第9回
毎日出版文化賞特別賞贈呈式レポート
2018.12.14更新
2018年も残すところわずかとなりました。今年も数々のミシマ社的大ニュースがありましたが、なかでもミシマ社より2017年10月に刊行された『うしろめたさの人類学』(松村圭一郎著)が第72回毎日出版文化賞特別賞を受賞したことは大きな出来事でした。今日のミシマガでは、贈呈式に行ってきたミシマンがその日の様子をレポートします。
2018年9月29日朝、自由が丘オフィスーー。
なんだか社内が騒がしいなあ。あれ、普段は京都オフィスにいるメンバーもこっちにいる・・・なんで?
松村圭一郎さんの『うしろめたさの人類学』が第72回毎日出版文化賞特別賞を受賞したんだよ。今日はその賞の贈呈式。ミシマン、あんまり時間がないから、とりあえず早くスーツに着替えて!
毎日出版文化賞? それってどんな賞なの?(ミシマン、検索する。)
えっ! 第1回の受賞作のひとつに、谷崎潤一郎の『細雪』が入ってる! なんかすごい賞な気がする・・・! そうだノザキ、僕スーツなくて、正装用の洋服がミシマ社Tシャツしかないんだけどこの格好でもいい?
いい、いい、式に遅れちゃう。いくよ!
会場に到着ーー。
ここは・・・。ホテル椿山荘? わ~庭が広いな。なんだかこんな場所初めて来たよ。クロークに荷物を預けて、受付を済ませて・・・。それにしてもスーツの大人がたくさんいるなあ。僕Tシャツで来ちゃったけど大丈夫かなあ。あっ松村さんとミシマさんだ。お~い、こんにちは~。松村さん、この度は、受賞おめでとうございます!
松村 ありがとうございます。いや~ミシマ社のみんなを見るとなんかホッとするわ~~。
・・・僕は逆にいつもの顔を見つけてもなんか落ち着かないなーと思っていたら・・・。あ! イベントの時は絶対ミシマ社Tシャツを着てくるミシマさんが、今日はスーツを着ているじゃないですか!
うーん
会場の入り口には今回受賞した作品が並んでるね。『うしろめたさの人類学』もしっかり並べられてる。やっぱりこの装丁、目をひくし、素敵だなあ。そろそろ式が始まるね。
あっ。あそこでホシノさんと並んで座っているのは、この本をデザインしてくれた尾原史和さんだよね。そのななめ前は・・・平川克美さんだ!
製本担当・シナノ印刷の河合さんや、この本を推してくださっていた本屋さんもいるよー。うれしい~。
おっと!式が始まるよ!まずは審査員を務められた鷲田清一先生からの選評があるみたい。
鷲田清一先生選評終わりーー。
わっホシノさん、もしかして泣いてる?
身のまわりの小さなところから自分たちで変えていくことは、けっしてちっぽけな行為ではない、という温もりのこもった励ましの言葉に、目頭が熱くなりました。
うん、うん。受賞者のスピーチも素晴らしかったね。このあとは立食パーティーが始まるよ。お寿司も食べられるみたい。いただきまーす。・・・さっきからやたらカメラを向けてくる人がいるなー、さすが新聞社主催のパーティーだなーと思ってたらミシマ社のモリさんじゃん。
ミシマンも一枚どうぞ。はい、チーズ!(パシャッ)
チーズ! ありがとう。モリさん、パーティに参加してみて、どうだった?
シャンデリア付きのゴージャスな会場に出版関係者が詰め掛けていて、写真を撮っているだけで緊張しちゃった。でも、ミシマ社のテーブルだけちょっと雰囲気が違うね。ミシマ社Tシャツ着てたり、書店員さんや読者の方も来てくださっていたり。豪華ホテルの立食パーティーでもミシマ社はミシマ社らしく盛り上がっていて楽しかったよ。
僕もこういう堅苦しい場は初めてだから緊張してたんだけど、また明日からいい仕事をできるように頑張ろうって思えたよ。
ミシマン、まだまだ終わりじゃないよ! このあとは会場を移して、チームミシマ社での二次会に向かうよ!
一同二次会の会場へーー。
一同 カンパーイ!
いや~、尾原さんの装丁デザインの話、おもしろかったなー・・・ってついつい夢中になって話し込んでしまって、もう、松村さんの新幹線の時間だ!(この日、松村さんは日帰りでした)あっ、ハセガワさん!二次会の感想おしえて!どうだった?
超楽しかったー!
うんうん。二次会からまた、ゲストも増えたしね。
お仕事終わりにわざわざかけつけてくれた書店員さんでしょ、あと、ミシマ社サポーターさんに、松村さんとお仕事している他の出版社のみなさん・・・私自身も、はじめましての方、たくさんいた!
ふだんなかなか接点のない人たちが、一冊の本を通して、こうして集まってるのって、すごいことだよね。しかも、みんなが幸せな気持ちになる。
本当にそうだね。
みんなでお祝いできて、よかったね!それでは最後に。この本を出した出版社の代表であり、担当編集者でもあり、松村さんの大学時代からの親友でもあるミシマさん、ひとことお願いします!
思いっきり楽しめました。松村さん、尾原史和さん、平川克美さん、サポーターの皆さん、書店員さん、印刷所の方々など皆さんといっしょにお祝いできたことがなにより嬉しかったです。このレポートを読んでくださっている皆さんとも、少しでも喜びを共有できたらうれしいかぎりです。今日だけはぞんぶんに喜びに浸り、また明日からは心機一転、一冊入魂の日々です。これからも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
毎日新聞のウェブサイト上では、贈呈式の様子が記事になっています。記事中に公開されている動画では、松村圭一郎さんおよびほかの受賞者の方々による受賞スピーチも見られます。