からだのなかの微生物

第7回 番外編・スマホ顕微鏡で微生物を観察しよう

2015.11.09更新

 今回は番外編として、微生物を観察するのに役立つ最新のツール、「スマホ顕微鏡」について紹介します。

 微生物。本当は、私たちの身のまわりにたくさん暮らしているのに、とても小さく、目に見えないので、普段その存在に気づくことはありません。

「微生物を観察するためには、「顕微鏡」が必要です。顕微鏡、皆さんはお持ちですか?」

 微生物関係のワークショップや講演会を開催する時は、最初にこのような質問をさせていただくことが多いのですが、参加者の1割も手は挙がりません(※1)。読者の皆さんはいかがでしょうか?
 自宅に顕微鏡を持っている方は少ないかもしれません。多くの方にとって、顕微鏡というのは、学校の理科室や、病院や研究所にあるイメージが強く、日常的なツールではないかと思います(ちなみに、筆者にとっての顕微鏡とは、皆さんにとっての文房具やパソコン、車などと同じくらい日常的なツールですが、それは特殊なケースでしょう)。

 顕微鏡は高価だし、気軽に微生物を見ることは難しい。
 確かに、きちんとした顕微鏡を手に入れようと思うと、財布を紐を緩めるのに気合いは必要な価格のものが多いです。

 ところが最近、顕微鏡の世界を、もっと安価に、そしてディープに楽しめるツールが登場しました。それが「スマホ顕微鏡」です(※2)


 たとえ顕微鏡を持っていなくても、スマートフォンやタブレットPCを持っている方はたくさんいらっしゃると思います。スマホ顕微鏡は、そんなスマートフォンやタブレットPCを、顕微鏡にしてしまおう! というものです。


 スマホ顕微鏡の構造はシンプルで、重要なのは、直径 2 mmほどのガラス球になります。このガラス球を、スマホの自録りカメラ(インカメラ)の上に載せてあげると、レンズの役割を果たしてくれて、自録りカメラの世界が、何十倍もの顕微鏡の世界に変身します。


 スマホは、現在、私たちの生活で身近なツールとなりました。身近になったスマホを、今度は顕微鏡に変身させて、顕微鏡の世界も身近な世界にしてみませんか?


 ちなみに、スマホ顕微鏡で微生物を観察できるイベントブースを、11/14(土)〜11/15(日9には東京の「サイエンスアゴラ」(※3)へ、12/12(土)〜12/13(日)には京都の「いきもにあ」(※4)へ、それぞれ出展します。興味のある方はぜひお越しください。

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※1)挙がる手が少ないといっても、ワークショップや講演会へは、もともと顕微鏡の世界に興味のある方が参加してくださるので、それでも多い方かもしれません。ちなみに、岩国には「岩国市立ミクロ生物館」という微生物専門の博物館があるのですが、岩国で小学生向けのワークショップを行ったら、半分以上の子たちの手が挙がってびっくりしました。

※2)現在、スマホ顕微鏡はLeyeシリーズとしてリリースされており、Leyeの入手法は2つあります。
・「Leye」(販売:株式会社テラベース):スマホ顕微鏡を使いやすくするための工夫がなされた本格派セットです。
・「スマホでカンタン!顕微鏡」(Life is small・編、出版:小学館):スマホ顕微鏡の使い方がわかりやすくまとめられたムック本です。付録として廉価版のLeye miniがついてきます。

※3)サイエンスアゴラへは、11/14(土)〜11/15(日)、日本科学未来館にて、「Life is small スマホ顕微鏡と市民科学の未来(企画提供者:Life is small Project)」としてブース出展します。
リンク:http://www.jst.go.jp/csc/scienceagora/program/booth/aa_005/

※4)「いきもにあ」へは、12/12(土)〜12/13(日)、京都市勧業館『みやこめっせ』にて、「ミクロ・ライフ」としてブース出展します。「いきもにあ」は、たくさんの生き物好きのクリエイターや研究者が出展している大祭典で、生き物に興味のある方、生き物好きの方はぜひ遊びにお越し下さい。
いきもにあ公式HP:http://equimonia.jimdo.com
ブースHP:http://equimonia.museums-info.net/exhibitor/view.php?id=200

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早川昌志(はやかわ・まさし)

1987年生まれ。微生物の研究をしながら、微生物に関する教材を作ったり、イベントの企画をしたりしています。

現在は、神戸大学大学院理学研究科生物学専攻博士課程在籍、日本学術振興会特別研究員(DC1)。

Twitterアカウント → @Markchloro

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