第167回
最相葉月さんエッセイ集『母の最終講義』関連フェアとミシマ社通信のこと
2024.01.22更新
2024年1月18日(木)に、最相葉月さんによるエッセイ集『母の最終講義』を刊行しました。発売後、最初の土日を経ての月曜日、のこのこ出社すると、「一気に読みました」という読者の方からのご連絡や、書店さんからの追加のご注文がもりもり届いており、うれしい限りです。
著者の最相葉月さんのこと、本書の内容や装丁に関することは、別の記事でお伝えしておりますので、まだお読みでない方はぜひご覧いただければ幸いです。
また、今回の本が生まれた経緯については、「あとがき」にも書かれているのでぜひそちらをお読みいただきたいのですが、この本の刊行にあたり、思いが溢れてしまっているのは、どうやら担当編集の私(ノザキ)だけではないようです...。
もう一人の編集者(だったはずの)ミシマが思うこと
こんにちは、ミシマ社営業部長(臨時代理)のミシマです。いえ、普段は編集をメインに仕事しています。本書の編集もノザキのサポートというかたちで携わりました。まあ、しかし、今はその話は置いておきましょう。私の頭のなかは、この本を待っている人のもとへ、どれだけしっかり届けることができるか、それしかありません。というのも、本書を待っている人の数は、例えば最近のエッセイ市場で1万部いけば「すごい!」となりますが、そんなものではない、と確信しているからです。実際、発刊前のある日の営業ミーティングで私は、
「向田邦子『父の詫び状』だ!」
と叫んだのでした。
「だ!」と叫んだのです。だ、という強めの断定に!マークのつく、最上級の断定形をしました。間違いなくそうだ、という思いをそこに込めたわけです。
つまり、このエッセイ集は、ときを超えて、世代を超えて、読み継がれる一冊になる。そうした思いが私のなかに渦巻き、私の身体を超えてミシマ社メンバーへとあふれ出たのです。
この発言をした瞬間、本書の営業を責任をもって、長く届けていく役割を担ったと言えるでしょう。この思いを社内に留めるのは無理。全国の書店さんに共有し、書店さんを経由して読者のもとへ。そのためには、自らが営業プランを考え、実行するにしくはなし。
というわけで、まずは「今こそ最相葉月を読もう」フェアを考えました。
全国の書店の皆さま、ぜひ本書を一緒に盛り上げていただける書店員の方がいらっしゃいましたら、ぜひご一報ください。ご連絡をお待ちしております。
「今こそ最相葉月を読もう」フェアを開催しています
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-- ミシマ社 (@mishimasha) January 18, 2024
『母の最終講義』発刊記念????
今こそ最相葉月を読もうフェア✨
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丸善京都本店さん文芸新刊棚にてフェア開催中です????
デビュー30周年を迎えられた最相葉月さん。エッセイ、ノンフィクション、人生相談、対談と、その作品の幅広さを味わえるフェアになっています。 pic.twitter.com/bVP2bkk5sN
ノンフィクション、エッセイ、対談、往復書簡、人生案内......さまざまなジャンルで、魅力あふれる文章を書いてこられた最相さん。書き手としてデビュー30周年を迎える今、まだ読んだことのない最相さんの本に触れる絶好の機会です。ミシマ社から刊行してきた最相さんの著作を集めたフェアを下記店舗にて開催しています。ぜひ店頭にて、最相さんの作品の幅広さ、おもしろさを味わってみてください。
編集4人で渾身の「ミシマ社通信」をつくりました
ミシマ社の本の中には、「ミシマ社通信」という冊子が入っているのをご存知でしょうか? 仕掛け屋チーム・ハセガワが本ごとに手書きで書いているものです。そのミシマ社通信を、今回ミシマ社編集チームが乗っ取り(!?)「ミシマ社通信 番外編 『母の最終講義』特別ペーパー」をつくりました。
内容は、「わたしと最相葉月さんの本」と「『母の最終講義』サイドストーリー(ミシマ社編)」の2本立て。「わたしと最相葉月さんの本」では、ミシマ社編集チームの4名が、それぞれの思いとともに最相葉月さんのノンフィクション作品、エッセイ集、人生案内本を解説しています。また、「『母の最終講義』サイドストーリー(ミシマ社編)」では、今回のエッセイ集の中に実は登場しているミシマ社にまつわる話について、ミシマが解説しています。
こちらのミシマ社通信は、『母の最終講義』には挟み込まれていますので、本とともにお楽しみいただければ嬉しいです。また、以下の書店フェアを展開いただいている店の店頭では、フリーペーパーとしてお配りしていることもございます。もし見つけた際はぜひお手にとってみてください。