第76回
職場体験の生徒たちがミシマ社の本をおすすめしてくれました!
2024.10.21更新
こんにちは! ミシマ社自由が丘オフィスのスガです。すっかり寒くなってきましたね。自由が丘オフィスは、庭の柿の実を狙うネズミたちがドタバタ暗躍しています・・・。
そんな自由が丘オフィスに先日、近所の中学生が職場体験に来てくれました!
取り組んでもらった仕事はPOPづくり! 約200冊あるミシマ社の本から選んだ一冊を紹介してもらいました。
本の魅力を伝えるためにはどんな構図やコピーがいいか、自分が読んでいてグッと来たのはどこか、悩みに悩んでくれたので素敵なPOPになりました。
本日は世田谷区立八幡中学校の生徒3人がつくってくれたPOPを紹介します。その本を選んだ理由、あとPOPの狙いとつくり方を教えてもらいました。
「つくり方」を読むとかなり手が込んでいるのがわかります。POPづくりの参考になりそうです!
『ネコリンピック』
『ネコリンピック』のタイトルは飛び出してます!(うしろのミシマンはお店の飾りです)
●選んだ理由
職場体験に来て初日、どの本でポップをつくろうかな〜」と思い貸してもらったミシマ社十五周年記念目録を読んでいるとネコリンピックという本を見つけました。この絵本のいやされるような心落ち着くふんいきがとってもよくてこの本をたくさんの人に読んでほしいと思いこの本を選ばせていただきました。
●POPのねらい
私がこの絵本を読んで印象に残った言葉は一番初めのページにのっていた「よーいどんで走らなくていいんだってにゃ〜。」です。このセリフは現代のせかされる社会(しめきりや5分前行動など)で生きる人達に一番届いてほしい言葉だと感じました。なのでこの言葉をポップで一番目立つようにし、絵本の世界観をくずさないキャッチコピーを考えました。
●POPのつくり方
1.ノートにポップの設計図をだいたいで書きます
2. 本番用の画用紙にさっきかいた設計図を絵本の横幅と同じ長さのポップにできあがるように書きうつします
3. 文字をGペンやシャーペンでなぞります
4.色ぬりをします
5. 題名とメダルのかざりをばねのようにとびださせたかったのでしかけをつくります
6.セリフは固定してとびださせました
7.画用紙からポップをきりとりしかけをはりつけたら完成です!
『昭和の店に惹かれる理由』
昭和の店主ミシマンのねじりはちまきが素敵です!
●本を選んだ理由
「昭和は良かった、今はだめだ」とか、「昭和はひどい時代だった」など令和になった今でこそ、そんな意見をたくさん聞いたことはあるんじゃないでしょうか。私もよく聞きます。結局「昭和と平成・令和だったらどっちが良い時代だったのか」と考えることがありました。そんな時、『昭和の店に惹かれる理由』という本を見つけました。この本だったら"どっちが良い時代"なのかを明らかにするヒントの一つだと思い、この本を手に取りました。
●POPのねらい
この本の中で特に惹かれたことは"通い合う気持ち"という言葉です。平成・令和では店員さんとお客さんが楽しいことをする光景をあまり見たことがありません。昭和ではお客さんの顔を見て、様々なことを学び、楽しいことをしていたそうです。もちろん現代にも良いことはあります。例えば、サービスの仕方です。訓練された先回りや落ち度の無い完璧さなどがあります。しかし、昭和のサービスはそれだけではないんです。先程記した"通い合う気持ち"というのがポイントでそれが合わさって人の心を動かすという事なんだと著者はこの本に記しています。私はこの部分に強い印象を持ったのでPOPに大きく記載しました。
●POPのつくり方
1.ノートにポップの設計図の下書きを書く
2.ノートに書いた下書きを本番の紙に清書する
3.文字やイラストをボールペンでなぞる
4.ポスカや色えんぴつやカラーペンを使ってデコレーションをする
『みゃーこ湯のトタンくん』
タイトルがゆげに! このトタンくんを見ると銭湯で一息つきたくなります
●本を選んだ理由
私が「『みゃーこ湯のトタンくん』スケラッコ」を選んだ理由は、ねこが好きだからです。
私はよく、猫のマンガを読んだりするので、興味があって読んでみました。
読んでみると、本物の猫のような動きのある絵なのに、人の様な言動をする独特な世界にひかれました。
●POPの見どころ、ねらい
・銭湯から連想できる物をかきました。(タイル、ゆげ)
・赤系の色で主張をはげしくする。
・作中、ハラさんは、目がでてなかったのでかくしました。
●POPのつくり方
1.下描きをかきます。
2.Gペンで下描きをなぞります。
3.水彩えのぐで色をぬります。(すべての色が決まってなくても、決まってる所からぬっていき、全体のバランスをみながら色を調節していきます)
4.不透明なマーカーで仕上げをします。
水彩だけだとぼんやりした印象が、濃い線ではっきりとした印象になって絵がしまります。
はっきりとさせたい部分、特に文字は不透明マーカーを使いました。
Gペン(私は使ったことも見たこともなかったです・・・)や水性えのぐなど、さまざまな画材を駆使して制作してくれました! また、自分の胸に響いた言葉や絵からデザインを考えてくれたおかげで、その本にピッタリのPOPとなっています。
現在、自由が丘駅の正面口の目の前の不二屋書店さんのミシマ社コーナーに掲示中です。ぜひ実物をご覧ください!