今月の特集1

第2回 アスパラガスキー

 「今月の特集1」では、インド映画を観に行こう! と題して、インド映画『きっと、うまくいく』を猛烈におすすめさせてもらいました。
 
 それ以降、一時期は少しおさまるかと思った(ミシマ社内で勝手に巻き起こっている)インドブーム。しかし、この『きっと、うまくいく』のパワーはすさまじく、なんとミシマ社メンバーも2回観に行ったり友だちに勧めまくったりと全くその勢いはおさまらず、むしろ拡大していく一方です。

 なんといってもこの映画、素晴らしすぎるんです!
 もう、全日本人に観ていただきたいと心から思っています。なので。「今月の特集1 後編」と題しまして、さらにどどんとこの映画の持つパワーに迫って行きたいと思います!!
(本当にこれ、広告で頼まれてとかではなく、心の底から応援したいと思ってミシマガジン編集部が勝手にやっております。)

インド映画を観に行こう!

ⓒVinod Chopra Films Pvt Ltd 2009. All rights reserved

 インドのエリート大学を舞台に、3人の学生が巻き起こす珍騒動や恋愛を描いたヒューマンコメディー。インドでは、歴代最高の興行成績を記録したとか。あのスティーブン・スピルバーグも3回観たらしい・・・。

 いま日本全国で一大ムーブメントがおこっている(!?)インド映画『きっと、うまくいく』。
 この映画に引き寄せられて、いくつもの輪がつながっていっています。

 今日は、『きっと、うまくいく』の映画の宣伝を担当されている会社、アンプラグドの加勢さんにこの映画の持つパワーについて語っていただきました。
 ではでは、どうぞ〜!

インド映画を観に行こう! 第3回 映画のパワー

2013.06.24更新


 ナマステ~!
 わたくし、新人映画宣伝マンのカセと申します。
 公開中のインド映画『きっと、うまくいく』の宣伝をしており、縁があって今回「みんなのミシマガジン」でこの映画について語らせていただくことになりました。映画を観た人も観てない人も、最後までお楽しみいただけますと幸いです。よろしくお願いします!

 さてさて、みんなのミシマガシン編集部の皆さん大絶賛の『きっと、うまくいく』ですが、なんと公開してから約1カ月が経ったというのに、まだ満席が続いております!
 応援していただいている皆様のおかげです。たくさんの人々にこの映画の魅力が伝わって、とても幸せです。
 日本のみんながハッピーになる映画、それが『きっと、うまくいく』なんです。今回は、この映画の持つパワーについて語りたいと思います!


 『きっと、うまくいく』を宣伝するにあたり、初めてこの映画を観たとき、「本当にインド映画!?」という衝撃を受けました。
 ドカンと共感度100%だったのです。日本もインドも、変わらないじゃん!

 私もまさに、数年前に就活をしておりました。大学3年生の冬、就活ヘアーにリクルートスーツで、説明会や面接に何度も足を運びました。
 しかし今思い返せば、なんと中途半端なものだったのでしょう!
 自分がやりたいこともハッキリしないまま、なんとなく続けていた私。そりゃあ決まりません(インドの大学生に申し訳ないくらい中途半端。ごめんなさい!)。
 そんな時、ある映画に出会い、映画の宣伝をやろうと決心しました。
 しかし、親に何と説明したらいいのか・・・今まで就活してきた時間は何だったのか・・・しかも経済学部の私が今さら映画業界に入りたいなんて・・・と、自分の選んだ道に自信が持てず、親や兄弟に打ち明けられず、モヤモヤと悩んだ時期がありました。まさに、『きっと、うまくいく』に出てきた、ファルハーンのように。
 しかし、「前に進まなきゃ、もう後にも戻れん! なんとかなるさ! なんとかするんだ!」と自分に言い聞かせ(当時の自分に「Aal Izz Well」という言葉を教えてあげたかい!)、勇気を出して、家族に自分の進みたい道を打ち明けました。
 みんな、納得して応援してくれました。
 それからはもう、晴々とした気持ちで、自分の進みたい道を目指すことができました。

 こんな私の就活話なんて聞いても面白くないとは思うのですが、こういう人ってたくさんいると思うんです。インドにも、日本にも、世界中に。
 短いながらも、ここまで自分の人生に直結する映画を観たのは初めてでした。
 しかも、「人生に大切なものはコレだ!」と恥ずかしいくらいストレートに投げかけてくる、そのパワーに圧倒されました。大袈裟かもしれないですが、『きっと、うまくいく』を観て、「勇気を出してこの道に進んだことは間違ってなかったんだ!」と、世界中の人々に後押しされた気がしました。
 まさかインド映画を観てこんな前向きになるなんて・・・恐るべし映画大国インド。

 インドのエリート大学に通いながらも、心の中では動物写真家になりたかったファルハーンのようなエピソードを経て、私は映画宣伝という仕事に就きました。しかし実は新人でまだまだ勉強中。
 そんな中、『きっと、うまくいく』をきっかけに、宣伝という仕事の楽しみが増えました。それは、この映画を通してたくさんの人々と出会えたことです。

