『THE BOOKS』通信

こんにちは。自由が丘デッチのヒロセです。デッチに熱く応募したきっかけが『THE BOOKS』だった私が今回ご紹介するのは、現在、紀伊國屋書店新宿南店3階「SUPERワクワク棚」で開催中の『THE BOOKS』のフェアです。このフェアの様子に加えて、企画者である「SUPERワクワク隊」隊長の神矢真由美さんから伺ったお話をお伝えいたします。

(取材:足立綾子・廣瀬覚、文:廣瀬覚、写真:林萌)

第9回 [レポート]紀伊國屋書店新宿南店 『THE BOOKS』刊行記念 365の本屋さん厳選! 365冊のおすすめ本フェア(2012年11月10日~12月9日 )

2012.11.29更新

フェアの見どころ・その1:いま手に入るすべての本が勢揃い!

第9回 [レポート]紀伊國屋書店新宿南店 『THE BOOKS』刊行記念 365の本屋さん厳選! 365冊のおすすめ本フェア(2012年11月10日~12月9日 )

フェアが開催されているのは、紀伊國屋書店新宿南店3階にある「SUPERワクワク棚」。『THE BOOKS』に掲載されている本が2本の棚に隙間なくぴっちりと並べられています。棚一杯に揃えられている本を間近で見ると、その存在感に圧倒されます。

第9回 [レポート]紀伊國屋書店新宿南店 『THE BOOKS』刊行記念 365の本屋さん厳選! 365冊のおすすめ本フェア(2012年11月10日~12月9日 )

平台には、『THE BOOKS』に執筆いただいた全国の紀伊國屋書店の書店員さんの選書を中心に平積みされています。なお、今回のフェアでは、現在流通していて手に入るすべての本が並べられています。『THE BOOKS』に掲載されている本のなかには、店頭ではなかなか見かけないような本もあるので、この機会にぜひお手にとって、ご覧いただければうれしいです(神矢さん、ほぼ365冊、集めてくださってありがとうございます!)。

第9回 [レポート]紀伊國屋書店新宿南店 『THE BOOKS』刊行記念 365の本屋さん厳選! 365冊のおすすめ本フェア(2012年11月10日~12月9日 )

フェアの看板には、企画者の神矢さんによるメッセージも!

フェアの見どころ・その2:目線が惹きつけられるデコボコした並び

第9回 [レポート]紀伊國屋書店新宿南店 『THE BOOKS』刊行記念 365の本屋さん厳選! 365冊のおすすめ本フェア(2012年11月10日~12月9日 )

神矢さん「整理の苦手な人の家の本棚みたいですね(笑)」。

この棚は、書店一般で見られる整然とした棚とはまるで違って、デコボコしています。というのも、今回のフェアでは『THE BOOKS』で掲載された順番に本が並べてあるのです。棚の左最上段から右下段にかけて1月1日、2日・・・12月31日、と基本的に日付順で並べてあります。ただし、絵本など大きい本は右最下段にまとめられています。

「本がきれいに並べてあるよりも、こんなふうにデコボコしているほうが、そこから何かを探したくなるかもしれませんね」と神矢さん。たしかに、一冊一冊の背表紙をじっくりと目で追いかけてしまいます。お目当ての本以外にも、以前から気になっていたあの本やこの本が見つかること間違いなしです。神矢さんご自身も、このフェアを準備しているときに前々からほしかった本を見つけて、ご購入されたとか。ついほしくなってしまう本と出会える(もしくは再会する)、魅力的な棚になっています。

第9回 [レポート]紀伊國屋書店新宿南店 『THE BOOKS』刊行記念 365の本屋さん厳選! 365冊のおすすめ本フェア(2012年11月10日~12月9日 )

ちなみに、神矢さんがご購入した本はこの本!
『ぎおんご ぎたいご じしょ[新装版]』(牧田智之著、パイインターナショナル)


