第20回
11月のお便り
2019.11.29更新
窓越しの夏みかんの木に絡まるぶどうの葉は、夏みかんと色合わせしたように黄色く色づきました。坂を上がった白日荘(オオカミを飼っていた博士の邸宅)の90歳のプラタナスは、すっかり落葉してありのままの木の幹の姿を空に突き出しています。
九品仏への道標だった法印松を見上げ浄真寺へと歩きます。
テニスコートの低い生垣には、柿の葉が散らかり、実を育て終えたとばかりに勝手気まま色彩の落葉がとてもきれいで1枚2枚と拾い集めました。
この時期は自然の贈り物が多く、玄関に飾ります。
カリン、ザクロ、柚子、どんぐり、タイサンボク、ロウバイの実に柿の葉もあって、賑やかになりました。とりわけ、白日荘で拾うギンナンは口福な旬の味です。
日曜日の晩酌には、夫がむいてくれます。今だけのひすい色に粗塩をまぶし、ねっとりとした食感は滋養を感じます。今年は電子レンジで手際よくむけるようになったとか。
このギンナンも今秋で食べ納めです。マンション建設で更地になるそうで、自由が丘の森が消えてゆきます。
今月の食卓
今回のお料理は、寒くなってきたので濃厚なものをいただきたくなりました。
- 鮭のクリームシチュー
- エリンギと舞茸のピラフ
- 大根の薄切りハチミツ梅だれ
\寒い夜に/
鮭のクリームシチュー
材料(2〜3人分)
・生鮭(厚め) 2切
・ありあわせの野菜 700g(700gの野菜とは、18cm鍋に七分目くらいの量です。)
A
・玉ネギ(くし切り) 中1個
・じゃがいも(1口大に切る) 2〜3個
・人参(いちょう切り) 小1本
・きのこ類、大根、レンコン、白菜、ブロッコリーの茎など適量
いただくときにあれば、
・セロリの葉の千切りやパセリみじん切り
・バター 30g
・小麦粉 30g
・粗塩 2つまみ〜適量
・こしょう 少々
・味噌(あまり濃くない色、今回は信州の白味噌を使用) 小さじ1
・水 400cc
・牛乳 200〜230cc
・フタのある鍋と木ベラ
※鮭の下処理(臭みをとる)
鮭の皮の表面を包丁の先でこそげ、ねずみ色のぬめりをとる。1切を3等分に切り、沸いた湯に10秒湯通しし、水に取り、ザルに上げておく。
作り方
- 鍋にバターとAを入れ、弱火から中火で炒め、全体がなじんできたら、塩こしょうをふる。弱火で玉ネギがすき通るまでフタをして蒸し煮する。
- 小麦粉をふり入れ粉っぽさがなくなるまで炒める(1分くらい)。水を少しずつ入れ、ダマが出来ないように溶かす。
- 野菜がやわらかくなるまでフタをして煮込む。(ルー状になっていて焦げやすいので時々鍋底をヘラであてます)
- 牛乳を加え、温まってきたら味噌を溶かし鮭を入れ5分煮込み、味見をして塩加減ととろみ加減を調整する。器によそいセロリの葉をのせていただきます。
白山お母さんより
鮭のかわりには、カキや冷凍シーフードもおいしいです。誰かが作ってくれたら最高だけど、前日に作った(残った)シチューが待っていると思ったら一日がんばれそうね。とても幸福なこと。
具沢山のエリンギと舞茸のピラフ(醤油風味)
材料(3〜4人分)
・米 2合分(洗ってザルに上げておく)
・エリンギ、舞茸などのきのこ 200g
・玉ネギ みじん切り 4分の1個 50g
・ニンニク みじん切り 2片分
・鶏もも肉 小口切り 100g
・太切りベーコン 80g
・バター 10g
・醤油 大さじ1
・粗塩 小さじ2分の1弱
・こしょう 少々
・水 380cc
・フタ付きの鍋
作り方
- 鍋にバターとニンニクを炒め、玉ネギ、ベーコン、とり肉を少しこんがりと炒め塩こしょうする。米、きのこの順で炒め合わせて醤油を入れる。
- 水380ccを入れ、フタをして中火の強めで沸騰したら、1分吹きこぼれないように対流させ弱火で10分。火を止めるときに10数え、5〜9分蒸らし、ヘリからさっくり混ぜて出来上がり。
※オムライスにするには、オリーブオイルのなじんだ小さめのフライパンでバター適量と卵2個を溶いてお好みに焼いたのをごはんにのせてできあがり。
白山お母さんより
昔、京橋の「ドンピエール」というお店でいただいたオムライスは、熱々の具沢山のごはんに美しく卵が巻かれていました。家庭で冷やご飯を熱々に炒めるのは難しく、ピラフにした方が段取り良くおいしいです。大きなベーコンは、夫に好評でした。
ピラフだけでも十分に美味しいですから、ぜひお試しください。外食のオムライスは卵を3個使用しているそうですが、家ではもったいなくて夫は2個、私は1個です。見栄えよく焼けなかったら、キッチンペーパーで上から整えれば修正できます。ケチャップをかけて、出来立てをアフアフいただきます。
\お鍋のお供、サラダ代わり、箸やすめ、口やすめの/
大根の薄切りハチミツ梅たれ
材料
・大根 あまり太くないもの 適量
・ハチミツ梅
・ハチミツ 大さじ1くらい
・梅干しの果肉(たたいてつぶしたもの) 大さじ1
・白湯 小さじ1
作り方
- 大根は厚さ2mmくらいの薄切り。水にさらしてから、冷蔵庫に入れてシャキシャキにさせる。
- ハチミツ梅を合わせ、タレを大根にのせていただく。
※梅干しの塩分によって、ハチミツや白湯の量を調整します。