新人だった。

第17回 家事する男女

2014.10.30更新

 こんにちは。
 そろそろ年末を意識し始めるころになりましたね。皆さまいかがお過ごしでしょうか。

 私は子どもの風邪をもらってしまったのか、今朝目が覚めたら少し喉が痛かった。
 そろそろ加湿器を本格稼働させる時期の到来といったところでしょうか。
 職業柄、喉のケアには人一倍気をつけています、と言わねばならないところなのですが、生来喉が強いらしく、ケアを怠っているわりにはめったに喉が痛くなりません。
 健康体に生んでくれた親に感謝感謝です。

 さてさて。
 昨今、「アベノミクス」の中にもしばしば登場する「女性の活躍」という言葉。
 平たくいえば、女性にも積極的に働いてもらいましょうということですが、皆さんはどのように感じていますか。
 肯定的に捉える方もいらっしゃるでしょうし、そうでない方もいらっしゃると思います。
 私としてもいろいろと思うところありますが、30代のいち女性の立場として、まさに家庭と仕事の両立に日々奮闘しているさなかだということはたしかです。
 始めにお断りしておきますが、家庭とはこうあるべきだ、という押しつけは一切していません。家庭のあり方なんて基本的にはその家庭によって違うのが当たり前だと思うので、その辺は誤解の無きようお願いします。


 女性はなるべく家庭にいて、家事をしてください、家庭を守ってください。
 その分男性が外でしっかり働き、家庭を支えます。
 ・・・こんな価値観はもはや過去のものになりつつあって、今では完全に仕事や家事を男性だから、女性だからと性別によって完全に分けている家庭は少数だといえるでしょう。
 我が家でも、夫がかなり家事や育児に積極的で助かっています。
 小さいころから自分があまり家庭的なものに向いていないなあ、と感じていた私は、この価値観と接するたびにとても窮屈で惨めな気持ちを味わっていました。

 家庭科という科目がそもそも得意ではなかったし、縫い物が得意なわけでもなかったし、要するに手先があまり器用ではなくて、技を習得するのにちょっと時間がかかるのです。
 でも家庭科で評価されたことなんてほとんどないものだから、「自分は家庭的ではないし、向いてない。全然できない」と思い込んでいたのですが、自分で身の回りのことをするようになって発見したことが幾つかあります。

 料理は慣れによってある程度までは得意になれる、人から評価されないのであれば、物を作ることそのものが嫌いなわけではない、時間をかければ、最終的にはだいたいのことはまあなんとかなる、などです。

 ちなみに夫を見ているとたぶん私より家事全般が私よりも上手です。
 もともとやっていたというのもあるのだとは思いますが、そもそも手先が器用なんですよね。


 よくよく考えてみれば、何が得意で何が不得意かなんて人それぞれです。
 家事に向いている女性もいれば、それほど得意でない女性もいる。
 反対に仕事が得意な男性もいれば、家事の方が好きな男性だっている。
 たぶん大昔からそれは変わっていなくて、マイノリティに属する人は一定数いたはずなのに何となく胸を張って言いにくいというか、社会がそれをあまり許容してくれない風潮があった。

 ところが、日本の人口構造が変化してきたことによって、そうも言ってられない状況になってきました。
 女性の労働力に頼らないと、これまでの日本の労働人口やパワーを維持することが難しくなってきてしまったからです。
 女性も社会に出て働きましょう。男性も家事育児をして、女性を支えましょう。
 以前とは真逆のことが積極的に言われるようになった。
 時代が変わると、価値観も変わるものです。
「なんて都合のいい解釈変更なの」という思いがないわけではありませんが(笑)。

 そう考えると、時代に左右されることなく、最初から適材適所でものごとが回っていくのが、自然なことのような気がします。
 とはいえ。
 男性らしさ、女性らしさといった価値観もよくわかります。
 女性にしかできないこと、男性にしかできないこと、が存在するのは事実ですからね。

 そんなわけで家庭的な男性とまで呼べるかどうかは別として、男性もある程度は家事を引き受けるのが当たり前だよね、自分の身の回りの家事は出来て当然といった風潮になりつつある昨今、もとから家事が苦手だった私のようなタイプの女性はさぞや肩身が狭いのか。
 というと、これがまた全然そんなことはなく!
 たぶん、多くの人が肩の荷が下りたような思いでいるかと思われます。
 ・・・私だけかしら。

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倉野麻里(くらの・まり)

上智大学数学科卒。2002年テレビ東京入社。WBS6年、夕方ニュースMC5年担当するなど、入社以来報道畑を歩む。座右の銘は『何かを始めるのに遅すぎるということはない』うどん、鶏肉、奈良漬が好き。趣味は散歩、料理、旅行。

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