第124回
1/20発売!松村圭一郎『小さき者たちの』刊行記念イベント・先行発売・サイン本情報お届けします!
2023.01.14更新
ミシマ社2023年最初の一冊、松村圭一郎さん新刊『小さき者たちの』がいよいよ1月20日(金)に発売となります!
人類学者・松村圭一郎さんが、地元・熊本の生活誌をひもといて綴った本書。水俣・天草・須恵村の「小さき者たち」の姿や言葉から、現代が抱える「歪み」の正体、そして私たちが知らなかった日本のこと、自分たちのことを見つめ直す、魂の一冊です。
刊行に先立って本日のミシマガジンでは、本書の装丁や内容もチラリとお見せしつつ、気になる刊行記念イベントや、先行発売、サイン本情報をお届けいたします!
(営業担当イケハタ)
<本日のメニュー>
【1】この装丁、すごすぎる...!
【2】全4回!刊行記念トークツアー決定!
【3】イベント開催店舗では本日1/14から先行発売!
【4】全国50店舗あまりの書店でサイン本も!
【追伸】とにかく読んでほしいです!
【1】この装丁、すごすぎる...!
さっそくご覧ください、どん!
見本を手にしたベテラン書店員さんが「すごい、すごすぎる」と唸ってしまったほどの、言葉にできない存在感。
このものすごい装丁をデザインしてくださったのは、これまでも『うしろめたさの人類学』『くらしのアナキズム』など松村圭一郎さん著作の装丁を手掛けてこられた尾原史和さんです。
本文のデザインもすごいので、ぜひ実際にお手にとってご覧いただけますとうれしいです。
*本書の内容については、次週、編集担当ホシノよりお伝え予定です! 乞うご期待!
【2】全4回!刊行記念トークツアー決定!
刊行記念トークイベントを全国4つの書店さんで開催します。
すべてリアル(書店会場)&オンライン(MSLive!)どちらでもご参加いただけます!
以下、『小さき者たちの』より引用しつつ、各イベントについてご紹介いたします!
①1/27(金)松村圭一郎×辻山良雄「『小さき者たち』を生きる ~エチオピア、熊本、そして『私たち』~」@東京・Title
エチオピアの村人も、熊本の民も、ともに「私たち」の姿なのだ。(「おわりに」より)
近代化の荒波のなかに生きた熊本の民の暮らしや言葉を、単なる過去のこと、遠くの出来事としてではなく、「私たち」自身と重ね合わせ、再発見していく本書。グローバル経済や戦争など、否応なしに「大きなもの」に巻き込まれている「小さき者」の一人として、読まずにはいられません。
なぜいま、自身のルーツでもある熊本に向き合うことになったのか?
エチオピアでのフィールドワークと、熊本の人々の生活に迫るなかで、何を感じ、見出したのか?
刊行記念イベント第1弾では、松村さんご自身の体験も含めながら、たっぷりとお話いただきます。
聞き手を務めてくださる本屋Titleの辻山良雄さんは、本、そして店を訪れる町の人々の「小さな声」「声なき声」にずっと耳を澄ませて来られました。
「小さき者たち」に向き合って来たお二人による対話は、あらたな「私たち」と出会うひとときにもなりそうです。
※会場参加は定員になりましたので、受付を終了いたしました。オンラインでのご参加をお待ちしております。
②1/28(土)松村圭一郎×藤原辰史「私たちとは誰か?〜人と植物の小さき声を聴く〜」@京都・恵文社 一乗寺店
私は日本のことを、自分たちのことを何も知らなかった。本書を書き終えて、あらためてそう思う。エチオピアに赴いて人類学の研究をするなかでも、つねに「私たち」とはいったい何者なのかが気になってきた。本書は、その問いに正面から向き合うための最初の一歩である。(「おわりに」より)
歴史や世界市場や国際情勢が語られるとき、大きく、強く、多い側の人間を「私たち」に据えて、わかった気になってきてしまったのではないか。本書で読み解く、水俣や天草、須恵村の生活誌からは、それとは違う「私たち」と、その目線から見る世界が浮かびあがります。
そして、藤原辰史さんもまた、過去の記録を拾い集め、小さき者たちの視点から、歴史をひもとく著書を多く手掛けてこられました。最新刊『植物考』では、人間だけの「私たち」を超えて、植物の視点からみた世界を描かれています。
小さき者たち、あるいは植物たちの声から見えてくる世界とは・・・。
③2/13(月)松村圭一郎×齋藤陽道「小さきいのちを、生きるよろこび ~100年前の熊本、今の熊本~」@天草・本屋と活版印刷所
問題の本質は、認定や補償ではない。世界に生かされて生きている。命がさまざまな命とつながって生きている。それを身近に感じられる世界が壊され、命のつながりが断ち切られた。水俣の漁民や被害者たちの「闘い」は、この尊い命のつらなる世界に一緒に生きていこうという、あらゆる者たちへの呼びかけだったのだ。(三、いのち より)
水俣の公害をめぐる闘いについて、このように綴った松村さん。
一方、コロナ禍の2020年の終わりに、東京から熊本に移住された齋藤陽道さん。2人の子どもたちと一緒に、熊本の自然に、畏怖しながら触れていくフォトエッセイ(『ちゃぶ台6』~『ちゃぶ台10』に連載中)は圧巻です。移住したときのことを綴った『このたった今から始めていく』で、齋藤さんはこう書いています。
先の見えない自粛三昧の一年は、次第に閉塞感をつのらせた。(...)いのち同士が、心を通わせあうところから湧きでるはずの、よろこびは、どこ? どこ? どこ? いったい、どこへ?