ワクワクする書店に、ワクワクさせる棚に

新宿南店名物の「SUPERワクワク棚」とは、いったいどんな棚なのでしょうか。「SUPERワクワク棚」のスペースは、JR新宿駅新南口に直通する、最も人の出入りが多い3階入口すぐ横の、壁面の棚すべてになります。「SUPERワクワク棚」は、ひとつのテーマに基づいて3冊の本をおすすめする「1テーマ3ブックス」、新宿南店の書店員さんが最近読んだ本を紹介する「キノミナの本棚」などの常設コーナーとフェア用のコーナーで構成されています。常設コーナーは毎月ごと、フェアコーナーは1カ月半~2カ月ごとに本が入れ替わるそうです。

「SUPERワクワク棚」ができたのは、昨年6月。「SUPERワクワク棚」の隊長に任命された神矢さんは、多くのお客様が目にするこのスペースの棚づくりを白紙の状態からはじめていきました。

「この場所で好きにやっていいよと言われて、手探りではじめていきました。軌道にのったいまは、常に新しくて、ワクワクした棚を継続していく大変さを感じています。フェアの企画も、決めすぎてもおもしろくないし、決まっていないと不安だし・・・(笑)。次回以降のフェアを頭の隅につねに置いて、スケジュールを管理しています。でも、おもしろいと思えるフェアをやること自体が楽しいですし、新たな本とも出会えます。読みたい本がどんどんたまっていく、うれしい悲鳴もありますね(笑)。」

今回の取材中も「SUPERワクワク棚」の前にはお客様が常に立ち止まり、本を手にとっていかれていました。ワクワクする書店にするための、ワクワクさせる棚。それが「SUPERワクワク棚」なのです。

「SUPERワクワク棚」では、ちょうど1年前の11月にミシマ社の5周年フェアが行われ、「読者三島に響いた本」「編集者三島に響いた本」「三島がつくった本」「ミシマ社につながる本」「ミシマ社の本」など、ミシマ社代表三島の本棚を再現していただきました(その様子はこちら!)。

ミシマ社としても思い出深い「SUPERワクワク棚」で、今回、フェアを企画していただいた経緯を神矢さんに伺いました。

第9回 [レポート]紀伊國屋書店新宿南店 『THE BOOKS』刊行記念 365の本屋さん厳選! 365冊のおすすめ本フェア(2012年11月10日~12月9日 )

紀伊國屋書店新宿南店「SUPERワクワク棚」隊長の神矢真由美さん


「『THE BOOKS』が出たときから、この本のフェアをやりたいなと思っていました。いざフェアをやるってなったときに、365冊のなかからどれを選べばいいか迷って、迷ったあげく全部並べようと(笑)。

この本はネタの宝庫なので、いろんな切り口が思い浮かんだんですけど、それでは選書からこぼれてしまった本がもったいない! と思ったんです。あと、以前開催した別のフェアで取り上げた本がいくつも『THE BOOKS』に載っていて、本好きが選ぶ本には傾向があるのかもと思ったりもしました。」

「気持ちの強さで進む姿に励まされる」

神矢さんには『THE BOOKS』で、『裸でも生きる』について執筆していただきました。この本をおすすめしたいと思った理由について、詳しくお聞きしました。

第9回 [レポート]紀伊國屋書店新宿南店 『THE BOOKS』刊行記念 365の本屋さん厳選! 365冊のおすすめ本フェア(2012年11月10日~12月9日 )

『裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記』(山口絵理子、講談社)
「前進する力をくれる本。くよくよしている場合じゃない!」(『THE BOOKS』49ページより)


「私、著者の山口絵理子さんとは同い年なんです。でも、起業家の人って、特別な人だったり、もともと人より能力があって打たれ強くて・・・というイメージがありました。この本と出会った当時はビジネス関係の担当で、ビジネス誌に載っていた山口さんのインタビューを読んで興味を持ちました。

