高松こんまい通信

第44回 船上の秘密のおまじない

2012.10.25更新

こんにちは、小西です。
近頃、すっかり秋らしい空になり、
島へ渡るフェリーの風も、だいぶ冷たくなってきました。

さて今日は、こんまい高松からフェリーでわずか20分の女木島(めぎじま)のお話。

高松港から約4キロ沖に浮かぶ女木島は、ほんとに目と鼻の先。少し年輩の人に聞くと「毎年小学校の遠泳大会で女木島まで泳ぎよったわ」なんて話がでるくらい、とても身近な島です。

高松こんまい通信 船上の秘密のおまじない

↑手前が女木島、対岸に見えるのが高松港

高松の人に「女木島の思い出は?」と聞けば、8割くらいの人は「海水浴」と答えるかもしれない。夏になると、船の中は海水浴モードの人たちでいっぱい。女木港に着いて10分も歩けば、白い砂浜が広がるきれいな海水浴場があるので、私も学生時代は友だちとよく泳ぎに行きました。

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↑女木島は「鬼が島」の愛称を持つ桃太郎伝説ゆかりの島。島を守る鬼の灯台の後ろには、高松のビル街が見えます

でも今は、なんでもない日に、ただ女木島行きのフェリーに乗るのが好きです。
港にあんぐりと口を開けたフェリーの昇降口から乗り込むと、階段を上がってそのまま甲板へ。客船室もありますが、気候のいい頃は、断然甲板席が気持ちいい。

出航の合図が出ると、船はゆっくり旋回して女木島へ。そして、高松港の四角いビル群が波しぶきと一緒にだんだん小さくなったかと思うと、ふっと空気が変わるポイントがあるんです。かすかに空気が軽くなって、島の風に変わる瞬間。フーっと体中の淀んだ空気を吐き出して、新鮮な海の空気を吸い込めば、陸のしがらみとはここでお別れ。じつはこれ、島の人に教えてもらった秘密のおまじない。深呼吸一つで、何かから解き放たれたような自由な気持ちになれるから不思議です。

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現在、女木島に住んでおられるのは約140人ほど。高齢化が進み、いつもはネコと長老たちが暮らす静かな島ですが、じつはこの秋、この島でステキなイベントが開かれるんです。

クラフトをテーマにした「瀬戸内生活工芸祭2012」。

高松港の側にある玉藻公園と女木島を舞台に、11月23日(祝)、24日(土)の2日間、全国から88名のクラフト作家が作品を持ち寄り、展示販売が行われます。  

クラフトフェアと言えば、長野県の「クラフトフェアまつもと」が有名ですが、じつはその発起人のお一人、三谷龍二さん(木工デザイナー)が総合ディレクターを務められます。松本が山のクラフトフェアなら、高松は海のクラフトフェア。ゆっくりと流れる島時間の中で、モノとの出会いを楽しみませんか。フェリーで女木島へお越しの際は、ぜひ秘密のおまじないもお忘れなく。

● 瀬戸内生活工芸際2012 公式サイト http://kougeisai.com/

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