第121回
『ちゃぶ台』10号記念!!読者もひっくり返るこの一節!!
2022.11.17更新
こんにちは。ミシマガ編集部です。
生活者のための総合雑誌『ちゃぶ台10 特集:母語ボゴボゴ、土っ!』が、いよいよ来月の10日(土)に、リアル書店先行発売となります!!(一般販売は12月15日)
迫る10号の記念を祝うフェアを企画中です。
創刊以来、その手がかりを「移住」「会社」「地元」「発酵」などさまざまな切り口から探ってきました。
『ちゃぶ台6 特集:非常時代を明るく生きる』より、「生活者のための総合雑誌」と掲げ、デザインをリニューアルしました。あらゆる人たちが日々の暮らしの中で手にとり、ほっとしたり、笑ったり、これからの社会を考えるヒントを見かけたりできる、そんな雑誌を目指してきた『ちゃぶ台』、いよいよ大台(?)に到達しました。
この区切りのタイミングで、『ちゃぶ台』に刻まれた歴史を振り返っていただきながら、新しい号をお楽しみいただく、そんな企画を準備中です。(企画概要は記事の最後をご覧ください)
また、これまでの『ちゃぶ台』をお読みいただいた方の、「この号のこの一言に!」そんな推してくださる声と一緒に、迎える発刊日を盛り上げられたらと思います。
そこで本日は、ミシマ社メンバーが思わずひっくり返った(ちゃぶ台だけに)一言を紹介します。
メンバーがひっくり返った!? 一言&推しコメント!
農業は、市場より貨幣より株式会社より株式市場より古い。それを市場原理で良い悪いとかやれとかやめろとか指図するのは話が逆なのです
(「街場の農業論」内田樹 p.39~40)「編集=整理」という時代から、「編集=発見」もしくは「編集=生命の注入」という新たな時代へ。
(「少し長めの編集後記」三島邦弘p.171)
読んだ当時、地方の大学生だった僕は、この本に触発され農業実習に参加しました。自分の住む地方を誇りに思っていいんだと、背中を押してくれた一冊です。(新人チーム・ニシオ)
学力一色というのは、やばいわけです。教え上手にも、甘え上手、学び上手にもならんと。
(「会社の終わり、companyの始まり」鷲田清一p.160)自己責任をどこまで広げられるのかで、その人間の価値が決まる
(「会社の終わり、companyの始まり」平川克美p27)
「食」と「会社」という巨大なテーマを掛け合わせた結果、えらく濃厚な一冊となった2号。未来の種がたくさん埋まっている一冊です。(編集チーム・ホシノ)
ぼくには将来的な「ビジョン」みたいなものはないんです。お店でやっているのは、その場その場の対応の積み重ねで、商売というのは何よりも毎日の繰り返しですから。
(「地元的なるもの」堀部篤史p.98)生徒手帳に、時間割を書く欄あるでしょ。そこに全部自分で時間割をつくった。
(「千松信也の野生生活」p.116)
他の号と比べて、なんとなくカオス度が高いのが3号の魅力だと思います。すごい人たちのおもしろマグマにふれてみてください!(営業チーム・タブチ)
歩くことと、どこかに行くは全然関係がないという発見に繋がりました。
(「他人の生活は、つまり自分の生活であって、」村上慧 p.111)「成す」ことと「成される」ことは、必ずしも線でつなぐ必要はない。ある「未来」を思い描くことで、それとはぜんぜん違った「未来」に出会う。
(「未来の描き方」寄藤文平p.59)
ふれる、もれる、すくわれる。すべてのことばがなんとなくやさしくて、ほっと安心して こぼれれる一冊です。(新人チーム・オオボリ)
★ちゃぶ台8 ミシマ社創業15周年記念号 特集:「さびしい」が、ひっくり返る
さびしかったことを誇りに思ってください。
(「『さびしい』をひっくり返す」津村記久子p.16)人間は生まれながらにして人間なのではない。目には見えぬ心というものに救われ、あるいは畏怖し、無視できぬものとして迎えたとき、人間は始まる。
(「人間が始まる」齋藤陽道p.94)
コロナ禍の出口がみえないなか、さまざまな角度から「さびしい」をひっくり返してくれた一冊です。(営業チーム・ヤマダ)
自分の思い通りにいかないところに、店をやる価値があるようにも思います。
(「小商いをはじめたら、共有地ができてしまった」辻山良雄p.26)"怒られ"はしんどいけど、私みたいに空気を読まないで発言してかき回すような役割の人も、ちょっとは必要かなとも思えてきて。
(「怒られの二人------それでも今、行動する理由」渡邉麻里子p.82)
本屋さんはいつも自分の居場所になってくれる、静かで、にぎやかな場所。「ばらばらに一緒に」生きていこうと呼びかけてくれる一冊です。 (編集チーム・スミ)
10号刊行記念フェアを開催します!
歴代の『ちゃぶ台』の著者を数えてみると、合計80名以上の方にご登場いただいていました。論考やインタビュー記事、小説や漫画やイラストといった文芸作品、そして定番の周防大島レポートなど、ノンフィクションも創作も盛りだくさんの『ちゃぶ台』の言葉の数々に、改めて触れていただけますと嬉しいです。
そんな思いから、この機会に新刊『ちゃぶ台10』と『ちゃぶ台』バックナンバー各号を一緒にご展開いただく、フェアを企画中で、発刊と同時にフェアもスタート予定です。(一部の書店では、1月からの開催となります)
また、フェア開催店では、ミシマ社がこれまでに刊行した書籍をメンバーの手書きコメントとともに紹介する「ミシマ社15周年目録」も設置します!
ミシマ社15周年記念目録
数多くの著者が登場する歴代の『ちゃぶ台』を、目録とともに手にとっていただき、ミシマ社の出版活動をさらに深く知っていただけますとありがたいです。
ここがフェアならでは!
①『ちゃぶ台』バックナンバーも展開!
②ミシマ社目録も置いています
③『ちゃぶ台』の歴史を振り返る拡材など、盛り上げる仕掛けを準備中!
フェア開催店の一部では、ミシマ社メンバーが『ちゃぶ台』全号から選りすぐりの一節を抜粋した、おみくじを展開いただく予定です。題して「ミシマ社メンバーもひっくり返った『ちゃぶ台』この一言」。
そして、すでに『ちゃぶ台』をお読みになられているみなさまにも、『ちゃぶ台』各号の中で「これには唸った!」という一節をお教えいただきたいです。その声をミシマガジンや書店に設置するPOPとして、推してくださる声とともに今回やフェアや『ちゃぶ台』を盛り上げられますと嬉しいです!
『ちゃぶ台』に詰まっている、生活者のお守りとなるような、生き方を気持ちよくひっくり返してくれるような言葉に、一人でも多くの読者の方に出会っていただければと願っております。
一度しかない10号記念フェア、ぜひお楽しみに!