『THE BOOKS』通信

2013年、最初の『THE BOOKS』通信です。昨年は、おかげさまで、さまざまな趣向を凝らした『THE BOOKS』のフェアを開催していただきました。お力添えをいただいた書店員のみなさまにこの場を借りて御礼申し上げます。本当にありがとうございます!

今年も『THE BOOKS』を強力にプッシュしてくださる本屋さんが!
なんと! 今年のお正月より札幌弘栄堂書店パセオ西店にて、『THE BOOKS』月替わり常設棚がスタートしたのです! 万歳!!

「予想以上に売れ行きがいい!」というこのフェアの模様は、「じみち日記」をご覧くださいませ!
企画してくださったSさん、ありがとうございます! 一年間、どうぞよろしくお願いします!!

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さて、今回の『THE BOOKS』通信では、有隣堂新百合ヶ丘エルミロード店にて開催中の『THE BOOKS』フェアをご紹介します。フェアを企画していただいた店長の門脇順子さんは、創業まもない頃から、ミシマ社の出版活動を温かく応援してくださっている書店員さんです。フェアの見どころや門脇さんが「この一冊」を選んだ理由などのお話を中心に伺いました。

(取材:足立綾子・小野智美、文:小野智美、写真:足立綾子)

第12回 [レポート]有隣堂新百合ヶ丘エルミロード店 『THE BOOKS』 本屋が選ぶ最高のおすすめ本たち(2013年2月1日~25日頃)

2013.02.19更新

フェアの見どころ・その1:書店員女子ならではの魅力的な本がたくさん!

第9回 [レポート]有隣堂新百合ヶ丘エルミロード店 『THE BOOKS』 本屋が選ぶ最高のおすすめ本たち(2013年2月1日~25日頃)

有隣堂新百合ヶ丘エルミロード店のフェアの開催場所は、小田急エルミロード4Fの上りエスカレーターを降りて目の前にある棚の裏にあるコーナーです。

「さまざまなジャンルの個性的な本がたくさんあり、すべてをまとめるのはなかなか難しいので、『THE BOOKS』を読みたくなるような、『THE BOOKS』が売れるフェアにしようと思いました」と語る門脇さん。

その思いを受けて、フェアの目印になる大きな看板パネルは、個性豊かな本のなかで『THE BOOKS』も主張できるように赤い帯をアレンジしたデザインでつくっています。

第9回 [レポート]有隣堂新百合ヶ丘エルミロード店 『THE BOOKS』 本屋が選ぶ最高のおすすめ本たち(2013年2月1日~25日頃)

毎回、その本屋さんの個性が感じられる『THE BOOKS』のフェアですが、今回のフェアの切り口のひとつは、「書店員女子がオススメする最高の一冊」。その視点があったか! と思わずうなってしまいました。

第9回 [レポート]有隣堂新百合ヶ丘エルミロード店 『THE BOOKS』 本屋が選ぶ最高のおすすめ本たち(2013年2月1日~25日頃)

「女子書店員の選書だけを抜き出したら、絵本とか女性作家が書いた魅力的な小説がとても多かったんですね。それに、印象的な絵本とミステリーや人文系に寄らない、軽めの小説をピックアップして加えました」

フェアの選書には、『THE BOOKS』の手書きのキャッチコピーを載せたPOPが、ぽんとのっています。「書店員女子がオススメする最高の一冊」には、書店員女子の選書というテーマにあわせて、ピンク色に統一しています。

フェアの見どころ・その2:門脇さんが心から推薦する本屋さんを集めた「『THE BOOKS』で見るおでかけMAP」

第9回 [レポート]有隣堂新百合ヶ丘エルミロード店 『THE BOOKS』 本屋が選ぶ最高のおすすめ本たち(2013年2月1日~25日頃)

もうひとつのフェアの切り口が、門脇さんご自身が足しげく通う東京近郊の本屋さん。どどーんと迫力のある「『THE BOOKS』で見るおでかけMAP」は、門脇さんとミシマ社のデッチ&ジュニアによる共作です。MAPで紹介されている本は、緑色に統一されたPOPと共に、ほぼすべて並べられています。

第9回 [レポート]有隣堂新百合ヶ丘エルミロード店 『THE BOOKS』 本屋が選ぶ最高のおすすめ本たち(2013年2月1日~25日頃)

ちなみに、あゆみブックス早稲田店は、門脇さんがかなりの頻度で足を運んだ思い出のある本屋さん。丸善日本橋店さんは、棚のジャンルの区分にこのお店ならではの特色があるそうで、特におすすめだそうです。門脇さんが心から推薦する東京近郊の本屋さんを是非めぐってみてはいかがでしょうか。

毎晩、白熱のミーティングを繰り広げた思い出の場所「ベルク」

第9回 [レポート]有隣堂新百合ヶ丘エルミロード店 『THE BOOKS』 本屋が選ぶ最高のおすすめ本たち(2013年2月1日~25日頃)

『新宿駅最後の小さなお店ベルク』(井野朋也、P-Vine Books) 「大好きなお店の本を売る幸せ、味わいました。」(『THE BOOKS』256ページより)

