ミシマガシネマ

 しばらくあいてしまってすみません!
 今回の映画部の課題映画は、バレエを愛する少年3人を追ったドキュメンタリー「バレエ・ボーイズ」です。
 北欧・ノルウェーの首都、オスロでプロのバレエダンサーを目指す3人の少年、ルーカス、シーヴェルト、トルゲール。男子はめずらしいバレエの世界で、ひたむきにレッスンに打ち込む。時にはふざけ合いながらも厳しい練習に耐え、お互い切磋琢磨していたが、ある日ルーカス1人だけが名門ロンドン・ロイヤル・バレエスクールから招待を受け、3人は人生の分かれ道の選択を余儀なくされるーー

 今回のメンバーは、タモン、シオデ、トリイ、ハセガワの4人。
 ホリベさんは、ご自身のお店「誠光社」のオープン準備で忙しく、アライは腸炎になりなくなく帰りました。参加したかったです。

バレエ・ボーイズ 公式サイトhttp://www.uplink.co.jp/balletboys/


<今回のメンバー>
    

*簡単紹介
シオデ...立誠シネマスタッフ・塩出さん、ハセガワ・トリイ...ミシマ社メンバー、タモン...装丁家・矢萩多聞さん

2015年12月 今月の一本

2015.12.18更新

<予告編をどうぞ〜>

注意:今回もネタバレ多発です!!!!!


青春への憧れといら立ち!

 今回は男性陣の意見が楽しみだなあと思いながら来ました。私としては、もう大感激状態でしたね......青春っていいなあ、と思いながら、若い男の子たちのピュアな姿を見つめていました。まるでもう親戚のおばさんになったような気持ちで(笑)。10代はもう自分には遠い過去だし、遠くを眺めるような感じでしたね。


 あの、途中で声変わりしましたよね?


 そう! あれがポイントだよね。


 あるとき急に、ガラッと顔も変わりましたよね。一瞬で。

 ドキュメンタリーなのに、登場人物の3人の男の子のキャラクターがすごくバランスとれてましたよね。一番フォーカスが当たるルーカスは王子様っぽい感じのキャラで、シーヴェルトがアジア系。彼はいつもふざけてるんだけど、ちょっと影があって......というね。


 そうそう! それで、トルゲールがちょっとマッチョな感じですよね。


 うんうん、組み合わせが、昔のアメリカ映画みたいな感じ(笑)。

 はじめのほうで、学校の先生と進路について面接をするシーンがありましたよね。もう、「そんなんじゃないよおお!」って、観ていて歯痒くて!!!


 あー、あそこねえ、うんうん。

 ぼく、正直見る前までは「自分にはあわない映画だろうな」という印象だったんですよ。自分の10代が、学校に行って仲間と部活して......というものではなかったので、青春に淡い憧れみたいなものがある。けれど、同時に暑苦しさにイラッともしちゃう(笑)。


 ああー、なるほど。

 

 まるで少年ジャンプのような、「愛と友情、汗と涙」みたいノリはこの映画のなかにもありましたよね。だけど「バレエをやるのはいいけど、その道がダメだったときはどうするんだ? 仕事をして稼がなきゃいけないのに」と先生がこんこんと説教するシーンとかね、かなり胸にきました。


 タモンさん、実際に言われてそうですもんね。

 

 ほんと、周りの大人にそんなことを言われましたね。中学を辞めてインドに行ったとき......(略 ※タモンさんの人生については、『偶然の装丁家』(晶文社)をお読みください!)



自分に引きつけて観ちゃうよね

 

 先生がなにを言おうともう自分にはバレエしかない、これしかないんだ! って思うひたむきな目がすごかったですね。少し羨ましかったくらいです。こんなにも好きで、こんなにも強い思いを持てるものをこの歳で得ていて、しかも才能も伴っていて。


 でも、シーヴェルトは途中、ちょっとだけ辞めちゃうよね。


 うん、でも大半の人はそうなりますよね。


 先生の言葉に揺らいでいる部分もあって。とても影響を受けてしまうんですよね。


 僕はシーヴェルトにすごく同感する部分がありましたね。一番感情移入ができるというか。

 彼がバレエ教室に戻ってきたとき、教室のみんながハグして迎える。あのシーンよかったなぁ。バレエ教室のメンバーだからか、ハグした上に足がぴょんっとあがったりして、ほほえましかったねえ。


 あそこのシーン、泣いちゃいますよねえ......。


 3人の男の友情、っていうのもひとつの軸でしたよね。

 

 卒業間際に、友人たちとの距離を語るシーン、よかったですね。すごいわかるなあと思いました。これからも一緒にいるのかもしれないけど、今までとはまた違う、というか。


 トリイさんはなにか部活とかされてたんですか?


