新人だった。

第8回 やっぱり輪が好き

2013.12.23更新

 皆さん、こんにちは。ご無沙汰してしまいすみません。
 今日は一段と外が冷え込んでいますが、風邪などひいていませんか。
 私はというと、実は先月末に風邪をこじらせてしまい、まさかの入院か!? というところまで体調を崩していました。
 おかげでこれまでお休みしたことのなかった連載を、お休みせざるをえなくなってしまったのでした。申し訳ありません。
 おかげさまですっかり体調も復活し、これまで以上に活発に動き回っています。
 強いて言えば、咳のしすぎで肋骨が激しく痛いくらいです。


 さて。
 そんなわけで先月を飛び越えたら、あっという間に2013年も最後の月になってしまいましたが、病から復活しつつあった今月の初め、流行語大賞の発表がありました。
 今年は強いワードがたくさんだから、いったいどれになりますかねえ、なんて発表前に言われていたのもそうなんですが、個人的には例年よりもちょっとだけ楽しみにしていました。

 というのも「倍返し」「じぇじぇじぇ」を始めとして、テレビが流行の原動力になった言葉が候補に入っていたから。
 正直、私は上記のどちらの放送局の人間でもないので、「大賞取っちゃったりして♪」と祈っていた(と言ったら言いすぎだ)、テレビで働く人間として「行け行け! テレビ!」と競馬新聞を片手に握りしめるおじさま方のような気持ちでいたのは事実。

 蓋を開けてみると、大賞が幾つもあったのに驚いたのもさることながら、改めてテレビの力を再認識することができました。
 たしかに一時期は皆口々に「倍返しだ」なんて言っていたし「あまロス」なる人々まで登場したという話も聞きます。
 真偽のほどは別として、かなり多くの人がテレビの前でワクワクドキドキしてくれていたことは間違いなさそうですよね。

 多くの人にワクワクドキドキしてもらうために、キャスト、スタッフの皆さん達が注ぎ込んでいた情熱を考えるだけで胸が熱くなります。
 テレビは一度に多くの人に発信できるし、情報を伝播させるのに長けていますが、舞台などで演者がする息づかいなどを直接聞こうとすると、これは難しい。
 でも今回は演者やスタッフの皆さんの息づかいが直接聞こえなくとも、同僚や友人と「昨日、半沢直樹見た?」「今朝あまちゃん見た?」的な会話によって息づかいを共有するような感覚が得られたのでしょう。

 思い返せば昔は多くの人が同じテレビ番組を見て「昨日見た?」というような会話がなされていたのでした。
 わが家では小さい頃は遅い時間はテレビを見てはいけなかったので、クラスメイトのそういった会話に混ざれず親に文句を言ったこともありましたが、それを責めているわけではなく(笑)、今となっては懐かしい思い出です。
 しかし、人と何かを共有するというのはたとえ時代が変わろうとも大事なことですね。ネット全盛の今だからこそ、とくにそうなのかもしれないですが。

 そうそう。流行語大賞とほぼ同時期にあった今年の一文字。
 今年は「輪」でした。ドラマの感動も興奮も、五輪の輪もそうですが、招致成功の喜びを共有するにも人の輪がなくてはならないことを考えると納得、納得です。

 私が新人だった頃も今も、まったく変わっていないと断言できることの一つに、皆で何かを作り上げることに喜びを感じることがあります。
 あの皆で輪になってよってたかって何かを作っている、学園祭的感覚がたまらないんですよね。
 友人はスタッフへとその姿を変えましたが、突き詰めるとこの感覚をずっと味わっていたいがためにアナウンサーしているのかもしれない、と気づかされた2013年の年の瀬でした。


 では皆さん、よいお年を!

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倉野麻里(くらの・まり)

上智大学数学科卒。2002年テレビ東京入社。WBS6年、夕方ニュースMC5年担当するなど、入社以来報道畑を歩む。座右の銘は『何かを始めるのに遅すぎるということはない』うどん、鶏肉、奈良漬が好き。趣味は散歩、料理、旅行。

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