第16回
7月のお便り
2019.07.29更新
緑の中へ
ラジオのニュースを切り、土を踏みたくなり、緑の中へ出かけました。
数十年振りの林試の森公園(品川区)は、木々が大きく育ち子供と遊んだ広場の 楠の巨木は、ちゃんとそこにありました。
大地にしっかり根をはる樹木の根、枝の樹形、川の流れ、人の血流が同じ形のようにみえます。
街では、自然が壊されマンションが林立しています。今こそ、大切にして、未来に遺すものは、そばにあります。
階下では、孫の喃語がきこえています。穏やかな夏の日々がありますように...
店先には、ねこじゃらし(エノコログサ)がはえ、よい感じなのでそのままにしておきます。お玄関には、ねこじゃらしと、赤まんま(イヌタデ)を飾り、脇にはタイサンボクの実をおきました。
散歩にでた、古墳で話題になった多摩川台公園では、子供達がザリガニ釣り。見頃をすぎた、紫陽花は、シミのよう色合いがそれぞれに表れて、またそれも風情あります。
枯れゆく美しさになりますように。
今月の食卓
さて、今回のお料理は、バテバテ回復レシピの3品です。夏休みにお試しくだされば、うれしいです。
1. 食欲不振でも食べられるごはん
プチプチと甘さはじける、とうもろこしとザーサイの炊き込みご飯
2. ワタ抜いて!と売り場に声かけて
タウリンで元気復活、イカのバター焼き
3. ビタミン愛が不足なら
シャキシャキ豆苗と豚バラ肉のおろし玉ネギたれがらめ
とうもろこしとザーサイの炊き込みご飯
材料(米3合分)
・ 米 3合(水は、3合分より大さじ2減らした量)
・ とうもろこし 1本
・ ザーサイ 50g(2分の1個くらい)
・ 干しエビ 10g
・ 長ネギ 15g(10cm)
・ 生姜 10g
・ ナッツ類 40g
A
・酒 小さじ2
・ゴマ油 小さじ2
・醤油 小さじ1
作り方
1. 米は洗って30分吸水します。
2. 洗ったザーサイと干しエビ、長ネギ、生姜はみじん切りにして、切ったそばから1に加えていく。とうもろこしは、半分に切り、立てて包丁で粒を切りおとす。取りきれなかった芯に残った胚芽は、スプーンでこそげとる(とても甘くて美味しいところ)。ナッツ類は、ザクザクと大きく切る。とうもろこし、ナッツも1に加えていく。
3. Aを加え、手でひと回しして、調味料をなじませてから、炊飯する。炊き上がったら、おしゃもじでへりをひと回しして、蒸気をにがしてから全体をさっくりと混ぜ合わせ、いただきます。
さらにワンポイント
・残ったザーサイは、千切りにして軽く塩抜き。葱、胡瓜を縦半分斜め薄切りにしてごま油で和えてお豆腐にのせていただきます。仕上げに、ごまをふる。味が足りなかったら、いただく時に、ポン酢をかけます。
・干しエビは、殻付きでもむきエビでもいいです。
白山お母さんより
旬のとうもろこしとザーサイは塩抜きせず、チャーハンのような、何度でも食べたくなるごはんです。とうもろこしごはん(『白山米店のやさしいごはん』に掲載)は、バターがあれば作れますから、忙しかったらそちらからね。
イカのバター焼き
材料(1人前)
・ スルメイカ(ワタを抜いたもの) 1杯
・ エノキ茸(大袋の半量) 100g
・ 玉ネギ、小松菜、小ネギなど
・ バター 10g
A
・ 酒 小さじ2
・ 醤油 小さじ2
いただく時に、マヨネーズ、七味唐辛子
作り方
1. スルメイカは、胴の中を洗い、軟骨が残っていたら抜く。足は、しごくように洗って爪をとる。身はたて4等分に切り、横3等分くらいの食べやすい大きさにする。足は2本ずつ切り分ける。えのき茸は、石づきを切り小分けする。
2. フライパンにバターを入れ、イカと脇にエノキ茸をおき、中火から強火で、イカのふちに火が通ってきたらAをからめてさっと焼きあげる。エノキ茸も、煮えたら添えます。
白山お母さんより
麦秋の5月、小ぶりのスルメイカは、ムギイカと呼ばれます。今は成長して胴の長さが手を広げたくらいになりました。焼きすぎると身がしまりすぎて固くなります。お年寄りには、食べやすいように皮側に格子状に隠し包丁を入れます。
一方、里芋や大根をよ〜く煮ると、やわらかく、イカ飯のイカの食感で味がしみてとても美味しいです。イカは、白っぽくなく、色が濃いものが新鮮です。
シャキシャキ豆苗と豚バラ肉のおろし玉ネギたれがらめ
材料(2人前くらい)
・ 豚バラ肉(半分に切る) 160g
・ 豆苗(丈が長めのもの) 1パック
おろし玉ネギたれ
A
・ おろし玉ネギ 50g
・ 醤油 大さじ2
・ 酢 大さじ1
・ ごま油 大さじ2分の1
いただくときに、お好みで一味唐辛子
作り方
1. ボールにAを合わせ、タレを作る。
2. 豆苗の根を切り、長さを3分の1に切る。盛り皿にのせ、ラップをして電子レンジで1分加熱する。
3. 鍋に湯を沸かし、弱火で豚肉を3〜4回に分けて離すようにゆでる。肉が白くなれば火が通っている。よく湯を切り、ゆであがったそばからたれにからめていく。豆苗の皿に1枚ずつ盛り、残ったタレをかける。
白山お母さんより
豆苗は、直に使う場合は、長めのを買いましょう。数日前に買っておいて、夏場は冷蔵庫で開封せずに1.3倍まで丈をのばすと量がふえます。時には、お客様のお迎え花の代わりに水気を含めた豆苗をお皿に飾ったら話題になります。