おむすびのにぎりかた 自由が丘編

第4回

おむすびのにぎりかた 自由が丘編

2018.06.17更新

 5月22日、手売りブックス『おむすびのにぎりかた』が発売になりました。その『おむすびのにぎりかた』にはこんな一節があります。

学べば一様に作れる料理とは違い、その人自身がおむすびという形になって表れる。(『おむすびのにぎりかた』p.18)

 この一節を読んで思いました。オフィスのみんなでおむすびを作ったらどうなるんだろう? ふとした思いつきから、自由が丘オフィスで「おむすびをにぎる会」が開催されました。岡田がレポートします。

omusubi_shoei.jpg

『おむすびのにぎりかた』文:宮本しばに 写真:野口さとこ(ミシマ社)

***

 前日、「おむすびの好きな具を持ってきてね」とアナウンスし、開催日当日を迎えました。

 始まる前に集合写真をパチリ。

0617-5.jpg

 写真左より、デッチ染谷さん。(このおむすび会のために足を運んでくれました!)

 星野さんは明太子(魚卵好き)。

 岡田は梅みそ(祖母特製です)。

 野崎さんはとろろ昆布、梅干し、高菜(イチオシはとろろ昆布)。

 池畑さんは福神漬け(間違いない一品)。

 デッチ・須賀くんは鮭フレーク(定番ですよね!)。

 出揃った具材にかぶりはなく、早くも個性が出ています。

 お昼の時間に合うようにご飯を炊いて、いざおむすびをにぎる! ・・・と意気込んだものの、炊きたてのご飯は熱くて触れない。

 染谷さんから「あつー!」と声があがります。

0617-1.jpg

 一呼吸おいて仕切り直し。

 炊きたてご飯がにぎれるくらいの熱さになったのを見計らい、おむすび会を再開。

 さっそく人によってにぎりかたに違いが出ました。

 俵型ににぎる人、三角ににぎる人、のりを先に巻く人。取る具材もさまざま。

 「その具材の組み合わせ良いね」、「そのやり方は初めて見た!」など自然に会話が生まれ、いつも以上に賑やかな食卓に。

0617-2.jpg

0617-8.jpg

 実際にやってみると、なかなかきれいな三角のおむすびをにぎるのは難しいことがわかりました。手を三角に・・・と意識するも、ご飯の量や具材の乗せ方もあり、うまくいきません。

 「水を手につけてからにぎる」という動作を忘れてにぎり始めてしまった須賀くんは、手にご飯粒をたくさんつけて大慌て。途中で水を追加して事なきを得ました。

 池畑さんも、最初のおむすびはご飯の量が多すぎてうまくむすべませんでした。昔に作った記憶を思い出し、二個目から安定してむすべるようになった様子。

 野崎さんはとろろ昆布でご飯を覆ったおむすびを作ります。見た目が面白い。

0617-7.jpg

 そうして、思い思いに作ったおむすびがお皿の上にどんどん出来上がっていきます。

0617-6.jpg

 じゃじゃーん。みんなで懸命に、無言の瞬間もありながらたくさんにぎりました。

 出来上がったおむすびを実際にいただきます。自分で作ったおむすびも、誰かが作ったおむすびも、好きなように手に取って食べます。わいわいとご飯を楽しむ時間もつかの間、おむすびは気づけばお皿からなくなっていました。

 思いつきで開催した「おむすび会」でしたが、普段以上にそれぞれの個性が出る会になりました。

 最後、星野さんが「おむすびを作ると、お腹がすくことがわかった」と一言。その場にいたみんなが頷いたのでした。

〈レシピ〉

用意するもの
・ごはん・・・人数分(今回は5合)
・具材・・・みんなで好きなものを持ち寄り
・はらぺこのお腹・・・人数分

1.炊きたてのご飯と具材をちゃぶ台に用意する。
2.それぞれ思い思いのおむすびをにぎる。
3.みんなでちゃぶ台を囲んで食べる。

【京都】6月30日(土)『おむすびのにぎりかた』著者・宮本しばにさんと「羽釜で炊いたほかほかごはんでおむすびをにぎる」ワークショップを開催します!@恵文社一乗寺店コテージ

180602-1.jpg

 創作野菜料理家・宮本しばにさんと、写真家・野口さとこさんによる『おむすびのにぎりかた』。ほかほかごはんに好きな具材を合わせるだけ。シンプルで、だれでも作れる「おむすび」を訪ね歩いた本書の刊行を記念して、おむすびの持つおいしい秘密を一緒にさぐる、ワークショップを開催します。

 ワークショップでは、羽釜で炊いたごはんをおひつに入れて、ほかほかのおむすびをにぎるほか、おむすびの具となるふりかけ作りも、参加者のみなさんに体験いただきながらご紹介します。

 試食タイムはお味噌汁もご一緒に。完成したあとは、写真家・野口さとこさんのアドバイスのもと自分でにぎったおむすびをパシャりと写真におさめてみましょう!

