今月の一冊

9月23日敬老の日、寺子屋ミシマ社「特別編」を開催しました。
どのへんが特別だったかといいますと、いつもはどなたでもご自由に参加いただける寺子屋ミシマ社ですが、今回は未来の出版界の担い手である学生さんだけに集まっていただいたのです。

実施に当たっては、ミシマ社のPOPや看板などの制作を手伝ってくださっていた「仕掛け屋ジュニア」の学生さんたちが、力を発揮してくれました。

イベントの最後には、ミシマ社の前庭にタイムカプセルを埋めました。
その中身は、「10年後の自分へ届けたい本」。
学生さんたちは、「10年後の自分へ」どんな本を選んだのでしょうか。

第3回 特別編

2010.10.05更新

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当日は20名を超える学生さんが集まりました。皆さん熱心に三島の話を聞いています。

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(左)「人が集まらない業界に未来はない」と熱く語る三島。「今の時代、いきなり出版社をつくってみてもいいのでは」と語っていました。
(右)出版業界志望の方々が約半分を占めました。グループで企画を話し合い、発表を行ないます。

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(左)ミシマ社メンバーもPOP作成に参加。
(右)事前の準備から当日の運営までがんばってくれた「仕掛け屋ジュニア」チームのお二人。

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最後にみんなの「10年後の自分へ送りたい本」をタイムカプセルに入れて、ミシマ社の庭に埋めました。





I.Yさん(女性、成城大学)

『放課後の音符』(山田詠美、新潮文庫)

 この中で出てくるような女の子になりたいと思ったから。
 いっつも読んでいたし、こんな恋がしたいというキラキラしたものが沢山つまっている本だと思うので、10年後、自分が32になった時、キラキラしたものを見て、こんなのに憧れていたなと思えるといいなと思います。そして自分がそんなような女の子になれていることを願っています。また子どもがいたらこんな女の子を育てたいと思います。

T.Sさん(男性、慶応義塾大学)

『夜間飛行』(サン=テグジュペリ著、堀口大学訳、新潮文庫)

 主人公リヴィエールの生き方が人生や仕事における力強い指針になると感じたから。

M.Kさん(女性、京都造形芸術大学通信教育部大学院)

『永遠平和のために』(カント著、宇都宮芳明訳、岩波文庫)

 研究(社会アート)のサブテキストですが、読み切れず、池内紀氏の新訳で済ませてしまいました。10年後には読めているのでしょうか?
 2020年に再開するのを楽しみにしています。
 Boca lupo ! Arrivederci !

F.Sさん(男性、駒沢大学)

『星の王子様』(サン=テグジュペリ著、内藤濯訳、岩波文庫)

 星の王子様の気持ちを、10年後もわかれる人であってほしい。子どもごころを忘れないで下さい。未来の自分に何か書くってへんな気分です。

H.Rさん(男性、一ツ橋大学)

『おおきな木』(シェル・シルヴァスタイン著、村上春樹訳、あすなろ書房) 

 久しぶりに本屋に立ち寄りこの本を見つけた。
 幼少時代に読み、今の自分が読み、10年後の自分が読む。そのことがなんだか素敵だと思った。

U.Nさん(女性、早稲田大学)

『ライ麦畑でつかまえて』(J.D.サリンジャー著、野崎孝訳、白水社)

 今年ついにサリンジャーが死んでしまったのと、読むたびにどんどんホールデンに共感できなくなってゆくので、ねかしておいてまた読んでみたい!

O.Yさん(女性、聖心女子大学)

『人生のプロジェクト』(山崎拓巳、サンクチュアリ出版)

 虫の目でなく鳥の目に。虫は木しか見えないけど、鳥は森を見てる。いつも広い心で、大川優佳らしく、自由さと、楽しいゆるく、それでも常識を持った私であるように、そして、10年後のあなたが、もう一度その崎の時間について、考えるきっかけになるように。

T.Sさん(男性、専修大学)

『Adventure Life〜愛する人と、自由な人生を〜』(高橋歩、A-Works)

 今の自分のパワーの源であり、本気で全力で生きていても、くさってても若かりし時の原点に帰るために10年後に開きたいからです。10年後、今の原点に帰れるように・・・

K.Rさん(女性、目白大学)

『重力ピエロ』(伊坂幸太郎、新潮社)

 私にとって初の伊坂さんの作品。
 「楽しそうに生きてれば、地球の重力なんてなくなる」
 このコトバに心がギュってなった。
 苦しいことや上手くいかないことがあったとしても、楽しく生きていたい、そう思ったから選んだんです。
 10年後、私はどうしてるのかな・・・どんなだったとしても、この一言を思い出して頑張れたらいいと思う。そして、31才だから、もう結婚してることと思うので、「最強の家族」を築けてたらいいな♡本の間の手紙も忘れずに!

