高松こんまい通信

第36回 島の色

2012.06.21更新

こんにちは、ROOTS BOOKSスタッフの今井です。
今まで「こんまいマチ案内編」として、高松のマチのお店や人をご紹介してきましたが、今回からROOTS BOOKSが日々どんな風に香川で出版社をしているのか、笑いあり、涙ありのそのまんまの日常をお届けできたらと思っています。

ROOTS BOOKSはマチのど真ん中(高松市瓦町)にあります。この場所で働けるということが、実は私にとって何よりのモチベーション。なぜなら、言うまでもなく、マチが好きだから。

私がマチ好きになったのは大学生の頃。広島の尾道というマチに惚れ、通うようになったのがきっかけでした。チャイのお店やアジアン雑貨店、紅茶屋など小さく個性的な個人店が至るところにあり、ひとつのお店に入ると次のお店を紹介されたり、ひょんなことから他のお客さんと友だちになったり。"マチぶら"は何より楽しい遊びでした。

「卒業したら、商店街で働こう。その片隅でたいやき屋をしながら、小さくても温かいマチの案内人になれたらいいのに」と心のなかで強く思っていました。当時の思いが通じたのか、現在、マチのど真ん中で出版社のスタッフ(たいやき屋ではなく)として高松のマチ、そして島をご案内しています。

ROOTS BOOKSでは、多い時は島出勤が週3回以上あります。始めは仕事だったはずが、マチに行くのと同じように、休日も島に行くことが多くなりました。マチへふらっと行くのも、島へふらっと行くのも、時間にして25分〜島に渡ることができる高松ではさほど変わりありません。

だた、島に通うことで気がついたことは、島は海という太い境界線があるため、島それぞれの色がはっきりと見えること。一つひとつの島にそれぞれ固有の色。大きさや人口に関わらず、島それぞれが持つ歴史や文化、そして人の暮らしが島の色を作り出しているように感じます。

以前、とてもショックなことがありました。島のそれぞれの最新の人口を調べるために行政機関に確認していたときのこと。この5年間で香川の有人島(全部で24島)ほとんどの人口が約3分の1ずつ減っていたのです(例えば人口73人の島が5年後には、43人に)。過疎化のことは、"数字"では知っていました。

人口100人を切った島、一桁になった島・・・。しかし、この減り方を知ったとき、言葉通り"頭を殴られたような"気持ちになりました。もし、マチの人口がたった5年間で3分の1減ったら・・・。
島に人がいなくなるということは、その島の持つ「色」がひとつ、消えてしまうということ。「時間がない」と言った島の人の言葉をこのときやっと、実感できたのです。


○島からのお便り
「島の色」を感じる瞬間はさまざまです。
そのひとつ、島から届くお便りや新聞をご紹介します。

第36回 島の色

「シヨルよりおたより」from大島(香川)
島全体が国立療養所大島青松園となっている大島。
ここで、月に2日間だけオープンする「カフェ・シヨル」(「やさしい美術プロジェクト」の取り組みのひとつ)からのお便りには、島の人がつくったお野菜が主役のメニューや季節のイベント情報が。
お便りが届くと思い浮かぶ、味わい深いランチやスイーツ。
大島に行くことは、月に一度の私のご褒美です。

第36回 島の色

うららー新聞」from小豆島
"うららー"とは、小豆島弁で"私たち"という意味です。
小豆島うららー部(小豆島在住の30代のメンバー)が毎号体当たり取材。
自分たちの住んでいるところは、自分たちの言葉で発信する、その熱さが伝わってくる新聞です。

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ROOTS BOOKSルーツブックス

日本で一番小さな県、香川県の高松市にある出版社。
本は、考え方や生き方の「ものさし」をつくるものだから。
本という媒体を通して、借り物ではない自分たち(香川)のものさしをつくって行きたいと思います。

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