 当日は、羽釜やおひつなど「おむすびのまわり」を彩る道具のご紹介もいたします。羽釜で炊いたごはん、とんでもなくおいしいのでぜひこのおいしさを体験して、おむすびの魅力を再発見してください。お子様とのご参加も大歓迎。ぜひどうぞ!

『おむすびのにぎりかた』宮本しばにさんと「羽釜で炊いたほかほかごはんでおむすびをにぎる」ワークショップ

■日時:2018年6月30日(土)
第一部 12:00~13:30/第二部 15:00~16:30(各回、内容は同じです)
場所:恵文社一乗寺店
■定員:各回25名
参加費:1200円

■予定内容:
・おむすびのはなし(宮本しばに、野口さとこ)
・すり鉢を使って、ふりかけを作ろう
・羽釜で炊いたごはんをおひつに入れて、おむすびをにぎろう(おむすびは1人2つ、お味噌汁つき)
・完成後は、写真家・野口さとこさん指導のもと、おいしくおむすびの写真をパシャり(スマホ、コンデジなどカメラはなんでもOKです)

■お申し込み方法:event@mishimasha.com まで
お名前、参加人数、電話番号、ご参加希望回(第一部、第二部どちらをご希望か)をご記入のうえ、タイトルを「0630おむすび」としてメールをお送りください。
また、上記メールのほか075-746-3438(ミシマ社京都オフィス)、恵文社一乗寺店店頭でもご予約承ります。

おすすめの記事

編集部が厳選した、今オススメの記事をご紹介!!

  • パンの耳と、白いところを分ける

    パンの耳と、白いところを分ける

    若林 理砂

    みなさま、お待たせいたしました。ミシマ社からこれまで3冊の本(『絶対に死ぬ私たちがこれだけは知っておきたい健康の話』『気のはなし』『謎の症状』)を上梓いただき、いずれもロングセラーとなっている若林理砂先生の新連載が、満を持してスタートです! 本連載では、医学古典に精通する若林さんに、それらの「パンの耳」にあたる知恵をご紹介いただきます。人生に効く、医学古典の知恵。どうぞ!

  • 『RITA MAGAZINE2』本日発売です!

    『RITA MAGAZINE2』本日発売です!

    ミシマガ編集部

    3/18『RITA MAGAZINE2 死者とテクノロジー』が発刊を迎えました。利他を考える雑誌「RITA MAGAZINE」=リタマガが創刊してから、約1年。『RITA MAGAZINE テクノロジーに利他はあるのか?』(中島岳志・編)に続く第2弾が本誌です。

  • 松村圭一郎さん推薦文「答えを出すのではなく、踏みとどまるために」

    松村圭一郎さん推薦文「答えを出すのではなく、踏みとどまるために」

    ミシマガ編集部

    2024年12月に刊行された、後藤正文さんと藤原辰史さんの共著『青い星、此処で僕らは何をしようか』。本書を読んだ、人類学者の松村圭一郎さんから、推薦コメントをいただきました。『うしろめたさの人類学』や『くらしのアナキズム』の著者であり、後藤さん・藤原さんと同世代である松村さんは、どんなことを思われたのでしょうか?

  • 想像以上に口笛の世界は広い!『口笛のはなし』発売のお知らせ

    想像以上に口笛の世界は広い!『口笛のはなし』発売のお知らせ

    ミシマガ編集部

    本日2025年2月20日(木)より、ノンフィクションライターの最相葉月さんと、口笛奏者の武田裕煕さんによる対談本『口笛のはなし』が、全国の書店で発売になりました。本書は、口笛世界チャンピオンの武田さんに、吹けないサイショーさんが徹底的に訊く、対談ノンフィクション作品です。

ページトップへ