ミシマ社庭部

第12回 庭部、収穫する

2014.12.13更新

 こんにちは。庭部員のマツシゲです。あっという間に季節が巡り、いよいよ冬がやってきました。
 秋のから冬にかけてのこの時期に庭部員たちに課せられた任務(ミッション)・・・それはある巨大勢力との戦いです。敵は、はちきれんばかりの大きな実をたわわに実らせた、大きな二本の柿の木。彼らは赤黒く熟した重たげな実を上空から容赦なく投下してきます。その実から身を守りつつ、投下された爆弾(柿)を撤去するのが今回のわれわれの任務(ミッション)です。


枝がたわむほど実がなる柿の木

 私マツシゲはミシマ社にデッチへ来てまだ半年ほど。柿の季節を迎えるのは初めてです。

マツシゲ  「この柿の木、こんなにたくさん実をつけるんですね! すごいなあ・・・」
シミズ部員 「うーん。でも、ぜんぶ地面に落ちちゃって、掃除がたいへんなんだよねえ」
マツシゲ  「えー、そんな! せっかくこんなにあるのに、食べないんですか!? 」
ヒラタ隊長 「それがね、前に先輩が挑戦したらしいんだけど全然おいしくなかったんだって・・・」

 そんな隊長の言葉を聞いても腑に落ちないマツシゲでしたが、落ちた柿の掃除をするというシミズ部員、タカハシ部員とともに庭へ。

 改めて庭を見回すと、確かに、落ちた柿とはなかなかひどいしろものです。そのコンクリートへのこびりつき方といったら、見る者に落下時の生々しさをうかがわせ、「ベチャッ」という音まで聞こえそうなほど。とてもみなさまにお見せできるものではございません(というのは言い訳で、写真を取り忘れてしまっただけであります)。

 3人は、まだ枝についたままおいしそうに色づいている柿たちの下でせっせと掃除を続けます。タカハシ部員は散乱する柿の葉を黙々と掃き集め、マツシゲは「あーもったいない」と呟きながら落ちた実を回収し、シミズ部員は......

何やら発見したようです。

シミズ隊員  「ねえ、タカハシ君! ほらほらー!」
タカハシ隊員 「え? ・・・ぎゃあ!! 」


 どうやら毛虫のようでした。
 そんな2人をよそに、諦めの悪いマツシゲはというと・・・

 どさくさに紛れて収穫してみました。 

 ここまできたら後はもう、

 切って、食べる。

 ヒラタ隊長も、食べる(半ば強引に勧めました)。

(怪訝そうに柿をかじりだす)ヒラタ隊長 「(シャクシャク)あれ? 」

(同じく柿をかじる)タカハシ部員 「ん......。(シャクシャク)あれ? 」

一同 「......おいしい!! 」

 そうなんです。疎まれに疎まれていた庭の柿ですが、思い切って食べてみたら、どういうわけかとびきりおいしかったのです。言い出しっぺのマツシゲは「隊長にまで食べさせちゃって、おいしくなかったらどうしよう・・・」と内心ビクビクしていたのですが、自称柿好きのシミズ部員のお墨付きまでいただき、めでたしめでたし。これで非常時の食料にも困りません。

 さて、本日の収穫はこちら。

 まず、柿が5つ。それから、そのお隣にあるのはニラのように見える何ものか。こちらは玄関脇の日陰の一角に自生していたもので、営業のワタナベ氏の証言によれば、日々ミシマ社の社員たちに踏み倒されながらも生き延びてきた健気な草だとのことです。もはや食用なのかどうかもわかりかねますが、一応これも収穫物ということにしましょう。今回は柿とニラ(のようなもの)の二つも収穫でき、庭部一同大満足。

 ・・・のはずでしたが、大事なことを忘れているのに気づいてしまいました。

「そういえば、前に自分たちでまいた(はず)の野菜たちって、どうなってるんだっけ・・・? 」

 そうです。前回の庭部は「コケ」ておりましたが、さらにその一つ前、第10回では、ネギにカブにエンドウ豆に・・・と確かに種をまきました。あの野菜たちはいったい・・・? 柿に気を取られて、肝心のまいた種の存在を失念していた庭部だったのでした。
 野菜たちの運命たるや、いかに。次回庭部、こうご期待。

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