明日の一冊

2019年9月

やりたいことは二度寝だけ講談社文庫

やりたいことは二度寝だけ

津村記久子

・アッパッパは「up a parts」のこと!? 英語だったの!? ・根性ばば色→大阪弁の中でも一番の悪態言葉・25℃までなら長そで、20℃までならはおるもの、15℃までならセーター、11℃以下ならコート。たくさんのエッセイ、どこから読んでもおもしろい。しかも勉強になります。

(ミシマ社サポーター Emilyさん)

2019.09.11

味覚日乗ちくま文庫

味覚日乗

辰巳芳子

季節折々の細やかな料理が、丁寧な言葉遣いで語られる。そのどちらもが現在失われつつあることに気付いて、読みながら切なくなる。と同時に、そういうものが本として克明に記録され、後世に残るというのは、ありがたいことだとしみじみ感じた。

ミシマ社 岡田森

2019.09.06

パリのガイドブックで東京の町を闊歩する 1代わりに読む人

パリのガイドブックで東京の町を闊歩する 1

友田とん

本屋で見つけて題名を二度読み返して、意味がわからなかった。パリなのか、東京なのか。

しかも1巻の副題は「まだ歩きださない」。闊歩するのか、しないのか・・・

思わず手にとって立ち読みすると、本屋Titleさんのフレンチトーストについて延々と語っている。なんだこれは・・・・意味がわからん。負けた、買おう。とレジに向かった。

たぶん、2巻を見かけたらまた同じことを繰り返すと思う。

ミシマ社 岡田森

2019.09.04

そのうちなんとかなるだろうマガジンハウス

そのうちなんとかなるだろう

内田樹

内田樹先生の半生記。先生が自身の人生を語る、のだが、いつの間にか普段のエッセイや街場シリーズに書いてあるような話になっていく。先生の思想は実人生から出てきているのだなとしみじみ思う。
印象深いのは「武運」の話。「自分にしかできないこと」に取り組むうちに、それが「前からしたいと願っていたこと」だと思えてくるのだという。耳慣れない考え方だが、先生の人生を例として示されるとあまりに説得力がある。

ミシマ社 岡田森

2019.09.02

2018年9月

発酵文化人類学木楽舎

発酵文化人類学

小倉ヒラク

次の時代は菌の時代だ! 次の元号は「ハッコウ」で間違いなし! と僕の中の微生物(十兆個)が言っています。

(ミシマ社サポーターさん)

2018.09.28

野宿入門草思社

野宿入門

かとうちあき

私は今58歳で、「ウーマンリブ」の波に洗われた世代です。女にできないことは野宿だけだと思っていたら、やすやすとやってのけた方がいらして、尊敬しています。

(ミシマ社サポーター  横井美代子さん)

2018.09.25

人間のための街路鹿島出版会

人間のための街路

バーナード・ルドフスキー

出張で京都にいました。その週は東京の新しい歩行者天国のコンセプトを作る仕事があって、しかしどうにも考えがまとまらない。困ったときは書店をぶらぶらします。恵文社一乗寺店で出会ったのが本書。そのものズバリな内容に痺れました。「本当のカフェというのは(中略)街路の一部なのである。」「祭りの装いは(中略)町への献身の証しなのだ。」街路についてひたすら研究した建築家のロマンチックな名言に何度も赤ペンを走らせました。

BAUM 代表 宇田川裕喜

2018.09.24

二十一世紀に生きる君たちへ世界文化社

二十一世紀に生きる君たちへ

司馬遼太郎

日本の歴史を書き続けていた司馬遼太郎が、自身が見ることのできない未来を生きる若者に向けた本です。『私の人生は、すでに持ち時間が少ない。君たちは、ちがう。二十一世紀をたっぷり見ることができるばかりか、そのかがやかしいにない手でもある。』という一節がとても印象に残っています。落ち込んだ時や背中を押してもらいたい時に読みたくなります。

BAUM コーポレート部 佐藤友梨

2018.09.21

カラフル講談社

カラフル

森絵都

小学生の時に初めてこの本を手に取り、それから15年近く経ちましたが今でも時々読み返したくなる本です。失敗してしまった魂が、チャンスを与えられてもう一度仮の体でやり直しをするという分かりやすいストーリー展開で、ジャンルとしても児童向け作品となっています。にも関わらず、大人になった今読んでも、その時の気持ちや環境によって読後の感じ方や捉え方が変わっておもしろいです。

