第83回
『その農地、私が買います 高橋さん家の次女の乱』、いよいよ明日発刊!
2021.10.19更新
こんにちは、ミシマガ編集部です。
いよいよ明日、高橋久美子さんの『その農地、私が買います 高橋さん家の次女の乱』が発刊となります。
『その農地、私が買います 高橋さん家の次女の乱』高橋久美子(ミシマ社)
「父が実家の畑を太陽光パネル業者に売ろうとしている!?」。そう聞いて立ち上がった高橋さんを待ち受ける、父との論戦、農地の法律問題、サルとイノシシによる襲撃、足並みを揃えることを最優先する町の雰囲気・・・。しかし、「やらぬ後悔よりやって後悔」がモットーの高橋さん。地元愛媛、そして東京での奮闘が、この一冊に収められています。
本日は発刊を記念し、本書の魅力をご紹介します!!
『その農地、私が買います 高橋さん家の次女の乱』発刊のきっかけ
『今夜 凶暴だから わたし』で一緒にお仕事をして以来、同い年でご近所ということもあり、ときどき高橋さんと会って話す機会のあった編集ホシノ、そのときに少しずつ語られる地元愛媛の土地をめぐる話が、全然知らない世界で驚くことばかりで、「えええっ!?」という相槌を繰り返しておりました。
たとえば・・・
高橋さん「いろいろあって、地元の畑の土地を買うことになったんですよ」
ホシノ「えええっ!? (土地って、自分たちの年齢でも買えるんだ、そりゃ買えるか、にしてもすごいな)」
高橋さん「その土地の広さが2反くらいあって」
ホシノ「えええっ!? (と言いながら、2反がどれくらいかまったく想像がついていない)」
高橋さん「日本には、すでに農地を持っている人しか農地を買えない法律がある」
ホシノ「えええっ!? (じゃあ、新しく農業したい人はどうするの?)」
高橋さん「いろいろあって、こないだ話していた土地でサトウキビ育てることになったよ」
ホシノ「えええっ!? (サトウキビが作れるのって、日本では沖縄だけかと思っていた)」
などなど。
そして話を聞くうちに、高橋さんのように、地元の土地についていろいろと頭を悩ませている人は多いのではないか、あるいは私のように、農地や農業について、ほとんど何も知らないという人も、少なくないのではないか、それはじつは、これからの日本にとって大切なことなのではないかと思うにいたり、ミシマガジン連載「高橋さん家の次女」をスタートしていただいたのでした。
始まってみれば、約1年半のあいだに怒涛の展開、これはぜひ書籍にして多くの方に届けたいと、急ピッチで加筆いただき書籍化を進めて、このたびついにできあがった次第です。
環境のこと、食べもののこと、それを頭だけで考えるのではなくて、まさに自分のこととしたときに、何ができるのか。たくさんのヒントが詰まった一冊、ぜひお手に取っていただけたら嬉しいです。
著者の高橋久美子さんより、発刊によせてのメッセージ
発刊記念ツイッター企画「#次女の知恵袋」
『その農地、私が買います』では地元での奮闘に加えて、東京のご自宅でおこなっている自給自足に向けた実践についても書かれています。
高橋さんが東京でどんな実践をおこなっているのか? 「次女の知恵袋」では、写真&高橋さんの解説で、その実践を紹介しています!
