第21回
高崎の本島設計さん
2023.04.26更新
こんにちは。ミシマガ編集部です。春ですね〜。新年度や新学期を迎えた方も多いのではないでしょうか? ミシマ社サポーター制度も4月から2023年度がスタートしました。今年はサポーター制度が始まって、なんと10周年。今年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、ミシマ社サポーターになると、毎月ミシマ社からメンバーが作った「サポーター新聞」が(勝手に)届きます。新聞上部には宛名欄があり、毎月私たちがサポーターさんのお名前を手書きします。今月ご登場いただく「本島設計」さんはかれこれ4〜5年ほどサポートいただいているのですが、先日そのお名前を書きながらふと、「そういえばなんの会社なんだろう?」と気になり、メールで聞いてみました。社員さんがいっぱいいる建築関係の会社なのかな? と思いきや・・・。
サポーター No.617 本島良一さん(群馬県)
はじめまして。群馬県高崎市で設計事務所を営んでおります、本島良一と申します。設計事務所と謳っておりますが業務内容は多岐にわたり、建築構造計算、
私の小さな事務所の本棚には、一見仕事には無縁のような本がたくさん並んでいます。猫が2匹うろうろとしたり、お気に入りのギター数本やモンキー(バイク)もあります。シャイ、天邪鬼、コンプレックスあり、自信はないことだらけな私ですが、今まで読んだ本は全てが人生の糧になっています。そして誰かの本棚を見ると、その人が見えるような気がします。
ミシマ社との出会いは、小田嶋隆さんの『上を向いてアルコール』を読んだ時です(文章がすごくカッコイイと感じました)。出版社にしては暖かい手作り感があると感じました。その後三島さんのアツイ人柄を知り、好きになった事もサポーターになったきっかけでした。
貴重な小田嶋さんのサイン本!
「株式会社」と言いましても、個人経営で社員はおりません。
仕事では、「出会い」「つながり」「自分本位」を大切にしています。そして当然納期。金額は二の次。嘘です。お金は大事です(笑)。
そんな私は、振り返ると18歳から工事現場でアルバイトデビューし、当時は言われたことをやっていただけで、こんなに簡単な事でお金もらえるなんて、なんて楽でいいんだろう! と浮かれていました。大学は建築とは無縁の経済大学。気がつくと就職は建築会社に決定。何も考えてなかったと思います。だって楽だったから(笑)。 そこでは同世代の社員も多く楽しく過ごしていましたが、次第に違和感を覚え始めます。慕っていた先輩社員が次々と会社から去っていき寂しい思いと、他の人間関係で仕事が嫌になり辞めてしまいました。
数年間、現場の職人に戻ったり、現場監督をした後、建設会社に再就職。そこで出会った上司に大きな影響を受けました。人が変わったように猛勉強し、一級建築士を取得し独立しました。その元上司は、退職した今でも親交があります。
最近は、「構造計算」というものを始め、これには力が入っています。だいぶ。・・・構造計算とは? 説明させて下さい(笑)。 構造計算とは、例えば材木だったり鉄骨だったりに働く力(専門用語では「外力」といいます)の流れを"読み解いて"、数値化して安全性を立証する、非常に重要な仕事ととらえています。例えば地震力を水平(前後左右)の力に置き換えます。それを建物に外力として作用させるイメージです。要はシミュレーションです。その際に必要な公式があってそこに適切な数値を代入して定量的に判断する行為になります。言葉で説明すると難しいですね(笑)。図にするとこんな感じです。
実線が元々の形、破線が外力を受けて変形している状態です。
荷重(雪の重さや風の力など)が外力として、ある物体に作用します。その作用した力に対して、ある物体が抵抗をするわけですね。その応える力を「応力」と言います。つまり外力と応力が釣り合えば、物体が曲がらずに真っ直ぐな状態(何も起こらない)を保つ訳です。そんな状態を目指したいんですね。また逆に外力が応力より強かったとしたら、その物体は応える事ができずに曲がってしまいます。そうすると上図の様に曲がってしまい、いずれは壊れてしまうかもしれません。そんな事がイメージできれば良いと思います。
あの看板風で倒れないかなあ? この塀は地震がきても壊れたりしない? など普段私たちが生活の中で関わる可能性のある事象に対して、大丈夫です! という安心を計算書で作ります。音楽バンドで言うと、ライトを浴びるボーカルやギタリストではなくベースやドラムのような、部隊の屋形骨です。そう、基礎というか骨ですね。どうでもいいことでも一度決めたら最後まであきらめない自信があるので、しつこく、シャイな私の性格にピッタリだと感じています。
本島家の日々
① トレラン
プライベートでは なるべくメリハリのあるオフの時間を大事にしています。本はもちろんの事、最近は走ることにスイッチオンしています。トレランのイベントに参加してみたりしています。これまでほとんど考えたことのなかった体について意識する事が増えてきました。目標はフルマラソンを先ずは完走すること、そしていつかホノルルマラソンに出場(制限時間がないのが魅力)することが夢です。
②猫の紹介
右の茶トラがもみ(雌)、左のスコティッシュがちんべえ(雄)です。
もみは気が強くて人見知りで甘えん坊。冬は一緒に布団で家族の誰かと寝ています。ちんべえは知人からいただきました。おっとり。鼻がプープー。愛嬌抜群で誰にでもなつきます。
③ ガッちゃん 招き猫バージョン
張り子クリエイターをしている奥さんが、趣味で作った(『今日のガッちゃん』の)ガッちゃん。張り子とは、型に紙を張り重ね、色を付けて作る人形で、だるまさんと同じ製法です。招き猫はもちろん色々な縁起物を作っています。一生懸命招いている感じがかわいいですね。『今日のガッちゃん』は、猫がわかる人には、共感しかないです。家族の間でブレイクしていました。
◆本島設計のインスタグラム @motojimasekkei
◆(株)一千乃 https://shop.acty-daimonya.com/
↑本島さんの奥さまが働いている会社のオンラインショップでは、さまざまな張り子をごらんいただけます。ご興味ある方はぜひ!
編集部からのお知らせ
2023年度のサポーターのご案内
ただいまミシマ社は2023年度ミシマ社サポーターを募集しています!(詳細はこちら)。サポート期間中はミシマ社から毎月、ささやかな特典をお届けいたします(中身は月によって変わります)。
【サポーター期間:2023年4月1日~2024年3月31日】
<サポーターの種類>
下記の三種類からお選びください。サポーター特典は、毎月、1年間お届けいたします(中身は月によって変わります)。
<お申し込み方法>
サポーター費のお支払いの方法によって、お申し込み方法が変わります。以下よりお選びください。
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