第21回
12月のお便り
2019.12.30更新
年の瀬らしい寒さとなり、いつもなら秋にはいただけた手前味噌が、やっと美味しくなりました。夏の猛暑と多雨で、床下で発酵させていたお味噌は、困ってしまったようです。来年も同じような気象なら、置き場所を考えましょう。
先月からしつらえたお玄関は、すっかり冬模様となり、クリスマスを迎えるBELLSのCDを置きました。
店前に茂った赤まんま(イヌタデ)の草は、園芸店で買った植木に劣らぬ存在感があります。枯色になったねこじゃらし(エノコログサ)も空き地のない街では風情があり、雑草の魅力を発見します。
今年注目した、シャクチリソバ(赤地利蕎麦)は、白い5mmほどの花(がく)に雄しべの先が赤く、可愛さに驚きます。一輪挿しでトイレに置くと、じっくり花を眺められ、蕎麦の実のようなものがついたりする変化があり、長く楽しめます。
米屋の一年の締めくくりは、28日ののし餅の配達でした。最近は量が少なく、最高のもち米を持ち込み餅屋さんについていただいています。つきたてのやわらかいのし餅を、今年もお届けできる幸せを感じながら、いつも通りのことが続けられることに感謝する日々です。
どうぞ、みなさま良いお年をお迎え下さい。
今月の食卓
今回のお料理は、我が家の大晦日からお正月休みにいただきたいお料理になりました。
◎今年の厄を払い切る!
焼きネギの蕎麦すき
◎おせちの一品に
すずかけ(プラタナス)の実団子
◎お正月そろそろいただきたくなる
ボローニャソースのスパゲティー
の3品です。
焼ネギの蕎麦すき鍋
材料(2人分)
・ 長ネギ 1本(3cm長さに切る)
・ ゴマ油 小さじ1
・ みりん 大さじ2
・ 醤油 大さじ3
・ 温めた出汁 600(または、湯に顆粒だし小さじ1と2分の1)
・ 茹でた蕎麦 2人前
・ 鶏モモ肉 150g(大きめ一口大に切る)
・ 豆腐 2分の1丁(6等分に切る)
・ 油揚げ 適量
・ せり または 水菜 適量
・ きのこ類(えのき、舞茸、しめじ)適量
・ はんぺん 適量
・ 薬味
・ 七味唐辛子
・生姜のすりおろし
◉蕎麦を自宅で茹でる場合、のびすぎないように少し固めに茹で上げる。我が家は乾麺が好きで常備しています。冷凍蕎麦は手軽です。
作り方
1. フライパンに、ごま油をひき、長ネギを焼きつける。みりんを入れ、アルコール分をとばし、土鍋に移す。
2. 醤油と出汁を加え、油揚げ、鶏肉を入れる。野菜、豆腐を入れ、食べる量だけの蕎麦を温めていただきます。
白山お母さんより
我が家は、大晦日の夕食に蕎麦すき鍋とおせち料理をいただきます。準備が楽で家族に好評。翌日は汁を薄めて焼いたお餅といただきます。
すずかけ(プラタナス)の実団子
材料
A
・ 鶏ひき肉(ムネとモモ合わせて) 200g
・ レンコンのみじん切り 60g(または玉ネギ4分の1個)
・ パン粉 大さじ3
・ 卵 2分の1個
・ 生姜(すったもの) 小さじ1
・ 味噌 小さじ1
・ 酒 小さじ1
煮汁
・ 水(または出汁) 200cc
・ 醤油 大さじ1
・ みりん 大さじ1
・ 砂糖 大さじ1
仕上げに
・ ケシの実
串は、楊枝や小枝を使います。
作り方
1. Aをねばりが出るまで、同じ方向に50回以上回し混ぜ合わせる。手水をつけながら直径2cmぐらいの団子にする。
2. 煮汁を沸かし団子を入れ7分。途中、鍋をゆすりながら煮る。残った煮汁はさらに鍋をゆすって炒り煮する。冷めたら、串に刺してけしの実をふる。串に刺す実の数は、1個だったり2個だったり、すずかけの木のように色々でよいです。
白山お母さんより
我が家のつくね鶏団子の基本です。パン粉は時々で、省いたり。おせち料理の松風焼きは、味噌を増やし玉ねぎはレンジで火を通して加えます。
ボローニアソース(ミートソース)
材料(5〜6人分)
・合挽き肉 400g
A(すべて粗いみじん切り)
・ ベーコンまたはソーセージ 80g
・ 玉ネギ 中1個
・ 人参 小さめ 1本
・ セロリ 1本
・ ニンニク 2かけ
・ オリーブオイル 大さじ2
・ 赤ワイン 150cc
B
・ ホールトマト缶(400ml缶)2缶 よくつぶす
・ 水 1缶分 400ml
・ ローリエ 2枚
・ たかの爪 1本(種をとる)
・ 粗塩 小さじ2分の1〜適量
・ こしょう
・ スパゲティーと粉チーズ 適量
作り方
1. オリーブオイルでひき肉に焼き目がつくように両面焼きつけ端によせる。(肉汁が臭みになるので、ほぐさず、香ばしい焼き目が旨味となります)。Aもきつね色になるまで炒めたら、ひき肉と合わせ、赤ワインを加えて水分を飛ばす。
2. Bを加え40〜60分煮込み、粗塩と胡椒で味を整える。ひき肉がほろっとくずれ、水分量は木べらを動かすと鍋底が少し見えるくらい。一度冷めると味が増します。熱々に温めて、スパゲティーにかけていただきます。
白山お母さんより
火加減は、中火で様子を見て火を弱めたり、水分加減で蓋をしたり、はずしたりします。作るときのポイントは、肉と野菜の焼きつけと、グツグツコトコト煮ること。ぜひお試しください!