第187回
『はるってなんか』書店員さん&制作メンバーが激推し!
2025.01.28更新
みなさんこんにちは。ミシマガ編集部です。
さて、まもなくミシマ社から、新しい絵本が出ます!!
みなはむさんの新作絵本『はるってなんか』。
2月20日(木)リアル書店発売です(ネット書店を含む公式発売日は2月25日(火))。
「はるって なんか ウキウキする」「はるって なんか ふわふわする」「はるって おいしい」「はるって なんか、こころがざわざわする」・・・冬から春に向かっていくときの自然の変化と、気持ちの移ろいを、少女の目線でひとつひとつ掬いとり、圧倒的な画力で描く作品。
とにかく、すごい絵本が誕生しました。一足早く本作を読んだ書店員さん、そして、つい先日制作を終え、気分はすっかり春一色のミシマ社メンバーが、渾身のご紹介をいたします。
春が待ち遠しい!書店員さんから熱い声
書店員さんから、続々とメッセージが届いています。
『春』といえば。
新生活がはじまる人。
何も変わらない人。
花粉症が辛い人。
それぞれ想いはあるけれど、なんとなく何かありそうでワクワクしてしまう季節。
そんな生命力あふれた『はる』がストレートに伝わってきて、今から春も絵本も待ち遠しい!
フタバ図書 TSUTAYA TERA広島府中店 沖野めぐみさん
春ってこんなにいろんな顔があったんだ・・・
驚きつつもどの気持ちもなんだか懐かしくて共感。
ぺージからたちのぼる大地や風の匂いにわくわくして
春色のワンピースが欲しくなりました。
BOOKSなかだ掛尾本店 坂東さん
はあ。やはり凄い、みなはむさん。「春」をこんなに描き切れるとは・・・.。
移り変わる季節の絵を見ているだけでもワクワクしてくる。
そうそう ! 「春」ってこんな感じ !
まだ少し肌寒い空気感や、「ねむいな〜」と感じる気だるさ。
命が生まれる特別な季節。変化に対する不安もあるけれど、
やっぱり春はウキウキするのだ。そわそわ ・ざわざわしながらも、
「あたらしい自分」になる予感に、駆け出したくなる。
この絵本にはそんな 「春」がギュッと詰まっている。
そこに「春」が待ってくれている。
やっぱり「春」はいいなあ。大好きだ!
春を感じる喜びに満ちた絵本。
金沢ビーンズ明文堂書店 島田滝子さん
春に向かって季節が移ろっていく様が鮮やかに描かれていて
「そうそう。春ってなんかこんな感じだよね」と思いながら読んだ。
ちょっと肌寒くて、でも太陽の光や咲く花がキラキラしてて、
心がざわざわ、ワクワクする感じ。
主人公の女の子と一緒に春の訪れをしみじみと感じる絵本。
旭屋書店 新越谷店 猪股宏美さん
奇跡のような一冊。制作メンバーより
まだ冬の冷たい風がびゅうびゅう吹いている今日この頃ですが、本作の絵と言葉に何度も浸ったミシマ社制作チームは、気持ちはもうすっかり春! そんなメンバーのコメントもお届けします。
みなはむさんの絵本デビュー作『よるにおばけと』を、初めて読んだときの衝撃は忘れられません。
その画風からは、今っぽさと同時に、ものすごく新しさを感じました
一方で、そうした絵のタッチからは想像もつかないような、世界各地の神話に共通する普遍性を感じたのです。死と再生。ひとことで言えば、こうなりますが、必ずしも死を描いているわけでない。なのに、確かに、そうした物語の息吹きが全編に流れている。
まったく新たな古典の誕生。
こう、思わずにはいられませんでした。
それだけに、次作が楽しみでいっぱいでした。
みなはむさんは、今度は何を描くのだろう?
そうして待望の末に生まれたのが、本作『はるってなんか』です。
はる。
さくら。
西行が詠んだ桜の一瞬性とはかなさ、坂口安吾が満開の桜に宿した畏怖と狂気、私たちが春に託す爽やかさと生まれ変わりの可能性。そうした「はる」の一切が収まった、奇跡のような一冊が本書です。
はるってなんか。
心のなかで、そうつぶやくとき、もう、私は1秒前の私とは違っているはずです。
ミシマ社 三島邦弘
このあいだ朝の通勤で自転車をこいでいたら、いままで気づかなかった松が生えていることに気づきました。突然生えたのではもちろんなくて、ずっとそこにあったものを、私が気づかずに毎日通っていたのだと思います。それを見つけた瞬間のうれしさ。こういう気持ちは、普段の生活の中にけっこう流れていってしまうものですが、みなはむさんの『はるってなんか』を読むと、思い出したり、気づけるようになったりした気がします。転校やクラス替えや花粉症で、春ってあんまり好きじゃなかった季節のはずなのに、なんか、私、春を楽しみにしている!
ミシマ社編集チーム 野﨑敬乃
絵本の中の女の子が、春の景色にかこまれなから「はるってなんか」と思うたび、こちらも春ならではの感情を味わうのが楽しみになります。
「ざわざわする」「このままではいられない」張り詰めた空気や、反対にちょっと「ねむたい」気だるい感じ、そしてキラキラする街中で「あたらしい!」と飛び跳ねたくなる気持ち。今年の春をよりいつくしめる、今の季節にぴったりの絵本です!
ミシマ社営業チーム 須賀紘也
制作中、何度読んでも、涙がじわっとこみあげてきてしまったのですが、それはこの作品が、見えない春に気づかせてくれると同時に、子どもの頃の記憶を思いがけず甦らせるからなのかもしれないと思っています。
小学校や中学校時代の記憶がもうあまりない私ですが、そういえば友達とゲームしたり、塾に通ったり、衣替えをしたりしたなぁ、そのなんでもない日常の真横にこうやって「季節」がたしかにあったなぁと思い出して、彼方から風が吹いてくるみたいで、むずむずしました。みなはむさんの絵と言葉が、自分ひとりでは超えられなかった時空の扉を開いてくれました。
ミシマ社編集チーム 角智春
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『はるってなんか』は、2月20日(木)リアル書店発売です。
来週も新しい発表がありますので、どうぞお楽しみに!