本屋さん発!

第52回 七五書店 発!

2015.05.10更新

 みなさま、こんにちは。
 漢数字の「七」と「五」で七五書店と申します。
 電話などで自店の名前を正確に伝えなければならないとき、主にこのように説明しています。お店は名古屋市瑞穂区の幹線通り沿い、駅からは少し離れたやや静かなところにあります。
 この店名は創業時の売場面積(75坪)に由来しているそうですが、現在の当店の雑誌・書籍売場は約50坪。残りの25坪ほどは、4年ほど前から珈琲豆販売&喫茶のお店になっています。わかりやすく言えば、「カフェ併設の書店」になったわけです。


 複合化は時代の流れ、と言いますか、本だけでなく文房具を売ったりタバコを売ったりなんていうのは昔からあったわけですが、近ごろではその形も多岐にわたります。本はさまざまなジャンルと関連することができ、いろいろなものにつながっていく。より本を売り伸ばすための相乗効果を得たり、本だけでは足りないものを埋めたり。
 本が売れなくなったと言われるようになって久しいですが、出版される点数は相変わらず多い。
 それでも当店のような小さい個人店には、何もしなければ入荷しないものがほとんどで、ムックやコミック、文庫新書その他単行本、ほぼ毎日時間をかけて新刊データをチェックし、発注しています。それでも見落としてしまうものは多く、新聞雑誌やネットでの書評のチェックも欠かせません。
 業界的に店舗の大型化が進むなかで当店はずいぶん小さな部類に入るようになってきましたが、いま必要な知識が得られる便利なお店、そして「はじめの一冊」や「次の一冊」を求める読書欲を充たせるようなお店でありたいと思っています。そのためには、仕入れに手を抜くことはできないのです。


 私には、それを見たひとが必ず本を手にとってレジに運びたくなるようなPOPが描けるとか、ひとの目を釘づけにするような陳列ができるとか、そういう特別な技量はありません。
 お客様のニーズと自分の関心・好奇心を擦りあわせつつ本をそろえ、売場をつくる。その積み重ねで現在があります。
 著者名50音順&ジャンル別の文庫棚も、売場のわりに大きくスペースを割いたコミックの作家別棚も、ジャンル別の教養新書棚も、そのほかの細かい工夫や試みも、すべてが過程です。


 私は一冊の本が持つポテンシャルをまだまだ引き出し切れていないといつも思っています。本の並びひとつ、売場のサインひとつとっても、もっと他にいいやりかたがあるんじゃないか、ここを変えたらもっとお客さまの目に留まるようになるんじゃないか。考えるのはそんなことばかり。そのためか、本以外の商材を扱うことに積極的になれずにいます。できることはすべてやった、と思えるところまで、まずは本に全力を尽くしたい。
 頭は硬いかもしれません。
 精進せねばなりません。

 小さな町の、大きな世界への入口でありたい。
 今日も明日も本屋日和。ご来店をお待ちいたしております。





七五書店
〒467-0064
名古屋市瑞穂区弥富通2-4-2
TEL/FAX:052-835-0464
営業時間:平日・土曜 10:00〜22:00
日曜・祝日 10:00〜20:00
定休日:第2・4日曜



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