すべてのいのちに平等に拓かれているものたちにつつまれながら、そのなかを巡りゆくよろこび。(『このたった今から始めていく』 『ちゃぶ台7 特集:ふれる、もれる、すくわれる』収録)
齋藤さんがフォトエッセイで綴る言葉は、『小さき者たちの』に出てくる100年前の人々の言葉と、不思議なほどに響き合います。
松村さんが、本書を紡ぎながら考えたこと、熊本で生まれ育って感じてきたこと。
齋藤さんが、熊本に移り住んで、感じていること。
天草の地で、語らっていただきます。
※会場参加申込は本屋と活版印刷所にてメールで受け付けます。
件名にイベント名、本文にお名前(氏名)/電話番号/枚数を明記して、以下のアドレスに送信ください。
→本屋と活版印刷所 am4759827@a.acn-tv.ne.jp
④2/14(火)松村圭一郎×村瀨孝生「バラバラのまま一緒に生きる」@福岡・ブックスキューブリック箱崎店
たぶん「寛容」ではない。「共生」とも違う。拒絶したくても、手を差し伸べる羽目になる。見たくなくても、出会ってしまう。そんな距離感のなかで小さき者たちは隣り合って暮らしていた。
その「距離」には、現代の福祉社会が克服できたことも、そこから抜け落ちてしまったことも、ともにあるように思う。(「六、かかわる」p58)
けっして均質ではない「小さき者たち」が隣人として生きる様を記した松村さん。
一方、福岡で「宅老所よりあい」代表を務める村瀨さんは、昨年9月に上梓した伊藤亜紗さんとの共著『ぼけと利他』で、以下のように記されています。
お年寄りたちは、思想信条に依らないアナキズムと、人格や宗教に依らない許しを発揮し、場をつくり始めると言えるでしょう。そのように時折シンクロします。大方は揉めながらバラバラのままに一緒にいる。いるしかない。なんか、まじめで滑稽でしょ。好きなんです。(3通目「ズレまくりながら調和している」p32~33)
近代の水俣、天草で、現代のエチオピアで、そして現代の日本で。
私たちは、困りごとを抱えた隣人と、どのように生きてきて、どのように生きていくのか。
フィールドワークや介護現場での経験をもとに、語らいます。
【3】イベント開催店舗では本日1/14から先行発売!
刊行記念イベントを開催する下記の書店さんでは、新刊『小さき者たちの』を本日1月14日(土)より先行発売いたします。数量限定でサイン本もございます。
<先行販売店舗(1/14~販売)>
◆本屋 Title(東京)
◆恵文社 一乗寺店(京都)
◆スロウな本屋(岡山)
◆ブックスキューブリック けやき通り店(福岡)
◆ブックスキューブリック 箱崎店(福岡)
◆本屋と活版印刷所(天草)
*本屋Titleさんでは、WEB SHOPからもご購入いただけます。
【4】全国50店舗あまりの書店でサイン本も!
1/20(金)発売に合わせて、全国50店舗あまりの書店でサイン本も販売いたします。
取扱店リストはこちら!
【追伸】とにかく読んでほしいです!
「私は日本のことを、自分たちのことを何も知らなかった」
と松村さんが「おわりに」で綴っておられる通り、読めば読むほど「知らなかった私たち」に直面し、グイグイと引き込まれていく、圧巻の本書。
どのような歴史、営み、そして「歪み」の上に自分たちが立っているのか、この足元を知ること。それは、私たちが日々のくらしや経済活動のなかで感じている「うしろめたさ」や「違和感」「無力感」の正体を見つめ直し、自分たちの足で立ち直っていくためのヒントになるのだと、本書を読んで強く感じます。
「大きくて強くて多い」ものではなく、「小さき者たち」から、今年を踏み出していければと思います。
1/20(金)全国書店にて発売となります。
ぜひお手にとっていただけますとうれしいです。
編集部からのお知らせ
2023年度ミシマ社サポーターを募集します!
【募集期間】2022年12月1日(木)〜2023年3月31日(金)
【サポート期間】2023年4月1日(土)~2024年3月31日(日)
★お申し込み特典★ 期間中お申し込みの方全員に、『ここだけのごあいさつ(仮)』(3月刊行予定、特装版・非売品)をプレゼントいたします。サポーターの皆様へ、代表三島が毎月、手書きで記した5年分のごあいさつを集め一冊にします。
2023年度のサポーターの種類と特典
下記の三種類からお選びください。サポーター特典は、毎月、1年間お届けいたします(中身は月によって変わります)。
※特典の内容は変更になる場合もございます。ご了承くださいませ。
お申し込み方法
サポーター費のお支払いの方法によって、お申し込み方法が変わります。以下よりお選びください。
⑴ ミシマ社のウェブショップにてクレジット決済・コンビニ決済・PayPal・銀行振込 をご希望の場合
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