 映画ライターさんや、TV・雑誌など媒体の方々に作品をオススメしたり、劇場のスタッフさんや様々な会社の宣伝部隊の方々と、どうしたらこの映画を皆さんに伝えられるのかアイデアを出し合ったり、イベントで仲良くさせていただいたお客さんやtwitterなどでも心に響く素晴らしい感想をいただいたり・・・一つ一つが新しい出会いでした。

 そして、出会って終わるのではなく、それが繋がるんです。こうして、ミシマ社の方と出会い、みんなのミシマガジンで『きっと、うまくいく』について発信できることもそうだし(ありがとうございます!)、別の作品の取材時にライターさんから「あのインド映画、周りにめっちゃ勧めてます! 教えてくれてありがとう!」と言ってもらえたり、仕事関係ない久しぶりの友だちから「映画みたよ。感動した!」とわざわざメールをいただいたり。
 本当に、年齢も性別も関係なく、いろ~んな方々が『きっと、うまくいく』に感動して、それぞれが周りに広めてくれて、それが今回のヒットに繋がったのだと思います。

 どんどん人の輪が広がっていくことが、とても楽しみです。
 『きっと、うまくいく』は、人と人をつなぐパワーを持っているんです!
 『横道世之介』の沖田修一監督から、このようなコメントをいただきました。

 観終わってすぐ、帰りのエレベーターで知らない人と二人きりになりました。面白かったですねと、無性に話かけたくなりました。

 これですよね、これ。いいんですよ、話しかけて。自分の中に閉まっておくのはもったいない! みんなでこの感動を共有しましょう! きっと、楽しいですよ。

インド映画を観に行こう!

ⓒVinod Chopra Films Pvt Ltd 2009. All rights reserved

 そして最後に、映画だけじゃなく、さらにみなさんと共有したいことがあります。それは、『きっと、うまくいく』のラジクマール・ヒラニ監督のメッセージです。

 "ボリウッド4"公開前に、ムンバイへ取材に行ってきました。
 監督は、前の取材が押してしまい遅れて到着した私たちに、笑顔で

「ようこそ。お腹がすいたでしょう。まずはご飯でもたべようよ。」

 と言ってくださるような、優しい、素敵な方です。そう言っていただけたことで、私たちの緊張していた心もほぐれ、インタビューを始めることができました。
 監督は一つ一つ丁寧に、真剣に、たまに笑いを交えながら答えてくださり、私たちも楽しい時間をすごすことができました。

 監督自身、「人生の中で一番大変だった時期は大学受験で、いい点数を取ることに追われ、夜は眠れなかったほど」だという経験をしており、それが本作を撮るきっかけになったそうです。自らの経験から、映画を通して"教育"がもたらすプレッシャーについて訴えたかったのです。
 しかし、映画大国インドにとって、映画とは最高のエンターテイメントであるため、観客を楽しませる要素も必要です。この映画の明るさ、爽快さは、ヒラニ監督のユーモアなセンス、人を楽しませる心づかいに繋がっているのだと感じました。この監督がこの作品を作ることに、納得の一言です!

インド映画を観に行こう!

ヒラーニ監督

 日本のみなさんへのメッセージと尋ねると、じっくり考えてからこう答えました。

「教育は我々の人生の3分の1を占める、とても大切なものだと思う。ただ、最終的にはどの人も自分がなりたいものになること、これが一番大事なことだと思うんだよね。自分で実りある選択をして、自分がやりたいことをやる。自分が本当にやりたいことなら、一生懸命やった結果、成功にもつながっていく。エンジニアだろうと医者だろうと、あなたが望むものになりなさい、というのがこの映画のメッセージ。それをぜひ感じ取ってもらいたいね。映画をどうぞ見に来て下さい、きっとあなたを笑わせ、泣かせて、ハッピーにしてくれますから。」

 さあ、悩んでいる暇はない!
 『きっと、うまくいく』を観にいこう!


株式会社アンプラグド 加勢恵理子


インド映画を観に行こう!

『きっと、うまくいく』

 舞台は日の出の勢いで躍進するインドの未来を担うエリート軍団を輩出する、超難関理系大学ICE。未来のエンジニアを目指す若き天才が競い合うキャンパスで、型破りな自由人のランチョー、機械よりも動物が大好きなファラン、なんでも神頼みの苦学生ラージューの"三バカトリオ"が、鬼学長を激怒させるハチャメチャ珍騒動を巻き起こす。彼らの合言葉は「きっと、うまくいく!!」
 抱腹絶倒の学園コメディに見せかけつつ、行方不明になったランチョーを探すミステリー仕立ての"10年後"が同時進行。その根底に流れているのは、学歴競争が加熱するインドの教育問題に一石を投じて、真に"今を生きる"ことの素晴らしさを問いかける万国普遍のテーマなのだ。

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加勢恵理子(かせ・えりこ)

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