門脇さんも『THE BOOKS』の執筆にご協力してくださっています。
門脇さんの選書は、『新宿駅最後の小さなお店ベルク』。JR新宿駅東口改札を出てすぐ左にあるビア&カフェ「ベルク」は、門脇さんが有隣堂新宿店に勤務していた頃、スタッフのみなさんといつも通っていた大好きなお店なのだそうです。

「私が、有隣堂新宿店にいたとき、スタッフと毎日のようにミーティングをしていました。そしていつも最後にはベルクに場所を移し、ミーティングを続けていたんです。こんなフェアやりたい、こんな本売りたいとか、湧き上がってくるアイデアを一生懸命メモしつつ、ビールも飲みながら白熱して語り合っていました。本当に思い出の場所なんです」

門脇さんが有隣堂ヨドバシAKIBA店に異動になったのちに、『新宿駅最後の小さなお店ベルク』が発刊。この本の発刊を知った門脇さんは「どうしても売りたい!」と意気込み、初回から50冊注文し大展開したそうです!

「FAXで注文したら、営業の方やベルクの店長さんが飛んできてくださいました。経緯を説明したところ、できることはなんでもしますと言ってくださって、ベルクの店内の写真やメニュー表を用意して、いろいろな写真を使ったファイルの冊子をつくってくださいました。それが功を奏してか、新宿ではないのにも関わらず一時、全国2位の売上になったんです。この出来事が書店員人生のなかでもかなり思い出に残っているので、この本を選びました」

余談ですが、『新宿駅最後の小さなお店ベルク』に関しては、『THE BOOKS』編集部もひとつ思い出深い出来事が。『THE BOOKS』の本文に掲載する表紙の画像データについて、出版社の方とやりとりさせていただいたのですが、『THE BOOKS』での紹介が、『新宿駅最後の小さなお店ベルク』の重版を決める一押しになったそうなのです(「ブックス物語」の⑦の場面です!)。我々も『THE BOOKS』を企画してよかった! と思えた瞬間でした。

はじめて二日目にフェアの効果を体感!

フェアをはじめてわずか二日目、門脇さんがレジに立っていたときのこと。レオ・レオーニの『平行植物』を、なんと高校生くらいの女の子が買ってくれたそうです。

第9回 [レポート]有隣堂新百合ヶ丘エルミロード店 『THE BOOKS』 本屋が選ぶ最高のおすすめ本たち(2013年2月1日~25日頃)

『平行植物』(レオ・レオーニ著、宮本淳訳、工作舎) 「幻想の博物誌 大人のためのファンタジー☆」(『THE BOOKS』338ページより)

「若い女の子が、あのがっつりした本を買ってくれてとても驚きましたが、ほんとうにうれしかったです。このフェアには、ふつうのフェアでは出会えない本に出会える楽しみがあるなあと、はじめてすぐに体感しました。スタッフの評判もすごくいいです」

こちらのフェアでは、『THE BOOKS』をはじめ、『100万回生きたねこ』(佐野洋子著、講談社)、『てん』(ピーター・レイノルズ 著、谷川俊太郎訳、あすなろ書房)などの絵本が売行好調だそうです。

第9回 [レポート]有隣堂新百合ヶ丘エルミロード店 『THE BOOKS』 本屋が選ぶ最高のおすすめ本たち(2013年2月1日~25日頃)

有隣堂新百合ヶ丘エルミロード店の『THE BOOKS』 フェアは、2月25日まで展開しております。お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください!


有隣堂新百合ヶ丘エルミロード店
〒215-0021 神奈川県川崎市麻生区上麻生1-4-1
小田急新百合ヶ丘エルミロード 4F
電話:044-965-3075
営業時間:10:00~21:00

[取材こぼれ話]

第9回 [レポート]有隣堂新百合ヶ丘エルミロード店 『THE BOOKS』 本屋が選ぶ最高のおすすめ本たち(2013年2月1日~25日頃)

『THE BOOKS』フェアのほかにも、有隣堂新百合ヶ丘エルミロード店では、様々なフェアを開催中です。門脇さんイチオシの絵本コーナーも展開されています。お子様はもちろんのこと、大人でも楽しめる棚になっていますので、こちらも併せてぜひご覧ください!

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ミシマ社 編(みしましゃ)

『THE BOOKS 365人の本屋さんがどうしても届けたい「この一冊」』

ミシマ社と本書について……

ミシマ社は、「原点回帰の出版社」として2006年10月に創業。現在メンバーは7名。全員全チーム(編集・営業・仕掛け屋)の仕事をするというスタイルで、東京・自由が丘、京都府城陽市の二拠点で、「一冊入魂」の出版活動を展開中。取次店などを介さない「直取引」という営業スタイルで「一冊」を全国の書店に卸している。

本企画は、ウェブ雑誌「平日開店ミシマガジン」の「今日の一冊」にご協力いただいた書店員さんを中心に、新たに「どうしても届けたい一冊」を選書してもらい、手書きのキャッチコピーと紹介文をそえて構成した。本書に登場する書店のMAPを巻末に掲載。


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