第55回
「ど忘れ大賞」発表します!
2020.09.24更新
みなさまこんにちは。
いとうせいこうさん『ど忘れ書道』刊行からはや2ヶ月。
みなさまもうお忘れかもしれませんが、実はこの間、「ど忘れ大賞」なる賞を創設し、みなさまから「ど忘れ」を公募していました。
*「ど忘れ大賞」詳細と審査員長いとうせいこうさんメッセージ動画はこちら
ご投稿くださったみなさま、すばらしいど忘れをありがとうございます。
そして数多く集まった「ど忘れ」の中から、特に秀逸な「ど忘れ」を勝手に大賞にノミネート。審査員のいとうせいこうさんに大賞を選出いただきました!
その結果なんと、5つの作品が、大賞に選ばれました!
以下、いとうせいこうさんによる選評付きで発表いたします!!
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★「戦艦ポチョムキン」(Seiji Katoh 気づけば秋。 さん)
"戦艦ポチョムキン"
-- Seiji Katoh (@yossahoi) August 31, 2020
この映画のタイトルが全く出てこない。
さらに「監督は?」と聞かれても、
"セルゲイ・エイゼンシュテイン監督"なんてもっと思い出せるわけがない。
毎度仕方なく、「乳母車 階段落ちの映画」と検索する始末。#いとうせいこう#ど忘れ大賞#ど忘れ書道
自分でも書いてみた pic.twitter.com/xm6Zy0bmCt
選評:まさに「ど忘れ大賞」にぴったり。固有名詞ゆえのおそろしさ、ポチョムキンである必然性がないゆえの覚えられなさ。
★「近代五種」(笑福亭グルーチョ さん)
「近代五種」
-- 笑福亭グルーチョ (@dannyrose_kamo) August 21, 2020
オリンピックの種目って絶対カタカナだって思い込んでる自分がいる。
3種目がトライアスロンっていうんだから、
5種目はなんて言うんだっけ、、といつも考えるルートは同じ。
まさか答えが、四文字の漢字だとは。
そして、また忘れるんですよ。#ど忘れ書道#ど忘れ大賞
選評:オリンピックだからって、いきなり古代と近代を分けてくるのは唐突すぎる。江戸期とか漢王朝時代とか、そういうのも入れなきゃならなくなる。
★「忘れらんねえよ」(OYAG KSMB さん)
自分「ほらほら、あのバンド...名前が出てこない...しかも、そんな感じの名前の、ほら、ちょいお洒落系の」
-- OYAG KSMB (@masatosa) July 20, 2020
友人「そんな感じの?...あっ『忘れらんねえよ』!」
自分「覚えてられへんねん、その名前」#ど忘れ大賞
選評:新しいバンドの名前が「覚えらんねえよ」という初期症状。
★「ドライブスルー」(ツギネコ@今をください さん)
#ど忘れ大賞
-- ツギネコ@今をください (@tugitugineko) August 2, 2020
長女「アレ行けば良いじゃん!あの!車で行けるやつ!」
家族「?」
長女「あのアレだよアレ!そうそう!コールスロー!!」
家族「???」
長女「だーかーらー!車降りずに買えるやつ!」
家族「それは! ドライブスルーじゃ!!!」
ドライブスルーとコールスローの共通点とは...
選評:ダメージが大きいのはこういうど忘れ。日常的な言葉がどっかに消える。そして出てきようがなくなる。
★「麿赤兒」(クワバラ タケカズ@大阪府 さん)
「麿赤兒」
-- クワバラ タケカズ@大阪府 (@takekuwa) July 21, 2020
ドラマ見てて、ああ、大森南朋、父親に似てきたなあ、と思ったが、その父の名前出ず。そう言えば、大鶴義丹も唐十郎に似てきているのだろうか。#ど忘れ大賞
一日一つのペースでど忘れしているが、ハイペース過ぎないか心配になって来ている。
選評:独特な名前であればこそ、記憶界ではノーマークになっている。ゆえに見失うと出てこないというパターンだ。
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見事受賞された5名の方には、受賞作のど忘れワードをいとうせいこうさん自らが筆で大書した「ど忘れTシャツ」を贈呈いたします。
全面には大きく「ど忘れ書道」のプリント!背面にいとうせいこうさん直筆ど忘れワード書いていただきました。
*送り先など、個別にDMなどで確認の上、発送させていただいます。
忘れてしまったことの焦り、おかしみ、そして開き直り・・・。
「ど忘れ書道」ぜひ今後も実践してみてください。
みなさまの頭上に、よきど忘れが訪れますように。