今週のおはがき

2016年7月24日号 『映画を撮りながら考えたこと』篇

2016.07.24更新

 是枝監督がこれまで手がけてきた全作品を振り返り、綴った『映画を撮りながら考えたこと』。先日は「今週のミシマ社 これって、どういう本なのか」のコーナーにて、つくり手側からの視点で本書についてご紹介いたしましたが、今回は、読者の方からのおはがきをご紹介いたします。
さっそく1枚目をどうぞ!

 

(...)今年出会った本のなかでナンバー1であることにうたがいようのない名著です。人柄もあふれ出ている!


 素敵なお褒めの言葉をありがとうございます! 人柄については、文章からももちろん伝わってくるのですが、とくに、表紙にも使われている監督直筆の絵コンテがポイントですよね。字や線、そして絵から監督の温かさが伝わってきます。カバーを外すと、また違った絵コンテが楽しめますので、ぜひ!

ぼんやりと好きだった「是枝監督の本だ!」と手に取りました。手に取ったら重さや手触りや色がとても気に入ってしまって(...)
中をパラパラめくると、今までに見た監督の映画の映像がどんどん思い出されました。



 本書のなかの「カメラアングルや構図というのは、対象をどう見つめるかということなんだ」という監督の言葉を読むと、映像が思い出されるとともに、「あの映像にはこういう意味が込められていたのか!」という発見が楽しいです。

 またこの本を知ったきっかけ、「たまたま暇つぶしに入った本屋さんで出会った」というのも嬉しいです。こうした「手にしたときの感触」や「偶然の出会い」というのは、実際の本屋さんでしか味わえない体験ですよね。


「誰も知らない」で是枝監督を知りました。この本は、映画史であるとともに日本のテレビ、ドラマ、ドキュメント史でもあると思います。ほぼ同時代を生きて同じようなものを見てました。そして創作する側の大変さや面白さをがわかあり、とても読み応えがありました。


 映画のまえがきにも、「育ててもらった恩義も含めて「テレビ人」であることは素直に受け入れられる...」とあるように、テレビ業界の出身であることに自覚的な監督。映画史だけでなく、テレビ史、ドキュメント史についても俯瞰的にわかりやすく解説くださっていますね。
 とくに、7章「テレビによるテレビ論」にある『悪いのはみんな萩本欽一である』を通しての、テレビの潮流の変化、萩本欽一さんがテレビ業界に与えた功罪についての解説は白眉で、テレビ関係者は必読の内容になっています。

 いかがでしたでしょうか。映画、テレビ関係者だけでなく、「この時代に表現に関わる人」にとっては、垂涎モノのヒントが詰まっている本書。

これから、著者インタビューが新聞社各紙にぞくぞく掲載予定ですので、掲載され次第ご案内いたします。どうぞ、お楽しみに。

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