 中・高と剣道部でしたね。大学はヨットをしていて。


 えっ、トリイさんってそんなに真面目に部活してたの?(笑)


 いや、全然そんなことないですね。まあけど目標は低いけどそれなりにがんばってましたよ!


 やっぱり映画って自分の経験にひきつけて見ますよね。



バレエのシーンを、もっと!

 もっとバレエのシーンがたくさんあるのかな、と思って見たけど、そんなことなかったよね。バレエシーン、ある程度長い尺で見たかったなあ。

 たしかに! ちょっと音楽にのせすぎというか。もうちょっとしっかり踊っているところが見たかったなあ、という気持ちは私も感じました。

 トルゲールってけっこう、映画の中で存在感が薄いじゃないですか。けれどこの中に、いないといけない存在ですよね。でも、女の子絡んでも面白かったのなかあ。


 いやいや、それはまったく別の話になりますよー!


 男の子のバレエだから、こういう爽やかな物語になったんだろうね。女子だったらドロドロかも......。


 この映画、やっぱり3人という構成が大きいのかなと感じました。

 なんか、男同士の、こういう3人の物語みたいな映画をとったら、殴り合いみたいなぶつかり合いみたいなものが入ってきがちですよね。けれどそれが全然ないっていうのは面白かったかもなあ。


 うんうん。でもぼくらの日常っていうか、ふつうの出来事って、案外そんなものかもね。



彼らの現在......調べてきました。


 見ていて、バレエってすごく身体を酷使するものなんだなって思いましたね。


 バレエとか新体操の人たちって年齢が若いから、ほんと限界までいっちゃいそうだよね。


 「こんなに酷使するんだ」という感じですよね。健康にはすごく悪い。でも、もう半年分見たかったなあ。絶対に挫折を経験すると思うんですよ。


 はい、調べてきましたー!


 うえええ!(笑)

 ルーカスはロンドンのロイヤル・バレエ・スクールを卒業後、ロイヤル・バレエ団に研修生として入団。2015年8月だから今年の夏ですね、ロイヤル・オペラハウスの大舞台に立つことがきまったと。
 シーヴェルトは、ローザンヌ国際バレエコンクールの最終選考に選ばれ、いまも精力的にバレエの活動をしていると。
 そして、トルゲールは、2015年7月から、ノルウェー軍に入隊。


 うおお、まさかの。

 ノルウェーは徴兵制があるから、社会奉仕活動を選ぶか、特別な理由がないかぎり、みな行くんだと思うんだけどね。徴兵として行ったのか、自ら行ったのかは情報ソースからはわからなかった。


 トルゲールはいっつも一歩引いてる感じでしたもんね。


なんか最後、それが強調されすぎてるなというのは思いましたけどね。


 でもバレエって本当に厳しい、一握りのひとしかできないんですよね。


 ......ロンドン・ロイヤル・バレエ・スクールの学費、すごいよ?


 えっ、そこまで調べたんですか?(笑)


 映画に出てきたとき、すぐメモったもん。4万ユーロだよ! 年間560万円!

 あの、どっちにするか迷っていた、ノルウェーの学校は学費が無料だったんですよね? 0円か560万円という選択......。


 それはね、迷うよねえ。

 バレエって、バレエシューズを頻繁に変えないといけなかったり、発表会があったり、ある程度お金がかかるものですよね。


 これでさらにお金を稼げるようになるって、すっごく大変だよね。


 にしてもやっぱり、いい映画だった、ということですね!

・・・

 いかがでしたか?
 もう、だいぶ劇場で公開をしているところは少ないかもしれませんが(掲載が遅れてしまいすみません......!)、出会ったときは、ぜひ観てみてください!
 次の映画部は果たして、新作が話題のアレなのか、はたまたなんなのか...

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2015年、映画をもっと楽しもうと、ミシマ社有志で発足。
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たくさん映画観るぞー!

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