BAUM 編集とPR部 木下由梨

2018.09.19

株式会社家族リトルモア

株式会社家族

山田かおり

著者の本業は「QFD」のファッションデザイナーですが、ファッションの話はほぼ出てきません。日常に潜む小さなクレイジーを独特の視点で愛情たっぷりに捉えていて、小気味よい関西弁もクセになります。読み終えると、登場人物のみなさんとは会ったことがないのに昔から知り合いだったかのような不思議な感覚に。続編の『株式会社家族 私も父さんに認めてもらいたい篇』『猫には嫌なところがまったくない』もおすすめです。

BAUM デザインと開発部 國影志穂

2018.09.17

シゴトとヒトの間を考える03 ー シゴトヒトフォーラム2014シゴトヒト文庫

シゴトとヒトの間を考える03 ー シゴトヒトフォーラム2014

ナカムラケンタ、友廣裕一

「偏れば偏るほど、ラクになっていきますね。これはもう、自分たちの人生で学んだことです。」本書97ページにあることば。シゴトヒトフォーラム、3年目のテーマは「背伸びしない」と「醸す」。(前回の続き)会社をやめてから、結構な押し入りで仕事百貨に手伝いに行っていました。この3年目のフォーラムのころには友廣さんやケンタさんとも知り合いになっていて。その3ヶ月後に小屋BOOKSという小さな本屋を始めます。それからはずっと迷いなく、本屋をしています。(終)

H.A.Bookstore店主 松井祐輔

2018.09.14

シゴトとヒトの間を考える02 ー シゴトヒトフォーラム2013シゴトヒト文庫

シゴトとヒトの間を考える02 ー シゴトヒトフォーラム2013

ナカムラケンタ、友廣裕一

「その人はすぐに「趣味なんですか?」と聞いてきました。私は(...)「生き方ですよ」と話したんです。」本書76ページにあることば。シゴトヒトフォーラム2年目のテーマは「狩りをする」と「あきらめる」。(前回の続き)昨年のフォーラムに参加してから、なんとなく会社で働く他の人とズレを感じていました。でも本の仕事は好きで、ずっとやりたかった。なのにこの年の夏、大喧嘩して会社をやめることになります。仕事は好きでも「生き方」が合わなかったんですね。(続く)

H.A.Bookstore店主 松井祐輔

2018.09.12

シゴトとヒトの間を考える01 ー シゴトヒトフォーラム2012シゴトヒト文庫

シゴトとヒトの間を考える01 ー シゴトヒトフォーラム2012

ナカムラケンタ、友廣裕一

「僕は、まちづくりを事業・商いとして考えていきたいなと思っています。ボランティアでは無理があって続かないんです。」本書83ページにあることば。奈良の県立図書情報館で行われた、シゴトヒトフォーラムをまとめた一冊で、「海を越える」「場をつくる」「編集する」がテーマ。僕はこのフォーラムを聞きに奈良まで行って、視界が急に開けた気がしました。当時の僕は取次(本の卸)に務める会社員で、なんとなくずっと会社で働くのだと思っていました(次回に続く)。

H.A.Bookstore店主 松井祐輔

2018.09.10

EKE vol.52 EKEの会

『EKE vol.52 』

EKEの会

とある古本屋の店先で客2人と店主が話していた。「ページが多いかな」「どうでしょう」「イラストが入るといいんだけど」「あ、この方イラストレーターさんですよ」「え、おねがいしてもいい?」「やります」 そんな会話を聞きながら、この同人誌はずっといつもこんな風に軽やかに編まれてきたのだろうと思った。詩と人と日常が交錯する小さな同人誌。

(ミシマ社 鳥居貴彦)

2018.09.07

市場のことば、本の声晶文社

市場のことば、本の声

宇田智子

宇田さんはいつも突然ぼそっとおもしろいことを言う。「さっきのお客さん、私のダンナなんです。」とか。突然すぎていつも笑いどころを逃し、店を出てアーケードを数歩行ってからニヤニヤ笑いが止まらなくなる。とても困る。そんな突然降ってくる面白さが随所にちりばめられたエッセイ。それもまた市場のことばなのだなとニヤニヤ笑いながら読んでいる。

(ミシマ社 鳥居貴彦)

2018.09.03

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