第3回
『まっすぐしなやかに働く しごとの「わ」術』発刊しました!
2018.11.17更新
もうすぐ、創刊から丸2年を迎えるレーベル「しごとのわ」。大ヒット御礼の『おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密』以来久しぶりの新刊が、昨日2018年11月16日(金)に発売になりました!
2年前、レーベル「しごとのわ」は、下記のようなコンセプトで立ち上がりました。
仕事について考えるとき、成果や時間、お金を意識することがあっても、輪を意識することは少ないのではないでしょうか。小さい輪でも大きな輪でも構いません。 会社や家庭、地域、過去と未来、わたしとあなた。切り離さなければ、輪はできます。仕事を考えるときそんな輪を大切にしたいという想いからミシマ社とインプレスの2つの出版社で起ち上げたレーベルです。
10冊目となる今回、しごとのわ編集部が、その「輪」とは何なのか、もう少し踏み込んでお伝えしたい、と考えたところから本書は始まりました。
会社にお手伝いに来てくれている学生さんや、大学で学生さんに教えている先生から、「バイト先から無理なシフトを入れられて、辞めたくて仕方がないのに、休みます、という連絡を入れることができない」「自分のミスのせいで、バイト先の社員さんが、上司に暴力を振るわれてしまい、社会に出るのがこわいと思った」といった話をきくことがときどきあります。
少し極端な例と感じられるかもしれませんが、こういう気持ちの延長線上で、社会に出て、会社に入って、困惑している若い方たちが、ある程度の数、いるのではないかと想像されます。
また、そこまでではなくとも、自分が働いている会社のあり方に違和感をもったり、変わりゆく社会の中で、自分の働き方はこのままでいいのか、と不安に思っていたりする方も、いると思います。
できれば「まっすぐしなやかに」働きたいけれど、どうしたものか、と動き出せずにいる。・・・大多数ではないかもしれないけれど、そんなふうに感じている方に向けて、本書は書かれました。
変化が大きい時代に、成果や時間、お金だけを評価軸にするのではなく、のびやかに働くための指針となるような、何か。それは、ひとりの著者の方に「これこれこういうものです」と、理路整然と書いていただくものでは、おそらくなさそうでした。
そこで、しごとのわ編集部のメンバーが、これまで出会ってきた著者の方々の言葉や、書籍からもらったヒントを持ち寄り、デザインとイラストを担当くださった大原大次郎さんと何度も打合せをして、インプレス編集部の意見も取り入れながら、文章を練り込んでいきました。最初は普通の文章だったのですが、だんだんと小説仕立てになってゆきました。
「あの人は上司だから」「あの人は気むずかしい人だから」ということにこだわって対立的に向き合ってしまうと、相手が「主」で自分は「従」、というふうに関係性が固定化してしまう。そうではなく、相手が上司であれ、目上の人であれ、同じ「わ」のなかに入って、同じ方向を見て協同的に働く。・・・何か逃れられない関係に閉じ込められているように感じている人は、自分で自分の檻をつくってしまっているのじゃ。
仕事をすればするほど、生命力が失われてしまうような状況は、やはり、おかしい。本書を読み終えた方が、日々の仕事をする中で、しごとの「わ」を思い浮かべて、これまでとちょっと違う感覚をもってくださったら、とても嬉しいです。