん発!

第22回 スタンダードブックストア茶屋町店発!

2014.02.22更新

 私は、本屋が大好きです(唐突に)。

『という、はなし』(文・吉田篤弘、絵・フジモトマサル/筑摩書房)という本の中で

 新聞の死亡記事欄をぼんやり眺めていたら、「待ち時間」とあった。
 (中略)
 原因は、携帯電話による「情報過多死」。

 というとてもおもしろい話があるのですが、
 1時間でも2時間でも「待ち時間」が苦にならない唯一の場所が、本屋ではないでしょうか。

 私が本屋という世界に深く入り込むようになったのは、『本屋さんの仕事』(平凡社)という本との出会いがきっかけでした。
 19歳のとき、初めて東京に行き、TSUTAYA ROPPONGIと青山ブックセンター六本木を訪れたときのことは今でもよく覚えています。それからというもの、東京に行くたびに、観光名所には目もくれず、ひたすら本屋巡り(笑)。

 申し遅れましたが、大阪はスタンダードブックストア茶屋町で、雑貨と書籍を担当させていただいております。書籍担当歴3カ月ほやほやの私が、なんとミシマガジンデビュー。大変ありがたいことでございます。

 さきほど本屋好きを語りましたが、まさか自分が本屋で働くことになるとは思っていませんでした。
 お客さんとして棚を眺めているのと、実際に自分が棚をつくるのとではえらい違いです。
 しかも、当店には配本というものがないので、とにかく自分でアンテナをはるしかありません。本の知識もさほどない私はどうしたらいいだろうと考えて、思いついたのがフェア作戦です。




 まずは12月に、数年前からファンである長嶋有さんの『問いのない答え』(文藝春秋)刊行記念フェアをしました。
 とにかく日本で一番でかいフェアにしようと、はりきってやったのがこちら。

 実は、このフェアをやるまで、長嶋作品は店に1冊しかありませんでした。これだけやって売れなかったらどうしよう・・・と内心どぎまぎしていましたが、結果は大成功。一人の作家さんのひとつの作品を売るために、精神誠意仕掛けをすることのおもしろさと可能性を実感したフェアでした。


 次に1月にやったのが、「こんにちは、仕事。〜働くって、なんやろう〜」フェア。
 それまであまり興味のなかったビジネスジャンルの知識の幅を増やしたかったのと、ちょうど、ほぼ日刊イトイ新聞主催の「はたらきたい展。」が近所で開催されていたこともあり、しごとやはたらくことについて、知る、考えるフェアをやろうと思いたちます。

 無謀にも年末年始の忙しい時期に、つながりのある作家さんや編集者さんに選書を依頼し、快く引き受けてくださった総勢17人による選書フェアが実現しました。

 同じ仕事、はたらくというテーマでも人によって選書はさまざま。選書をしていただくというのは、本当にわくわくすることで、棚から本が売れる度に、選書してくださった方に報告したいと思うほどうれしいものでした。
 こちらのフェアは2月末まで! ぜひ一度見にいらしてください。

 そんなこんなで、ただいま店のあちこちでフェアが開催されています。まさにフェア祭り。後が続くのか心配です。

  

 最後に、今後のフェアのお知らせを。
 もうすぐはじまるのが、福永信さんの『星座と文学』(メディア総合研究所)刊行記念の
福永信おすすめエッセイと、その周辺の本たちフェア。
 福永さんと編集者の方がゲラを持って来店くださるほど熱の入った一冊。
 まだ福永作品を読んだことがない人にもぜひ読んでいただきたいです。

 さらに!
「こんにちは、仕事。」フェアで、ミシマ社代表・三島さんがおすすめしてくださった中に、運命の一冊がありました。
 ミシマガジンでもおなじみの、光嶋裕介さんの『建築武者修行』(イーストプレス)という本です。建築は門外漢なわたしが、なぜか強く惹かれて手にとり、読み始めるとおもしろいおもしろい。読んでいる最中に、「こんにちは、仕事。」フェアの第二弾、「こんにちは、建築。」のアイデアを思いつき、光嶋さんになんとも熱苦しいメールを送ったところ、ご快諾のお返事(嬉し涙)。
 というわけで、「こんにちは、建築。」フェアを3月頃開催予定です。お楽しみに!
 
 長々となりましたが・・・。
 タイトルがわかっている本であればネットでポチッとすれば2、3日で自宅に届く時代にあって、本屋にできることはなにか、考え続けたいと思っています。

(栢下志穂)





スタンダードブックストア 茶屋町
〒530-0013
大阪市北区茶屋町8-26
Nu茶屋町プラス212号
TEL :06-6485-7139
営業時間 11:00〜21:00

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