読んでみると、私の抱いていた起業家のイメージとは全然違って、ことあるごとに山口さんが号泣するんですよ。人に騙されたり、お金を持っていかれたりと壮絶なんです。やっていることの次元や方向は違っても、傷つき方はふつうの人とそんなに違わない。でも、くじけそうになって、くずれかけても、やっぱり立ち上がるんですね。誰でもできることじゃないですけど、もとから強いんじゃなくて、徐々に強くなっていく。気持ちの強さで進んでいく姿に励まされました。」

2007年に刊行された『裸でも生きる』。刊行から5年たっても着実に売れ続けているロングセラーです。「いま読んでも、内容が全然古びていないのも魅力的です」と語る神矢さん。

「そもそも既刊本でも未読なら、自分にとっては新刊なんですよね。でも、新刊ばかりがフィーチャーされて、よい本が埋もれがちなのが現状です。なので、この『THE BOOKS』は既刊のよい本に再びスポットライトを当てているので、とても素敵な本ですし、今回のフェアをやる意味がそこにあると思っています。」

第9回 [レポート]紀伊國屋書店新宿南店 『THE BOOKS』刊行記念 365の本屋さん厳選! 365冊のおすすめ本フェア(2012年11月10日~12月9日 )

「SUPERワクワク棚」の多彩な企画で、本好きの心をつかむ神矢さん。魅力的な棚づくりに心を尽くす素敵な書店員さんです!

神矢さん、素敵なフェアを企画していただき、本当にありがとうございます!

紀伊國屋書店新宿南店での『THE BOOKS』刊行記念 365の本屋さん厳選! 365冊のおすすめ本フェアは、12月9日までの開催です。
こちらで今一番売れているのは『台所のおと』(幸田文、講談社文庫)と『にょっ記』(穂村弘、文藝春秋)だそうです。
ほぼ365冊が一堂に会する貴重なフェアに、ぜひお立ち寄りください!

*『THE BOOKS』刊行記念 365の本屋さん厳選! 365冊のおすすめ本フェア(12月9日まで)

紀伊國屋書店新宿南店3F
〒151-0051渋谷区千駄ヶ谷5-24-2 タカシマヤタイムズスクエア
電話:03-5361-3301
営業時間:10:00〜20:30

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★『THE BOOKS』ニュース

◎成田本店しんまち店さんで「『THE BOOKS』東北編フェア」開催中!
「なりほん」の愛称で地元の方々に親しまれている成田本店しんまち店さんで
『THE BOOKS』のフェアが、12月上旬まで開催中です。

東北の書店員さんが選書した本が並ぶ、このフェアの模様を
じみち1号ワタナベが、ブログ「じみち日記」でご紹介しております。

このフェアの見どころは、ご担当のKさんによる愛情たっぷりの手書きPOP!
お近くにお住まいの方は、ぜひお立ち寄りください!

◎『THE BOOKS』の展示が企画進行中!
なんと! 来月から約4カ月間、都内某所にて
『THE BOOKS』に関する展示を企画していただいています。
この展示の模様を来月の『THE BOOKS』通信でご紹介する予定です。
詳細は、しばしお待ちください!

お便りはこちら

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ミシマ社 編(みしましゃ)

『THE BOOKS 365人の本屋さんがどうしても届けたい「この一冊」』

ミシマ社と本書について……

ミシマ社は、「原点回帰の出版社」として2006年10月に創業。現在メンバーは7名。全員全チーム(編集・営業・仕掛け屋)の仕事をするというスタイルで、東京・自由が丘、京都府城陽市の二拠点で、「一冊入魂」の出版活動を展開中。取次店などを介さない「直取引」という営業スタイルで「一冊」を全国の書店に卸している。

本企画は、ウェブ雑誌「平日開店ミシマガジン」の「今日の一冊」にご協力いただいた書店員さんを中心に、新たに「どうしても届けたい一冊」を選書してもらい、手書きのキャッチコピーと紹介文をそえて構成した。本書に登場する書店のMAPを巻末に掲載。


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