第8回
『ここだけのごあいさつ』がいよいよ発売!
2023.05.12更新
本日2023年5月12日(金)、ちいさいミシマ社レーベル10冊目となる書籍『ここだけのごあいさつ』が書店先行発売日を迎えました。著者はミシマ社代表・三島邦弘。ちいさい組織をおもしろくつづけるための、気づきや葛藤、喜び、逡巡・・・あらゆる瞬間の感情がつまった赤裸々な一冊です。
「ここだけ」の「ごあいさつ」って?
「『おもしろい』をちいさな組織や会社でつづけるために、いま必要な変化とは?」
本書は、三島がこの問いを抱えながら、2018年4月~現在まで自身が毎月書きつづけてきた「非公開の文章」を読みかえし、悩み、ひらめき、迷い、考えあぐね、その先で「ああ、これかも・・・!」という地点に辿りつくまでの道のりが綴られています。
「非公開の文章」とは、ミシマ社発行の「サポーター新聞」に掲載されている、三島からサポーターさんへの「ごあいさつ」文のこと。
ミシマ社は2013年からサポーター制度を始め、私たちの出版活動を応援してくださる方を毎年度募集しています。
そして2018年からは、サポーターさん数百名だけにむけて、月に1回の活動報告として、新聞をお送りしてきました。
サポーター新聞
ミシマ社をよく知ってくださっている方宛に、非公開=ここだけを前提として、手書きで綴られた三島の文章。その中身は、あまりに赤裸々です。
新刊や、イベントや、うれしいニュースについてはもちろんなのですが、ときにはメンバーのミスや、社内の大事件もいさぎよく開示。そして、信頼関係で結ばれたサポーターさんが宛先だからこそ、会社を経営することのよろこびや悩みも素直にお伝えしてきました。
本書には、そのリアルで切実な記録がまるっと5年分、「ごあいさつの記録」と題して納められています。
左がサポーター新聞=三島の手書き、右が本書=活字。
みちがえるように読みやすくなりました・・・。
「ごあいさつの記録」は、三島が自分で自分にツッコミを入れるようにして書いた「注釈」付き。
読みかえしてみると、本人でも何を考えていたのかまったくわからないほど文章に飛躍があったり(ミシマガジンのサイトリニューアルを報告した次の行で、いきなり「地球外生物がいるのは間違いない」という話になる。etc.)、当時悩みながらとった選択を今の時点から「よかった」と感じたり、自分はぜんぜん変わっていないじゃないかと反省したり、メンバーの成長をよろこんだり、「案外いいこと言ってるかも」と思ったり・・・。
たとえば、こちらの注釈の書き出しは
「なまいきなことを書いていますね。すみません。」
そんなふりかえりを経たのちに最終章で綴られる、ミシマ社という出版社でこれからも「『おもしろい』をつづける」ために進むべき道、とは?
ちいさな組織や会社はこれからどうなっていく? ものづくり、出版、本はどう変わる? そんな問いを抱えているみなさま、そして、ミシマ社ってどんなことしているの? と興味をもってくださっているみなさまに、ぜひお手に取っていただけたらうれしいです。
~本書を編集した野﨑より~
無事に発売日を迎えられたことに、正直とてもほっとしています。『ここだけのごあいさつ』。このタイトルのことを、見本ができあがってからあらためて考えていました。
ここだけ、と限定し、区切る。それは、外からの入り口を閉ざすことではなく、内側から自分の場所をつくり、すみずみまで血を通わせて、その場所を少しずつ広げたり、ときにちいさくしたりする。
その行為こそが、本当の仕事であり生活であり生きることであり、ものすごくおもしろいことで、結果、「ここだけ」はどんな人にもいつでもひらかれた場所になる。ミシマ社の社員として、この本の編集を担当した者として、ひとりの読者として、今思います。
ぜひ本屋さんで眩しい黄色のカバーを探してください。
本書の装丁!
その眩しい黄色のカバーの本書。
本書の装丁は寄藤文平さん。
寄藤さんといえば、会社のロゴのデザインに始まり、多くの本のデザインを手掛けていただくなど、ミシマ社が誕生した頃からお世話になっています。
ミシマの前著『パルプ・ノンフィクション』(河出書房新社)も寄藤さんの装丁。なんと似顔絵も。
弊社代表のミシマが自社から出す初めての本である本書は、寄藤さんの装丁によって、ミシマ社の本では初めて文庫本サイズの本になりました! 「ちいさいミシマ社」レーベルの『ここだけのごあいさつ』という本だからこそ、普段より小さいサイズが意味深く感じられます。
そしてカバーに描かれている絵が、ちゃぶ台に大きな木、細い階段など、ミシマ社のオフィスの雰囲気と重なります。本の上に乗っている鳥(目がかわいい! 自由が丘オフィスの大きな柿の木で、小鳥がよく鳴いています)、そして玄関の前にいる動物はひょっとして、その足音でミシマ社メンバーを日夜驚かせているねずみ!? 自然と共存(?)しているところも、ミシマ社とダブります。
本書をお手に取られる方に、ぜひカバーを取って、とっても味わい深い内側の表紙もご覧いただくことをおすすめします!
