第2回
オフィス移転のこと。そして、本屋さんのその後について。
2018.08.12更新
こんにちは。京都オフィスのワタナベです。ミシマ社の本屋さんの店長をしています。
さて、少し残念なお知らせをしなければならず、筆を執りました。
ミシマ社の本屋さん、いまの場所での営業を9月いっぱいで一旦終えることにいたしました。
理由は、現在営業中である神宮丸太町の一軒家から引っ越さなければならなくなったためです。(移転に至る顛末にご興味がある方は、代表ミシマの「ミシマ社の話」をご覧くださいませ。)
その後、おかげさまで新しいオフィスは無事見つかりました。またしても、一軒家のおうちで、畳部屋もあるのでちゃぶ台を囲むスタイルも変わらずできます。
ですが、間取りとしては狭くなるため、移転後は、いまのように12畳くらいのスペースを本屋さんの場所に割り当てるのがちょっと難しそうなのです。本棚を置きすぎると、せっかくご来店いただいてものんびりした気分を味わっていただけそうになく、掘りごたつもない。困りました。
週に1回だけでも、お店としてオープンすると、実にさまざまな方が足を運んでくださいます。そして、自分たちの手で「一冊入魂」で作った本や、尊敬してやまない同業他社の本たちを、お客さんに手売りする。そうやって人と本がつながった間には、自然と会話が生まれます。言葉を交わす、ただそれだけのことなのに、互いの気持ちに清々しくあたたかな感覚が残るのが不思議でなりませんでした。読者の方と直接交流できるこの場を持てたことは、出版社であるミシマ社にとって、とてもとても、大きな活力になっていました。
できることなら、移転後もすぐに営業を再開したいです。ですが、いまの空間をそっくり移すことができない状況で、いろいろ整わないうちにお客さんを迎えることは、せっかく来てくださった方々に対して、かえって残念な気持ちを与えてしまうのではないか。場所が変われば、そこでのふさわしいあり方も変わってくるはずですが、今はまだ、それが見いだせずにいます。しばらくその場で実際に働いてみないと、何とも言えないというのが正直な気持ちです。
ということで、すみませんが、10月のオフィス移転後も、いったん年内いっぱいは、ミシマ社の本屋さんを休業とさせてください。その間に、再開できる体制をどうにか整えたいと思っています。また休業中も、ネット販売「ミシマ社の本屋さんショップ」は引き続きご注文を承りますので、よろしくお願いいたします。
まずは引っ越しに伴うバタバタからいち早く状況を落ち着かせるのも私の役目です。(引越奉行を任命されています。)出版社として、日々の業務に支障のないよう、オフィスとしての機能をしっかり整えることに全精力を注ぎ、心地よい空間づくりも目指していきます。
ところで新しいオフィスの立地ですが、いまの場所からも割と近くて、鴨川と河原町通を渡って、徒歩10分くらい。「きんじよ」付き合いをさせていただいているいしいしんじさん家からは少し離れてしまいますが、「かもがわおさんぽ展」でご一緒させていただいたモリカゲシャツさんや、『きんじよ』にも出てくる「とんかつ清水」さんとは、ぐっと近くになります。堀部さんの誠光社とも、おなじ上京区ということでいろいろと楽しみもあります。
営業再開できることが決まったら、住所や営業日時などは、また改めてご案内させていただきますね。
そしてもちろん、9月いっぱいまでは、毎週元気に営業しますので、ミシマ社の本屋さんにぜひぜひお越し下さい。8月24日には、いしいしんじさんとイベントも開催します!(詳細は下記。) メンバー一同、皆さまのご来店、お待ちしております。
編集部からのお知らせ
ミシマ社の本屋さん 8月と9月の営業日
8/17(金)、24(金)※イベントあり、31(金)
9/7(金)、14(金)、21(金)、28(金)、29(土)
※9月の土曜営業日は29日です。休業前の最終営業日になります。
OPEN:13:00 CLOSE:19:00
イベント「いしいしんじの大地蔵盆!」やります!
京の酷暑を吹き飛ばす勢いの「いしいしんじ夏のきんじよ祭り」。ミシマ社の本屋さんでもやっちゃいます! 営業中の本屋さんを貸し切った大地蔵盆。ひんやり納涼いしいさんの怪談ばなし、みんな大好きスイカ割り、庭の池でカメ釣り(釣れるのか?)、地蔵盆といえばやっぱり「数珠まわし」などなど、いしいしんじ流地蔵盆をたっぷりと! 当日は自由が丘オフィスのミシマ社メンバーも京都に集結! 子どもたちには地蔵盆のお土産も配ります。
■日時:8月24日(金)16時から
■要申込
■参加費:お賽銭方式にて
■場所:ミシマ社の本屋さん