今月の特集1

 毎日、わたしたちはいろいろな紙に触れて生活をしています。トイレットペーパーしかり、仕事の書類しかり、もちろん、本だってそう。いつもそこにあることが当たり前のように感じていますが、実は紙にも、ほんとうにたくさんの種類があるんです!
 凸凹があるものやツルツルなもの、熱を当てると、一部が溶けて色がかわるものなどなどなど・・・。たとえば本は、紙が違うだけで全体の印象がまったく別の物になります。そう考えると、か、紙って偉大・・・!!

 そんな偉大な紙のことをもっと知りたくて、うずうずしていたミシマ社一同。もう、これは紙屋さん(製紙会社さん)に直接うかがおう! ということでなんと、製紙工場に突撃してきました!

(突撃者:三島邦弘、矢萩多聞、いわながさとこ、新居未希 文、写真:新居未希)

突撃! 製紙工場 〜紙版「みんなのミシマガジン」の「あの紙」ができる瞬間を追いました〜

2013.11.12更新

 今回おうかがいさせていただいたのは、王子エフテックス株式会社さん。創業から140年もの歴史のある王子ホールディングスさんのなかでも、とくにファンシーペーパー(本の表紙やノート、包装などに使われる特殊紙のこと)をつくっている会社なのです。

 まず一同が降り立ったのが、静岡県は新富士駅。駅を降りたところから、どーんと富士山が見えます。しかもこの日はかなりの晴天。富士山がくっきり(ピントが合っておらずスミマセン)。

 よっしゃレッツ製紙工場! というわけですが、じつは新富士には製紙工場がたくさん。見学させていただいた、王子エフテックスさんの工場だけでも5つもあります。
 今回はそのなかでも、第一製造所と富士製造所さんに突撃!
 なぜならまさに、このふたつの製造所さんでは、紙版「みんなのミシマガジン」にも使用されている「ブンペル」と「ポルカ」がつくられているのです。
 それはぜひ見てみたい・・・。


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かなりヤル気な代表・三島

 そもそもこの「ブンペル」と「ポルカ」は、ミシマガジンでも「仕事場のデザイン」を連載してくださっているデザイナー・寄藤文平さんと、名久井直子さんという装丁家おふたりとの共同制作でうまれた紙です。
 けれども、なぜこのお二人に?

「いろいろなデザイナーの方とお付き合いをさせていただいているのですが、そのなかでもとくに『紙が好きだ!』というデザイナーさんっていらっしゃるんですね。もちろん好きなだけではなく、紙の風合いも大事にしてくださり、紙の個性を活かした装丁をしてくださっているというデザイナーさんを、ほんとうにうちの勝手な理由なのですが、しぼらせていただきました。
 なおかつ寄藤さんと名久井さんは、案といいますか、『こういう紙がほしいんだ!』という想いがすごく感じられたので、紙の企画のお話をそれぞれ個別にご相談していたんですよ」
(王子エフテックスのスペシャル営業マン・河村さん談)

 ほう、なるほど。
 そんな紙好きのおふたりと一緒にこだわって作られている「ブンペル」と「ポルカ」、なおさらどうやって作られているのか気になります。
 ではさっそく、第一製造所さんに突撃!

 まず私たちを迎えてくれたのが、大量のパルプと古紙たち。

これを「パルパー」でがががががっとまぜて、紙のモトをつくります。

 このときの水分はだいたい50%。この「パルパー」、かなり大きくて回転も早く、落ちたら終わりな感じです。ちょっと足が震えました。

 古紙やパルプのなかにもゴミが入っているので、この機械で取り除きます。
 ゴミがはいっていると紙に油染みができたり、にじんだりしてしまうんだそう。
 週刊少年ジャ○プの背についてある背のりも、ゴミだったりします。

 ちなみに紙の原材料であるパルプにも、いろんな種類があるんです!
 大きくわけると、針葉樹と広葉樹の2種類。針葉樹のパルプだと、繊維が長いので強度が強い紙ができ、広葉樹のパルプだと繊維が短いので風合い(手触り感のある)がでる紙ができます。
 どのパルプを使うか、というところから、紙作りははじまっているんですね!

 さてさて、工場に入っていきましょう。
 なかに入ると、どーーーーんと大きい機械が!(大きすぎてカメラで全体を捉えきれませんでした...)
 まず第一過程で、水でうすめたパルプをきれいにのばしていきます。
 このとき、水分は99%。ほとんどが水の状態です。

 この写真ではあまりわかりませんが、この機械、じつは小刻みに揺れています。
 そのままどんどん運んでしまうと、紙に凹凸ができてしまうので、揺らすことによって紙を漉いているそうなのです。

 そしてここから水をしぼりとり、80%、50%とどんどん水分が減っていきます。

 ここは、いわゆる紙の乾燥機のパートです。
 めちゃめちゃ熱くて、息をするのがしんどいくらいです。ちょっと居るだけでも、すぐに汗が出てきます(紙も大変だなあ...)。

 ここでじわじわと紙をかわかして、水分を5%ほどにします。
 乾かした紙に、最後の仕上げとしてお薬をシュシュッとひとかけして、もう一度乾燥。

 機械でいろいろ、細かく管理されています。ハイテクです。

 そして乾かした紙を巻き取って、完成!
 大きそうに見えますが、ブンペルを作っている機械はかなり小さいタイプのものらしく、ほかのものはもっともっと大きいんだとか。
 納品するときは、これを切って納品するそうです。なるほど〜。


 工場の外には、小川が流れています。空気がおいしいです。富士、いいところだなあ。

*続きは明日(11月13日)、更新します!

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