第4回
発表!「おしえて!みんなのみえないりゅう」(第2期)
2024.03.25更新
こんにちは。ミシマガ編集部です。突然ですが2024年の干支は辰! そんな今年にぴったりの絵本が、ミロコマチコさんの最新作『みえないりゅう』です。本作は南の島に移住したミロコさんが、島の人たちの会話の中に自然や何か説明のつかない現象を「りゅうがおったね」と話しているのを聞いたところから着想を得ています。海や大地に力を吹き込む「りゅう」は、南の島だけではなく日本、日本だけではなく世界の各地にいるのではないか。そうして、始まったのが読者ハガキキャンペーン「おしえて!みんなのみえないりゅう」です。
本日は第2期(募集期間2023年10〜12月末)にいただいたおはがきの中から、ミシマ社編集チームと本書の営業担当が選んだ4名の読者の方の「みえないりゅう」を紹介いたします(当選は毎回5名ですが、お一人は掲載不可のため、今回の記事では紹介しておりません)。
編集 ホシノ・選
のみものをくう気ごといっしょにのむと りゅうが口の中からげっぷといっしょに出てきた。
「げっぷと一緒に、こんなにきれいでかわいいりゅうが出てくるなら、私も飲みものを空気ごと一緒に飲んでみようかと思いました」(ホシノ)
編集 スミ・選
遠い昔の子供の頃の、本当にあったようななかったようなあいまいな記憶の中にその"りゅう"はいます。満月の夜、友人数名と塾の帰り道でした。途中まで同じ帰り道で、ある公園の広場が別れ道だったので、自転車を止めて、あまりにキレイな満月を、みんなでしばらくながめていました。そこへ、空を泳ぎあらわれたのがその"りゅう"です。
「友達とみんなで、不思議なことに心を奪われる・・・なんて尊くて素敵な時間! 私の胸も震えました」(スミ)
営業 スガ・選
ふるさとの田んぼ、稲が青々としてその後金色になる うれしい景色が大好きです。ざあっと風がふいて稲が大きくうねったときに 見えないりゅうがいたかもしれない!!!と思いました。
「静かな秋の田んぼで、ゆったり背を伸ばして泳ぐりゅうに惹かれます。黄金色の波の中をりゅうが人知れず泳いでいる姿を想像して、うっとりしました」(スガ)
編集 ノザキ・選
小学生の頃の通学路で、用水路に渦巻きができていたので、「うずまき君」と名付けて落ち葉を投げ入れて餌を与えていました。葉っぱが渦に巻きこまれていく様子が面白くて、ずっと見ていた記憶があり、あれこそりゅうだったのではないかと思います。
「うずまき君に餌を! わたしも一緒に下校しているようなきもちになりました」(ノザキ)
お送りいただいたみなさま、素敵なりゅうのお話をありがとうございました。おはがきはすべて(掲載OKに○をつけている方のみ)、ミシマ社のX(旧ツイッター)やインスタグラムでも紹介しておりますので、こちらもぜひご覧ください。本キャンペーンもいよいよ今月末が最終回。お手元に絵本をお持ちの方や、この記事を読んで『みえないりゅう』が気になった方は、ぜひご応募ください。毎回5名の方にミロコマチコさん直筆サイン入りの「何か」(お楽しみに!)をプレゼントいたします。絵本の感想もお待ちしております。
編集部からのお知らせ
「本と美術の展覧会vol.5あふれる、うごめく、のめりこむ。―絵本原画とアートの空間―」(群馬)
太田市美術館・図書館で開催される展覧会に、『みえないりゅう』の原画が展示されます(ミシマ社主催の展示ではありません)。
【以下、公式ホームページより】
2017年から開催してきた「本と美術の展覧会」シリーズ。その第5回は、「あふれる、うごめく、のめりこむ。-絵本原画とアートの空間-」と題して、絵本と、それ以外の領域でも独自の世界観を表現している田島征三、ミロコマチコ、舘野鴻の3人による展覧会を開催します。人間や動物の躍動する生命を描き出す田島征三。動植物や自然の気配を伸びやかに描くミロコマチコ。丁寧な調査を経て細密に虫や自然の姿を描く舘野鴻。彼らは、生命や自然から感じ得たものをあふれんばかりに描き出し、物語ります。そうして生み出された作品には、鑑賞者・読者の知覚をうごめくように揺さぶり、作品世界にのめりこませる力があります。本展では、近作の絵本原画に加え、田島とミロコは平面や立体作品を、舘野は絵本製作のプロセスで生まれたデッサンやメモを展示します。
【本と美術の展覧会vol.5あふれる、うごめく、のめりこむ。―絵本原画とアートの空間―】
会期:2024年2月23日(金・祝)〜5月26日(日)
営業時間:10:00〜18:00(展示室への入場は17:30まで)
定休日:月曜(ただし4月29日、5月6日は祝日のため開館し、翌火曜日が休館)、2月27日、3月26日、4月23日
会場:太田市美術館・図書館
〒373-0026 群馬県太田市東本町16番地30