第9回
2018.12.31更新
2018年も今日が最終日。今年も「みんなのミシマガジン」に訪れてくださり、ありがとうございました。みなさんにとっての2018年はどんな1年でしたか? 今月の「今月と来月」のコーナーでは、特別編としてミシマ社メンバーによる今年1年の振り返りと、来年への抱負をお届けします。
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今年は、このミシマガにとっても大きな節目となりました。4月1日に大幅リニューアルを果たし、以前はカレンダーが目次になっていたことを覚えている方はどれほどでしょうか。以前から読んでくださっている方々も、リニューアル 後に知ってくださった方々も、訪れてくださり心から感謝いたします。本当にありがとうございます。来年も、少しずつですが、来てくださる方々に喜んでいただけるよう精進いたします。ますます、どうぞよろしくお願い申し上げます。
会社としては、先日の「ミシマ社の話」にも書きましたが、13年目という二期目に入りました。これまでは正直、自分たちのことでいっぱいいっぱいでした。会社をなんとか潰さないでやっていく、岩にしがみついてでも続けてみせる。個人的な実感としては、そんな12年の日々でした。振り返ると、あまりに余裕がなかったなぁ、と思わずにいられません。それがゆえに、お世話になった方々に対しても数々の不義理をしましたし、がんばってくれているメンバーに対してもあまり報いることができなかったなぁ、と忸怩たる思いです。この場を借りてお詫びいたします。
やっぱり、岩にしがみついてたら、いい仕事はできませんよね。来年は、周りの人たちに少しでも喜んでもらえるような働きをしたいです。二期目に入ったとはいえ、「超」がつく零細経営であることには変わりなく、まったく余裕はありません。ただ、だからといってそこに甘んじることなく、もう二期目なのですから、ここまで生かしてくださった方々の思いに応えるためにも、たとえインクのにじみ程度であっても、周りに、社会に、自分たちの「何か」を還元してまいります。これは、もう、絶対にそうせねばいけないと思っています。
来年が、皆さまにとって、心穏やかで健やかな一年でありますように。心からそう祈念しつつ、本年最後のことばとさせていただきます。よいお年を!(三島邦弘)
2018年は、京都オフィスの引っ越しなど、大きな環境の変化がいろいろありました。2019年も、きっと変化の一年になるでしょう。振り返れば、いつだって変化してきました。かかる時間の長短や価値の善悪は別にして、とにかく、とにかく生き物である以上、つまるところ「変化」こそが本質なのだと思います。そういうなかで、「本の近くにいると、いいことがある」という私のささやかなポリシーは変わることなく、この一年、やってこれました。その点について感謝しつつ、むしろ、むしろですよ、そういう心境を分かち合える人を、この世の中にたくさん増やしていきたいというのがこれからの野望。全国各地津々浦々、会うだけで力が湧くような、ハイタッチでもしたくなるような、そういう出会いを、本の近くにいるここを足場にして、どんどん生み出していきたい。そういう変化を、私自身の来年に課していこうと誓う2018年の暮れ。来る2019年がとても楽しみです。それでは皆様、よいお年をお迎えください。 (渡辺佑一)
先日の毎日出版文化賞の受賞式で鷲田清一先生が贈ってくださった、「身のまわりの小さなところから自分たちで変えていくことは、けっしてちっぽけな行為ではない」という言葉が、とても心に残りました。ちょうどまさに、個人としても会社としても、自分や自分たちの動きが、何かにつながって流れを生み出すことができるのだということを、実感できた一年だったような気がします。来年も、ひろやかな気持ちで、そんな動きをしてゆけたらと思います。(星野友里)
周防大島の断水のことがあって、ミシマさんの寄付の呼びかけに、ミシマ社サポーターさんがすぐに応えてくださって、ものすごく幼稚な言い方になってしまうけれど、サポーター制度ってすごいな、と思いました。何ができるかわからないまま、それでもすぐに現地にかけつけたミシマさんとタブチくんを見た中村明珍さんが、「ほっとした」とおっしゃっていたという話が印象的でした。こういうことを、友達にも、家族にも、そしてお仕事するときも、大切にしたいです。(長谷川実央)
9カ月になる息子がつかまり立ちを始めました。机の角やたんすなんかにつかまりよろよろと立っています。そのままつかまっとけばいいのに手を離して歩き出そうとする。で、案の定コケて泣いています。顔には大きなアザができました。たんこぶも。それでも自分の足で歩き出そうとする。今日は岡山の本屋さんから電話をもらいました。すべてが水につかった日から5カ月。笑顔で前にすすんでいます。先日お邪魔した新大阪の本屋さんも半年前にすべて倒れた棚の景色など思い出せないほどに賑わっていました。ぼくも、負けてられないなあと思います。(鳥居貴彦)
今年は若林理砂さん新刊との出会いにより、身体と生活に革命的変化が。特に朝のテレビ体操は、6月にゲラを読んでやり始めてから、今日に至るまで毎朝欠かさずにやっているから自分でも驚きです。身体のコリや頭痛が解消されたり、寝覚めがよくなったりと、いいことづくし。気持ちのいいことは続けられるんだなぁと実感しています。そしてその余波か、最近、学生時代のようにスポーツをはじめたり、気がつくと街を走ったりしている自分がいて、ちょっと気持ち悪いです。大丈夫か、自分。来年はやりすぎて「いい塩梅」を踏み外さないように気をつけたいと思います。(池畑索季)
今年は、何かと引き継ぎの一年だったな、という気がします。産休に入った新居から京都市役所さん発行の冊子を引き継いだり、この12月いっぱいで鳥居が退社する関係で、自分の関東エリアの担当店を自由が丘のメンバーに引き継いだり。引き継ぎをすることで今の自分の仕事を再点検するいいきっかけになりました。そして、来年は鳥居の担当エリアのお店も本格的に引き継ぐことになります。バトンをしっかり受け取って、より深く、太く繋がれればなあと思います。(田渕洋二郎)
今年の7月から、岡田の旦那改めモリが入社することになり、まさかの夫婦でミシマ社に勤務するという事態に。衝撃的すぎて、モリ出社一日目を迎えるまで入社を信じていなかったのはここだけの話です。今年も手売りブックスシリーズの刊行や、是枝監督のパルムドール受賞、『うしろめたさの人類学』が毎日出版文化賞の特別賞を受賞するなどで、伝票の作成も大いそがしでした。来年は、他の方に業務を引き継ぐ予定で、岡田が関われるのはあと少しになるのですが、精一杯やり抜こうと思います。(岡田千聖)
IT企業を辞め、ミシマ社に入社するという激変の一年でした。半年前まで人事システムの導入コンサルティングをしていたのに、今は本屋を巡ったり、アフロをかぶったり、パネルを切ったりする日々です。気づけば半年が経過。まだまだ出来ないことが多いですが、精進してまいります。来年の抱負としては、ミシマ社にほがらかなIT革命を起こします。乞うご期待。(岡田森)
新卒としてミシマ社に入社して、およそ3カ月後に自由が丘から京都へ転勤があり、8月刊の『奇跡の本屋をつくりたい』で初めて書籍編集の仕事に関わり、オフィスの引越しがあったり・・・とにかく濃密な時間が勢いよく過ぎていった1年でした。来年はまず1月に、2019年の1冊目としてノンフィクションライターの最相葉月さんと産婦人科医の増﨑英明先生による『胎児のはなし』が発刊を迎えます。ほかにもすでに楽しみなことが山盛りです。こつこつと丁寧に、でも大胆にのびのびと仕事をする。そんなこれからにしたいです。(野崎敬乃)
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みなさま、よいお年をお迎えください!