ミシマ社庭部

第21回 コケをいただく

2015.09.12更新

 こんにちは。庭部、コケ担当のイケハタです。
再びやってきてしまいました、コケ回。
ですが、前回のコケ取材ですべてやり尽くした自分には、もうなにも書くことが残されていません。
(前回の記事はこちら→「第11回 庭部、コケる」)

 どうしようかなぁ、と思って先月の庭部を読んでいたら、ハセガワ部長がこんなことを書いていました。

――ところで、収穫したら、次の「ネタ」はどうなるのでしょうか...。 (「第20回 庭部、旬をいただく」より)

 そう、庭の野菜たちは、すでに収穫済み。もうネタ切れです。

 でも、なにか忘れているような......
あ、ありました。収穫していないものが。

 そうですね、コケですね。
気づいてしまった己を呪いつつ、さっそく第二の収穫へと乗り出します。

 まずは手頃なコケをスプーンで収穫。
これはセンボンゴケ科の仲間でしょうか。
ハマキゴケさんか、ネジクチゴケさんか、はたまたヘラハネジレゴケさんか......だれか教えて!


 せっかくなので、別の仲間も収穫。
とってもフサフサしています。
チョウチンゴケ科の仲間、コツボゴケさんに見えます(コケ違いだったらごめんなさい)。


 さて、お待ちかねの実食タイム。
まずは生で、コケ本来の味を楽しみます。
お先はコツボゴケさんから......


 うーん、まずい!!
でもどことなく、刺し身のツマの、海藻に似た風味。

 お次はハマキゴケさん。
こちらはほぼ土の味がしました。

 ちょっと土分が多くて、本来の味を楽しめなかったので、仕切り直して水洗い。


 水を切ると、おひたしのような風情がありますねぇ。
ここは生ゴケの刺し身、2点盛りでいきましょう。
5分前にとったばかり、鮮度は抜群です。


 醤油と塩でいただきまーす。
うん、少しだけ、食べやすくなりました。

 それでもやっぱり、まだクセが強いですね。
火を入れてみましょう。

 油を引いて、コツボゴケの油炒めです。
塩コショウも忘れずに。


 先ほどのディープインパクトに恐れをなしたイケハタ、期待と不安を胸に、おそるおそる口にします......

 おお!! 食える! これは食える!
サクサクしていて、生臭さもだいぶ薄まっています。
これならあと3口、いや4口はいけます。

 火を通したことで、はらよわな私にも安心な仕上がり。
世界が食糧危機に瀕したとき、コケに救われる日が来るかもしれない。
そんな予感すら感じられる、「ギリギリ可!」な味わいです。
めでたし、めでたし。

 こうして完結を見た、ミシマ社の収穫祭。

 コケたちとのほろ苦い思い出を胸に、また、コケ輝ける春まで、しばしの別れを告げるのでした。

おしまい


(つづく)

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今日の参考図書

コケはともだち』藤井久子(リトルモア)


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