第136回
『時代劇聖地巡礼 関西ディープ編』ついに発売!
2023.03.18更新
『時代劇聖地巡礼 関西ディープ編』が、ついに書店先行発売日を迎えました!(ネットショップを含む公式発売日は、3/24(金))
本書は、時代劇研究家の春日太一さんが、時代劇のロケ地=聖地を巡り、実際にはどんな場所なのか、そして、どんな作品のどんなシーンが、どのように撮影されたのかを解説するガイドブックです。
全59カ所、カラー写真300点以上!
全59カ所のロケ地を取材し、春日さんの文章とともに、カメラマンの来間孝司さんによる写真をなんと300点以上、オールカラーで収めています!
実際にページをめくると・・・
書店先行発売を迎えた『時代劇聖地巡礼 関西ディープ編』(春日太一著)。
-- ミシマ社 (@mishimasha) March 18, 2023
カメラマン来間孝司さんによる写真を、なんと300点以上、オールカラーで収録しています!
美しい聖地巡礼の記録がぎっしり詰まった一冊。
ぜひ旅の空気を堪能いただけたらうれしいです✨✨https://t.co/VkftC4IAhC pic.twitter.com/YnzMlNXUG5
美しい、臨場感のある写真がぎっしりです。
大好評シリーズ第2弾は、ディープ&ワイルドに
本書は、2021年4月にミシマ社から刊行された『時代劇聖地巡礼』の第2弾です。
第1弾は、「あの江戸の景色は京都にあり。」と謳い、主に京都市内のロケ地を取材しました。時代劇の舞台は「江戸」が中心ですが、その風景の多くが実は「現代の京都」で撮影されているのです。下鴨神社、伏見稲荷大社、大覚寺、仁和寺、東映太秦映画村、流れ橋、八幡堀、西の湖・・・などを回り、風雅な名所を紹介しています。
左:『時代劇聖地巡礼』、右:『時代劇聖地巡礼 関西ディープ編』
この第1弾が大好評をいただき、続編を望む声を多数お寄せいただいたこともあり、『関西ディープ編』を刊行する運びとなりました。
今回は、タイトルのとおり、京都の街を出て、近江、奈良、甲賀、丹波、姫路・・・といった関西各地の「ディープ」なロケ地をご紹介します。
時代劇には、風光明媚な景色だけでなく、ワイルドで、壮大で、侘びた渋い画も欠かせません。それを提供してきたのが、京都から少し離れた上記の場所でした。
「
まったく新しい、時代劇+旅の案内書
『眠狂四郎無頼控 魔性の肌』などの舞台になった中山池周辺(亀岡市)
"一見すると味気ない野面の風景が、「時代劇のロケ地」というフィルターを挟むと途端に輝きだすのです。"(本書「はじめに」より)
春日さんがそう述べるとおり、いわゆる観光地ではない、ともすると見過ごしてしまうような場所に、時空を超えて「あの物語」「あの名シーン」が立ち上がる。そんな驚きが詰まった、まったく新しい、時代劇+旅の案内書です。
たとえば、こちらの写真をご覧ください。
『宮本武蔵 巌流島の決斗』に映っていたこの巌流島の景色は、実は琵琶湖なんです!
琵琶湖周辺が「巌流島」や「東海道」になる。姫路城が「江戸城」になる。静かな寺が「都の大通り」や「侍たちの砦」に。高速道路の脇の斜面が「水戸黄門一行の歩く山道」に・・・。
そんな、時代劇製作者たちの技術と工夫と想像力の詰まった「見立て」の数々が、たまらなくおもしろいのです。
取材の裏側をご紹介します!
本書の取材は、2022年4月から11月にかけて行われました。
旅に同伴したミシマ社メンバー・ヤマダの写真とともに、その舞台裏をご紹介します。
【其の一】毘沙門堂
最初に訪れたのは、京都・山科の毘沙門堂でした。
『影の軍団』『剣客商売』『鬼平犯科帳 THE FINAL』、映画『壬生義士伝』などの舞台となった場所です。
こちらは、『影の軍団』のワンシーンを再現して、木陰に潜む忍者になりきる春日さん(右)と、カメラマンの来間さん(左)。
実際にはお寺の壮麗な石段のすぐ脇なのですが、こうした撮り方によって、まるで「崖下」のように見えます。
【其の二】油日 神社
甲賀市の油日神社は、近年の時代劇に多数登場しています。侘びた風情のある楼門・回廊がとにかくカッコいいです。
たとえば、『るろうに剣心 最終章 The Beginning』。若かりし日の剣心(佐藤健)が、ここで桂小五郎(高橋一生)らの率いる奇兵隊の稽古に参加していました。ああ、「るろ剣」ファンにはたまりません・・・。
【其の三】書寫山圓教寺
姫路市の書寫山圓教寺は、『ラスト サムライ』の舞台となりました。渡辺謙とトム・クルーズが出会い、交流する「山の砦」として登場します。
本書の取材は基本的に天候に恵まれましたが、このときは突然の大雨に見舞われました。
しかし、雨によりいっそう厳かな雰囲気が増し、神聖な空気が流れていました。
【其の四】千手寺
『信長のシェフ』『信長燃ゆ』『佐武と市捕物控 冬夏の章』などに使われた亀岡市の千手寺。
時代劇のシーンと直接の関係はないのですが、美しい雲海が見られるスポットでもあります。
ぜひ、聖地巡礼とともに、ここならではの絶景も味わっていただきたいです。
【其の五】保津川下り
旅の締めくくりは、保津川下りで亀岡から嵐山へ。
保津川下りTシャツを着て、お団子を食べる春日さんです。こうしたアトラクションやグルメを楽しむのも、実際の旅の醍醐味です!
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いかがでしたでしょうか? この数枚でも、旅の楽しさを感じていただけたのではないかと思います。
ぜひ書籍をお手に取って、まずは読んで旅情を味わい、そして、実際に春のおでかけのお供にしていただけたらとてもうれしく思います。
限定動画が視聴できるパネル展を開催中!
ジュンク堂書店池袋本店2F壁面の様子
本書の発刊を記念して、全国の書店にて「書店で時代劇聖地巡礼!パネル展」を開催中です。
書籍に掲載されている美しい聖地の数々を大きなパネルでご覧いただけます。
さらに、パネル展会場限定で、春日太一さんもよる聖地の解説動画もご視聴いただけます!
取材時に撮影したものなので、現場の空気感をありありと感じていただけます。
本日のミシマガでは、特別に限定動画のうちのひとつを公開します!
パネル展会場ではさまざまな動画をご覧いただけます。ぜひ書店まで足をお運びください。
(終)