H.Yさん(女性、慶應義塾大学文学部図書館・情報学専攻)

『クレヨン王国のパトロール隊長』(福永令三著、三木由記子イラスト、講談社)

 小さいころからずっと手元にあった本。
 人生の節目でクレヨン王国シリーズを読み返してきました。
 10年前の私からおくられた本を
 10年後の私におくりたいと思ったからです。

S.Aさん(女性、多摩美術大学)

『夜は短し歩けよ乙女』(森見登美彦、角川書店)

 大学の受験の時、橋本で買った思い出の本だからです。

T.Kさん(女性、早稲田大学)

『堕落論』(坂口安吾著、新潮文庫)

 高校生の頃に読みながら、将来のことを考えていたから。

F.Dさん(男性、東洋大学)

『赤毛のアン』(ルーシー・モード・モンゴメリ著)

 「大人の本」へのはじめの一歩がこの本だった。
 夢中で読んだこの本のように、いつまでも本(かたちが変わっても)を愛していたいと思います。

T.Kさん(男性、東洋大学)

『マネジメント』(P.F.ドラッカー著、上田惇生訳、ダイヤモンド社)

 大学時代に理解できなかったこの本の内容を、10年たった今、すべてを理解できているようになっていますか?

U.Yさん(女性、山梨学院大学)

『おおきな木』(シエル・シルヴァスタイン著、村上春樹訳、あすなろ書房)

 長い間、語り継がれてきた本が「今」この時に私の手元に届きました。
 この絵本を読んで、ずっと本棚に置いておきたくなって、何度も読みたくなって、誰かに渡したくなって、本としてあり続けてほしいと思いました。
 「言葉」とそれがうまれる物語が自分のAの音として、生き続けてほしいです。鳴り止まない音を見失わないようにしたいです。

S.Nさん(女性、慶應大学)

『走れ!やすほ にっぽん縦断地雷教室』(上泰歩、国土社)

 "世界を変える一歩は常に自分の中にある"
 そんなメッセージを覚えていますか?
 「結局自分ひとりが動いても何も変わらない」なんてスレた大人になっていませんか?
 いつでも"誰かのための努力"をおこたらないでいたい。

Y.Hさん(女性、東京外国語大学)

『東京ファイティングキッズ・リターン』(内田樹、平川克美、バジリコ)

 今現在読んでいる本だからです。。。
 最近、内田樹さんに興味を持ちはじめたというのと、2010年に自分がこの本を読んでいたなというのをあとで思い出したらよいなと思います。

M.Jさん(女性、立命館大学)

『月にあいにいったアギサ―パプア・ニューギニアの民話』(伊藤比呂美、斎藤隆夫、福音館書店)

 子どものころ、強い印象を受けた絵本のひとつ。本は人の心を動かすもの、と知った原点となる本です。10年後、人の心を動かす本をつくってますように。

M.Yさん(女性、早稲田大学)

『ウォールフラワー』(スティーヴン・チョボウスキ―著、小西未来訳、アーティストハウス)

 ずっとずっと大切な本で、この本を読んだときの感性を忘れて欲しくないから。32歳の自分が、どんな風な感じ方をしてこの本を読むのかとても興味があります。

T.Aさん(女性、多摩美術大学)

『それから』(夏目漱石)

 恩師、U先生に高3のときいつものようにデッサンを見てもらっていたら、「それからの最後みたいに、いつか歯車がまわる時がくるから」と言われたことが今でも忘れられない。私はあんな悲劇的な未来を望んでいるわけではないけど、未来というものは何が起こるかわからないそういうものであってほしいのです。ここ1年ちょっと歯車の音がきこえかけたかしら? きっと10年後はもっときこえてるのでしょうね。だといいです。

M.Aさん

『塩狩峠』(三浦綾子、新潮社)

 大学1年の時読んで、無宗教の自分がキリスト教の考え方を少し知り、なんと人間として美しいのだろうと感動しました。20歳になり"自分"がもうできてきてしまった(考え方など)が、もっと前("自分"ができあがる前、途中)に読んでいたら、自分自身はもっと違うふうに(変わっていたかもしれない)できていたかもしれない、と衝撃を受けました。10年後の私はこれを読んで、さらにどう感じるか知りたいので、この本を埋めようと思いました。

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みんなで最後に記念撮影。10年後にまた、ミシマ社に集まることを約束しました!

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ミシマガ編集部

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