次女の知恵袋① 銀杏拾い
-- ミシマ社 (@mishimasha) October 7, 2021
匂いでわかります。道路沿い、お寺、街路樹、いろんなところで拾えます。ぷよぷよした実をスコップではぎ取って、ゴム手袋して洗って干せば銀杏完成!なかなかはがれないのは、しばらく放置して腐らせる。#高橋久美子#その農地私が買います#次女の知恵袋 pic.twitter.com/d94bSQMAiq
次女の知恵袋② ミシマ社の庭の柿をもらったよ
-- ミシマ社 (@mishimasha) October 8, 2021
きょろきょろしながら歩いてたら、東京って案外柿の木が植わってる家が沢山あります。近所の人と仲良くなるチャンス!#高橋久美子#次女の知恵袋#その農地私が買いますhttps://t.co/ikbmjueDaV pic.twitter.com/pRWe2fPSSG
次女の知恵袋⑤ かぼちゃの種を食べましょう
-- ミシマ社 (@mishimasha) October 11, 2021
かぼちゃの種は、栄養抜群!干して、少し炒ってハサミで切って中身を出しておつまみに。#高橋久美子#次女の知恵袋#その農地私が買いますhttps://t.co/ikbmjueDaV pic.twitter.com/ojpoYN3vu3
現在、知恵袋⑫まで紹介中です。連日更新中ですので、どうぞお楽しみください! バックナンバーは「#次女の知恵袋」でぜひ検索してご覧ください。
ミシマ社も刺激を受けて、自由が丘オフィスの畑で秋〜冬野菜を栽培中です。
(奥から春菊、ルッコラ、カブ、チンゲン菜)
サイン本展開店情報!
先日、高橋さんがミシマ社自由が丘オフィスに、サイン本の制作のために来てくださりました。
直筆サイン入り書籍は、全国の書店さんで展開されます!
販売書店の一覧はこちらをご覧ください。
本書の最初から最後まで、体を張って「次女の乱」を起こしている高橋さん。壁にぶつかるたびに「本当に悔いが残るのはどちらなのか?」を自分の心に問い、そして「こうする!」と決めたら突き進む、その生き方が勉強になりました。
ぜひお手にとってお読みいただけると嬉しいです。明日の発刊をお楽しみに!
編集部からのお知らせ
【10/24(日)】『その農地、私が買います』刊行記念イベント① 高橋久美子さん×中田兼介さん「耕す私たちの乱」(枚方 蔦屋書店さん)
◎開催日時 10/24(日) 14:00~
◎会場 枚方 蔦屋書店(大阪)
※会場参加、オンラインどちらも可能です
◎参加費 会場:1500円(税込)、オンライン:1000円(税込)
高橋久美子さんが「ぜひお話ししたい!」と熱望されて実現するトークイベントが開催!
対談のお相手、動物行動学者・中田兼介さんは、大阪の住宅地に住みながら、近隣に借りた畑を耕してお米や野菜を育て、研究の傍で畑仕事を楽しむ日々。そのなかで、生き物の不思議やおかしみを感じているだけでなく、「自分で食べる物を自分で作ってみたら、楽しいし、世界を見る目が変わる」といいます。
畑をやってみて考えた食や生き物のこと、そして農地に絡むさまざまな問題、さらには都会に住みながら畑をするって、本当にできるの? どうやっているの?といった具体的な話も含めて、おもしろさや悩みを全部ひっくるめて語るトークライブです。
気になったことには動かずにはいられないお二人の話は、聞いているだけで「何かやろう!」という気になること間違いなし。ぜひご参加ください。
【11/10(水)】『その農地、私が買います』刊行記念イベント② 高橋久美子さん×中村明珍さん 「久美子さんとチンさんの『農LIFE、どうLIVE?』」(MSLive! オンラインイベント)
◎開催日時 11/10(水) 19:00~20:30【オンライン配信のみ】
※お申し込みのみなさまに、アーカイブ動画をお送りします
◎参加費 1,650円(税込)
かたやチャットモンチーのドラマーとして、かたや銀杏BOYZのギタリストとして、ともにミュージシャンとして活躍を経て、それぞれ東京と地方の両方での生活を経験し、現在は農に取り組むお二人による、実感ふり積もるオープントーク。 地方の内と外、両方の視点を持つおふたりに、その生活のリアル、地元・移住先へとどう飛び込んだか、農業をどうやって始めたのか、その奮闘の日々を語り合っていただきます!