自由が丘の贈り物

 自由が丘の緑道をてくてく歩いてゆくと、愛らしくも不思議な雑貨がたくさん置いてある一軒家が角地にたっています。
 ここは知る人ぞ知る雑貨屋さん、Eckepunkt(エッケプンクト)。
 ここの2階で、なにやら新しいことが始まるそうです。

第11回 自由が丘発! Eckepunktさん

2014.03.08更新

ふしぎな開く壁

 ギギギギィー。

 壁をひらくと、そこには2階へとつづく階段。
 まるでからくり屋敷のような、不思議なドアがお店にあります。
 小さな一軒家の1階部分のみショップとしてきましたが、ひょんな事がきっかけで2階も活用できるスペースとして改装しました。

 2階は古民家風の作りで落ち着く空間です。
 古い型板ガラスからさし込むやさしい光。
 窓からみえる九品仏の森や鐘の音。
 やわらかい風に揺れるオリジナルのカーテン。
 そして、味わい深い質感の壁ができました。1階と同じく自分たちで塗った漆喰(しっくい)の壁は壁面によって色替えをして1階とはまた違った雰囲気になりました。

 2階の本格的な活用はこれからとなりますが、アトリエとして使用したりワークショップや展示会など様々な用途に、いろんな可能性のあるスペースとなっています。
 とくに決めつけをせず、関わる人や出会いで自然と形となっていくEckepunktだからできる何かを、マイペースに楽しく活動していこうと思っています。

 また、今春からは、手作り作家好きの方のための、お仕立て屋のアトリエとしても使用します。
 衣服や布小物のお直しお仕立て、デザイン提案など幅広く展開しているため、お客様のライフスタイルに寄りそったものづくりの相談ができます。お気軽にお問い合わせ下さいませ。

 お店にいらしたときは、心躍る作家さん達のすてきな作品とあわせて、ふしぎなひらく壁をみつけてみてください。


城向橋って知ってる?

 そのむかし、お店の前の緑道には川が流れており、橋が掛かっておりました。
 北側には大きな池と一面を覆う真っ白な鷺草たち。西側には生い茂る森と奥沢城。かつてお店の周辺はとてものどかな景観があったそうです。
 そして今、ちょうどお店の前に「城向橋」跡地の看板があります。

 どうやら奥沢城の向い側にあり、城の縄張りの一部だったそうです。
 どんな土地にも歴史があり、そしてロマンがあります。
 その中でも身近にある土地の歴史は、より一層深い想いを馳せてしまいます。

 そして現在、奥沢城跡地は九品仏の名称で親しまれている浄真寺という素敵なお寺になっています。
 今年は3年に一度の行事「お面かぶり」が行われます。無形文化財にも指定されており、厳かな中にユーモアも感じるとても珍しく貴重な行事ですので、ぜひ拝観されてみてはいかがでしょうか。

 Eckepunktでは九品仏にいる9体の仏様をモチーフにした指人形をお取扱いしています。いまのところ九品仏一郎、二郎の2体まで完成。それぞれ物語のある指人形です。
9体そろう日が待ち遠しいです。

 土地には歴史があり、そして今日もまたそれぞれの土地で歴史は作られてゆきます。規模は小さいかもしれませんが、だからこそ地域の特性を生かした何かおもしろい事をEckepunktで発信していきたいと思っています。

・くほんぶつ一郎
旅好きの一郎はいつものように旅に出かけました。
旅の途中、ひょんな事から記憶を失い気がつけば南仏(プロヴァンス)におりました。
南仏の土地にすっかり馴染んだ一郎は自らをミナミホトケとして称して
日本人客を相手に現地ガイドをしています。

・くほんぶつ二郎
二郎は大きなカヤの木と仲良しです。
大カヤさんがいつも心地よくすごせるように、二郎は面倒をみています。
きらきらな春も、木陰できる夏も、色づく秋も、雪まとう冬も。
ときに兄の心配をし、ときに弟たちの面倒をみながら 、
高い空へ二股にそびえたつ大カヤさんと春夏秋冬をおだやかに楽しんでいます。




Eckepunkt(エッケプンクト)
東京都世田谷区奥沢7-13-13
TEL:03-6325-3245
営業時間:12:00~20:00(土、日、祝、ときどき平日)
定休日:月〜金



お便りはこちら

みんなのミシマガジンはサポーターの皆さんと運営しております。

ミシマ社 編(みしましゃ)

ミシマ社は、「原点回帰の出版社」として2006年10月に創業。現在メンバーは約10名。全員全チーム(編集・営業・仕掛け屋)の仕事をするというスタイルで、東京・自由が丘、京都府京都市の二拠点で、「一冊入魂」の出版活動を展開中。取次店などを介さない「直取引」という営業スタイルで「一冊」を全国の書店に卸している。

本企画は「大好きな地元自由が丘のことをもっともっと知りたいなぁ。そして、この空気感を多くの方々と共有したいなぁ」という三島の思いから発し、ミシマ社編として2013年8月に書籍化。その後も、本に入りきらなかったお店やお話を本コーナーで連載中です!

自由が丘の贈り物

バックナンバー