著者・ミシマがイベントに出演します!
4月23日に開催された日々詩書肆室さん(三重・津)での「これからの共有地 〜ぼけとやさしさとおもしろさと〜」、4月27日のUNITÉさん(東京・三鷹)「一冊トーク!本屋の本音、版元の煩悶 vol.1@UNITÉ」につづき、ミシマがトークイベントに出演します。
5月23日に開催されるイベントは鼎談です。『ちゃぶ台8』で取材を行った本屋・生活綴方の店長鈴木雅代さん。雑誌『「IN/SECTS」Vol. 16・特集「本をつくる」』で、ミシマと夏葉社の島田潤一郎さんも交えた鼎談「レーベルって楽しい!! 三輪舎/夏葉社/ミシマ社 3社の代表による"小さくやる"鼎談」で本づくりと出版社のレーベルについて語られた中岡祐介さん。そしてミシマの3人で、本づくりや書店・出版社をつづけてゆくための「組織」と「経営」のお話を通して、これからの出版のヒントを探ります。
【5/23(火) 会場&オンライン開催】『面白いをつづけるための「人とお金」の話』鈴木雅代(本屋・生活綴方)、中岡祐介(三輪舎)、三島邦弘(ミシマ社)@本屋・生活綴方(横浜)
大小の書店を渡り歩き、現在は"まちの本屋"石堂書店および"独立系書店"本屋・生活綴方の両方の店長をつとめる鈴木雅代さん。
また、出版社・三輪舎を営むかたわら、本屋・生活綴方の出版レーベル「生活綴方出版部」を主宰し、石堂書店の経営をも担う中岡祐介さん。
東京・自由が丘と京都の二拠点で「ちいさな総合出版社」ミシマ社で活動する三島邦弘。
三島は新著『ここだけのごあいさつ』で、「おもしろいをつづける」方法を模索しています。出版、書店にかぎらず、何かをするときに避けては通れない「人」や「経営」の問題にどうむきあい、どのようなチームづくりで、「おもしろい」を実現しつづけるか?
そのことを考えるとき、「おそくて、よい本」を掲げる三輪舎の本づくり。そして、70年以上前に創立した石堂書店さんがお店を続けるための取り組みや、本屋・生活綴方のお店番制度やリソグラフでの本づくりがヒントとなりそうです。
「おもしろい」本の仕事を続けていくための組織づくりと、本づくり。「ここだけ」の話になる予感!
開催日時:5/23(火)19:30~21:00
出演:鈴木雅代(本屋・生活綴方)、中岡祐介(三輪舎)、三島邦弘(ミシマ社)
参加費:オンライン・ライブともに1,980円(税込)
※オンライン参加の方には、アーカイブ動画をお送りします。
アーカイブ動画は6/30まで、何度でもご視聴いただけます。
ライブイベント会場:本屋・生活綴方
(住所:神奈川県横浜市港北区菊名1丁目7−8)
編集部からのお知らせ
2023年度ミシマ社サポーターを募集します!
【サポート期間】2023年4月1日(土)~2024年3月31日(日)
★お申し込み特典★
①非売品の特別本『ここだけのミシマ社』
代表ミシマの書き下ろしの文章とミシマンガを収録し、なぜか営業・スガ(デザインは全くの素人)が装丁デザインを担当(?!)、まさに「ここだけの」一冊です。
②MSLive!「仕上がるまで終わらない!寄藤文平と営業・スガの時間無制限デザイン講座」のアーカイブ動画視聴URL
2023年度のサポーターの種類と特典
下記の三種類からお選びください。サポーター特典は、毎月、1年間お届けいたします(中身は月によって変わります)。
※特典の内容は変更になる場合もございます。ご了承くださいませ。
お申し込み方法
サポーター費のお支払いの方法によって、お申し込み方法が変わります。以下よりお選びください。
⑴ ミシマ社のウェブショップにてクレジット決済・コンビニ決済・PayPal・銀行振込 をご希望の場合
ミシマ社の本屋さんショップ(ミシマ社公式オンラインショップ)にてお申込みくださいませ。
⑵ 郵便振替をご希望の場合
下のボタンから、ご登録フォームに必要事項をご記入のうえ、お手続きください。後日、ミシマ社から払込用紙をお送りいたします。
ご不明な点がございましたら、下記までご連絡くださいませ。
E-mail:supporters@mishimasha.com
TEL:075-746-3438