今月の特集1

特集1
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 4月22日、ミシマ社より『健やかに老いるための時間老年学』(大塚邦明著)が発刊しました!
 元気に老いていくためには、からだのなかに存在する生体リズムを整えることが重要。
 その根拠と実践方法を、医学的根拠に基づいてお届け・・・と書くとなんだか難しそうに聞こえますが、ノンノン、まったくそんなことはありません。
 読みものとしてもおもしろいのはもちろん、大塚先生の優しい語り口にするするページが進みます!

 そしてなんといってもぜひ、「働く人たち」に読んでほしいという切実な思いがあります。

 なぜなら・・・。
(右図参照)
 こうなるからです(きっぱり)。

 けれど早く帰ることができなかったり、3食しっかり食事を取るのが難しいお仕事もたくさんありますよね。
 実際に働いている人たちは、仕事と身体のバランスだったり、健康のことだったり、どんなことを考えているんだろう?
 そう思い、株式会社はてな・社長の近藤淳也さん、フリーランスでデザイナーをされている矢萩多聞さん、PHP研究所で編集者として働かれている小笠原綾さんにお話をうかがいました!

 働き方、そして社長・フリーランス・会社員という立場もまったく異なったお三方から、いったいどんな話が飛び出すのか?
 はてなのまかないランチ(取材当日は、新ジャガまるごとオーブンとスナップエンドウのカレー・大根ときゅうりの和風ピクルスサラダでした!)をいただきながらお送りします。

(構成:新居未希、市道野愛 写真:新居未希)

働くからだ 矢萩多聞×近藤淳也×小笠原綾

2014.04.24更新

特集1


我慢するくらいなら、寝てください!

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小笠原近藤さん、さきほどお昼を頼むときに「白ごはん少なめ」とおっしゃっていましたが、何かあるんですか?

近藤ご飯が多いと眠たくなっちゃうんですよ。14時からのミーティングとか、頭働かなくなってしまって・・・。

矢萩なんで白ごはんが眠い原因だって気がついたんですか?

近藤若いデザイナーの子が、白ごはんを抜いてたんです。「なんで抜いてるの?」って聞いたら「眠くなるからです」と。半信半疑で抜いてみたら、本当に眠たくなくて。

小笠原これか! みたいな(笑)。

近藤昔は白ごはんもいっぱい食べてたから、お昼休みによく寝てました。それに、うちは寝てる人けっこう多いんですよ。

矢萩え! いいなあ。

近藤眠いの我慢して働くくらいだったら、20分くらい寝てからしたほうがすごく頭が冴えるので、お昼寝はけっこう推奨していますね。なんだったら昼休みだけじゃなくて、業務時間中も寝てね、と。

小笠原それは、みんな寝やすいだろうなあ。

矢萩そういえば僕も、インド料理を食べると眠くなるんですよね。あれはごはんのせいだったのかな。

小笠原えぇ!

矢萩カレーとかスパイス入ってるものを食べるともう・・・。

小笠原今日の献立じゃないですか(笑)。


会社にいる時間が健康であれば、そこまでヤバくならない

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矢萩はてなには、自転車通勤補助とかスイーツタイム制度とかいろいろあるらしいですね。この前ミシマガ編集部の女子がうらやましそうに話してました(笑)。それは、やっぱり福利厚生とかの面を充実させようとして始めたんですか?

近藤そんな高尚なことじゃないですよ! 「手当をちゃんとしてる」とかいう意識じゃなくて、最初はほんとに会社自体を数人で運営していたし、せっかく自分たちで会社を作ったんだから自分たちがやりたいようにやる、というか・・・。

小笠原あはは。

矢萩ライフワークバランスとかではなく(笑)。

近藤たとえば自転車通勤手当は、自転車でがんばって通ってる人が「定期券もらったほうが得なんですけど」と言っていたので、それも変な話だなあと思ったんですね。だから「じゃあ少し手当を出すんで、健康にも良いしこれでちょっといい自転車買ってよ」と。1つ1つのやりとりはそんな感じなんです。

矢萩その都度決まっていったんですね。

近藤始めた当初はとくに会社にいる時間が長かったんですが、逆に会社にいる時間が健康であればそこまでヤバくならないというか(笑)。そこで眠れたり、健康にいいものを食べられたり、適度に休めたり、そういう環境があれば多少はマシかなあという考えでした。

矢萩このまかないランチも、その一環ということですか?

近藤そうですね。オフィスにいれば、好きなときに食べられて、すぐに仕事もできる。食べに行くと、結局は小1時間くらいかかるじゃないですか。その時間があれば、昼寝でもしたほうがいいなあと(笑)。

矢萩みなさん社内で食べられてるんですか?

近藤たまに息抜きで外に行く人もいますけどね。

小笠原そうやって選べるのがいいですね。買って食べてもいいし、作ってもらってもいいし。

矢萩寝てもいいし(笑)。


たくさん悩んでも、物事は解決しない?

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矢萩これすごくよくないことなんだけど、僕、ケンカのときよく眠くなるんですよ(笑)。

小笠原あははは。

矢萩ばーっと責められると、最初は相手してるんだけど、そのうち、うとうとと......。

小笠原それ余計怒られますね(笑)。

近藤でも寝ると「なんであんなに怒ってたんだろう」ってなりますよね。

矢萩そう! 寝るとリセットされて、「まあいっか」ってなるんです。そこで真っ向からぶつかるより、寝て自分が後で謝ったほうがいいかなあって(笑)。

小笠原なるほどね。

近藤それいいですね。放っておくと嫌なことを考え続けちゃう状態って、寝るか、運動するか、単純作業に没頭するかの3つで切り替えるしかないと思うんです。「悩む」って際限がなくて、ずーっと考えちゃうじゃないですか。でもなんか、悩んだ時間が多いことで物事が解決したことがほとんどなくて。

小笠原うんうん。

矢萩たしかに。そうですね。

近藤その状態から脱して「さあ何しようか」となったほうがいいんですけど、その方法が必要ですよね。僕は、自転車に乗ったり家事をしたり、部屋の片づけとかしますね。

矢萩片づけって、いいですよね。やったら確実に成果がでる感じがいいです。


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*明日は引き続き、第2回をお送りします!

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矢萩多聞(やはぎ・たもん)
1980年横浜生まれ。中学1年生で学校に行くのを辞め、インドに渡り、絵を描いたり本をつくってこられた多聞さん。5月初旬に、『偶然の装丁家』という本を晶文社の「就職しないでいきるには21」シリーズから出版されます。
 多聞さんは、事務所などには属さず、個人で装丁などのデザインをされています。フリーランスだからこその困ったことって、一体・・・?

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近藤淳也(こんどう・じゅんや) 1975年三重県生まれ。京都大学理学部卒。同大学院を中退後、2001年に「人力検索サイトはてな」を開始し、有限会社はてなを設立。2004年に株式会社はてなに改組。京都・東京の2拠点体制。 そんな近藤さんが社長を務めるIT企業「株式会社はてな」は、ブログやソーシャルブックマークサービスなどの開発・運営を行うため、一日中パソコンに向かっていることもザラ。

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小笠原綾(おがさはら・あや) 1985年東京都生まれ。幼少の頃から教師になることをずっと夢見てきたはずなのに、大学在学中のある日、「そうだ、編集者になろう」とふと思い至り、即日方向転換を遂げる。 現在は、出版社・PHP研究所で「PHPスペシャル」という女性向け月刊誌の編集を担当されています。編集部はなんと小笠原さんを入れて3人(!)というから、お忙しさはきっと想像以上でしょう・・・。

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