インタビュー・ミシマガ「人」

 ミシマ社では、毎月デッチやジュニア(学生のお手伝いさん)をはじめとしたいろんな人を交えて、この「みんなのミシマガジン」の企画会議をしています。その企画会議のなかでデッチたちが気になるお店に取材する「デッチがゆく!」というコーナーあるのをご存じでしょうか。これまで、隣町珈琲さんに、月と六ペンスさん、そして男前豆腐店さんといったお店にデッチが突撃インタビューを行ってきました。

 そして今回はわたくし、京都デッチのクニシマが突撃しましたのは、大阪の印刷会社、レトロ印刷ジャムさんです! なぜ印刷会社に興味を持ったのか?そこで刷られている紙雑貨やフライヤーがとても素敵だったからです。私のJAMさんとの出会いは、本当に偶然でした。ツイッターでJAMさんが商品紹介しているアカウントを見つけたのがはじまりです。そこで見た商品のレトロな可愛さやツイートから伝わってくるJAMさんの印刷愛に、一瞬でファンになりました。
 ホームページもチェックすると、


「ズレる、カスれる、手についちゃう。手作り感満載......。それがレトロ印刷」


 と、かっこいいキャッチコピーが。
 ズレやカスレといったら、普通印刷で起きてはいけないことなの......?と思ってしまいます。
 普通、欠点と考えられることをあえて強みにするすごさ。さらに詳しくみてみると、ワークショップ等のイベントもたくさん行われているようです。なんと音楽会まであります。なんだかとっても楽しそう、いったい、どんな会社なのか? 同じくデッチのワタナベと、社員のタブチが同行し三人でいざ大阪へ。代表の山川さんと、社員の山本さんにお話をうかがいました!

 というわけで、デッチのオフィス訪問~レトロ印刷JAM編~、スタートです!

(聞き手:國島知美、渡辺友菜 構成:國島知美 写真:渡辺友菜)

第41回 デッチが行く! インタビューミシマガ「人」 〜レトロ印刷JAMさん編〜 (2)

2015.12.14更新

音楽会にわら収穫...?盛りだくさんすぎるイベント

――イベントもたくさんやってらっしゃいますね。

山川そうですね。昔からものづくりの場所というのがほしかったので、去年この場所に引っ越しました。無料のワークスペースとして解放することもしているんですが、それも応援するという立場でやっていますね。



山本印刷を学びたい方や、製本、シルクスクリーンがどのように行われるのか実際に体験したい方に向けて印刷教室を開いたりもします。それは勉強会のようなかんじですね。

――音楽会があるのがすごく気になったんですけど...

山川気になりますよね(笑)。昔、音楽のフライヤーをよくやってたんです。それで応援するという立場で音楽に興味があって。結構ね、バンドの方ってお金なかったりするじゃないですか。自分で商品作ったりとか。フライヤーはクリエイターさんと一緒に、俺らのバンドのフライヤー作ってよ、という感じで。うちは結構そういうつながりがあったんです。なので、やっぱり音楽する場所を提供しようかなというか。だからこれもギャラリーと同じで、先着順なんです。

――やりたいと伝えれば受けてくれるんですね。

山川そうです。ですので、集客に関してはこちらががんばらないといけない部分はあるんですけども。とにかく歌う場所を提供したいな、というのが先にあって。やっぱり集客力を求めるならライブハウスとか行かれたほうがいいかな、とは思うんですけど。JAMでは、初めて歌う人でもいいですよ、ぐらいのスタンスでスタートしたんです。



山本普段も、お店のシルクスクリーンの場所でよく刷りにくるんですよ。バンドの子達が楽器を持って。あと、PVをここで撮らしてくれ、というのもありました。
 シルクスクリーンで作ったグッズをライブで売って、そのお金を次の音楽活動につなげるって言うのをやってる子達がいるので。なんか応援できたらいいですよね、そういう形で。
じゃあやっぱり、音楽やってよかったなあというか。そういう発想でやっているので。


――ちなみにライブ場所は?

ここです。マイクもね、ちゃんと5本ぐらい用意して。

――ではもうこの広いスペースを有効活用して、と。可能性はまだまだありそうですね。

山本あと、うちでは印刷に使う紙の中でわら半紙が人気なんですけど、どうしても厚めのものがほしいとなった時に、去年、年一回のわらの刈取の時期に合わせて、そのわらを紙の中にいれて「ふじわら紙」というのをオリジナルで作ってもらったんです。それで、また今年もわらを収穫して紙をつくるというイベントとして製紙会社に潜入するっていうのをね、やるんですよ。

山川やっぱりお客さんが期待してくれているのを感じるので、オリジナルを常に探すようにはしています。


レトロ印刷、世界へ!

――この後会社の人数が増えると動きにくくなる側面もあるとおもうんですが。

山川そうですよね、すごい今そういう時期で、昔二人でやっていたときに、基本的には人間味のある会社を作りたかったので、どうしてもショップはつくりたかった。それはなぜかっていうと、スピード印刷のところにもクリエイターさんが来て、無理をいいながらやったりもする。ああでもないこうでもないと言いながらコーヒーを出したりもして和気あいあいとやる、そういうのは絶対に置いとかないといけないというのがあったので、その辺は大事にしてます。会社が大きくなって、対応的なところで距離感があるっていうのも嫌やなとおもってるので。でも反面、JAM的にもどんどん挑戦したいことがあるので、それはこれからの問題点ではあります。



――ミシマ社もあえて会社を大きくしないという方針があります。

山川もう本当ね、僕が言うのもあれなんですけどそのどっちかがいいと思います。だから今はすごく中途半端な人数。いくんやったらもっと、日本にとどまらずに海外に出たいですね。JAMとしては、日本のクリエイターさんと、このままの状態で作品と一緒に海外に行ければと思います。やっぱり皆さんに喜んでいただけるし、ブランド力もアップするので。だから日本の作家さんも一緒に海外に進出できればと思います。まだどうなるかわかりませんけど、どうせするんやったらそっちのほうがいいと思って。規模については。成功したら正解ですからね。でも基本的にはそういうふうにかじを切ったので立ち止まらず。また要望があればいろいろやっていきたいなと。

――そうやって大きくしていくなかでこれだけは変えたくないものとかポリシーはありますか?

山川それはもう人のつながり、という当たり前のところに落ち着きますよね、きっと。モノづくりにかんしてはそういうスタンスになると思います。クリエイターさんを応援する立場は海外に行っても変わらないです。そのほうがたぶんうちらしくて。それ外れたらたぶんつぶれると思いますね。

 来年には台湾の出店と、また新商品も考えています。また皆さんに喜んでもらえるものを出していく準備を今も進めているので、HPFacebookなど楽しみに覗いて貰えればと思います。


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取材を終えて

 レトロ印刷さん自体がすごくクリエイティブな会社なんだと思っていたのですが、クリエイティブな作家さん方をサポートする側に徹底していらっしゃるのだと知りました。
 社員の方の話からは(特に工場見学の時)印刷やモノづくりが好きな気持ちがすごく伝わってきて、こういう環境だから、作家さんが思い切り創作できて、素敵な作品がつぎつぎとうまれてくるのだと思いました。



 最後に、デッチ二人でKO-HANのお店の紙雑貨やら素材やらを買いました。いやあ、ほしいものが多くて厳選するのに時間が...。とっても楽しかったです。

 レトロ印刷さん、本当にありがとうございました!!

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ミシマ社編集チーム

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