第37回
『坊さん、ぼーっとする。』発刊記念! 坊さんと、家族。
2020.02.20更新
白川密成『坊さんぼーっとする。娘たち・仏典・先人と対話したり、しなかったり』(ミシマ社)
いよいよ本日、『坊さん、ぼーっとする。~娘たち・仏典・先人と対話したり、しなかったり』が発刊になります。
この本の内容や、タイトルに込められた想いは、著者の白川密成さんが発刊に寄せて書いてくださったこちらをお読みいただくとして、今日は、「坊さんと、家族。」という角度から、本書をご紹介したいと思います。
住職である白川さんには、尼僧である奥様と、二人の娘さんがいます。「お坊さん」と「家族」、一見するとイメージとして結びつきにくいのですが、『坊さん、ぼーっとする。』を読んでいると、その家族との日々、対話のなかに、白川さんが大切にされている「日常の中の仏教」が立ち現れる場面がたくさんあります。
その一端をマンガ形式でご紹介してみます。
<おとうさん、死んじゃだめ>
<なくなった>
<夫婦の死生観>
家族と「生死」にかかわることを話すというのは、自分を省みても、なかなかハードルが高いことに感じられます。それが白川家でカジュアルに話題にのぼっているように見えるのは、お遍路さんが日々やってくるお寺に暮らしていること、仏教、弘法大師、祈り、そういうものが常に身近にある環境ならではのように感じます。
本書は、そういう「生死」のことを含め、私たちが本当は日々の中で感じているのにうまく言葉にできなかったり、フタをしたり、鈍感になったりしてしまっている部分を、じんわりと温めてくれるような、そんな一冊になっています。
最後に、奥様と二人の娘さんによる、「家族から見た「白川密成」、実はこんな人! ―あかね、おと、とも、女子だけ座談会―」をお届けします。
あかね(妻、以下「あ」)「みんなー! 密成さんて、どんな人やろか?」
おと(長女、以下「お」)「お母さんにめっちゃサービスする!」
あ「そうかな? 気づかんかったわ。」
お「食べ物の好き嫌いがない!」
あ「すばらしいことやわ! 見習わなあかん。私らは肉が好きやけど、お父さんは魚が大好きやな。家ではめったに魚料理が出ないからかわいそうやな。」
全員「あっはっは!(なぜか爆笑)」
お「たまに変な声が出る!」
とも(次女、以下「と」)「歌いながら階段を上ってくる!」
あ「しかも、声がデカイわ。ええ声なんやけど、ちょっとオンチや。」
お&と「マッサージをしてくれる!」
あ「お! 意見が一致してますなぁ。毎晩、寝るときにマッサージしてもらってるもんな。ええなぁ。」
お「心配ごとが多い!」
あ「確かに~。なぜかいつも、何かを心配してはるな。疲れへんのやろか?」
お「トイレの電気の消し忘れが多い!」
あ「そうそう! 考え事してることが多いからかもしれんな。しょっちゅう電気ついてるわ。あれはアカン。」
と「マッサージをしてくれる!」
あ&お「それさっき言うたし。」
お「ものまねをする!」
あ「しかもそこそこ似てる時があるな。「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」に出たらいいと思うわ。」
お「部屋が散らかってる!messy table!」
あ「わお。急に英語。それはちょっとヒミツにしてあげたほうがええかも。恥ずかしいことやん。」
と「マッサージをしてくれる!」
あ&お「また言うてるー。」
あ「他に無いんかいな?ともさんにとってのお父さんは、マッサージをしてくれる人なんか?」
と「うん!」
あ&お「・・・。それだけ?(苦笑)」
(了)
編集部からのお知らせ
白川密成さんのトークイベントが開催されます。
■2020年2月22日(土)東京・渋谷
「本屋さん、あつまる。」たのしい本屋さんが渋谷PARCOにやってきた!
に、「ミシマ社の本屋さん」が出店。白川密成さんによる30分ミニトークを開催します!
日程:2月22日(土)
場所:渋谷PARCO 8F ほぼ日曜日
① 白川密成さん×河野通和さん(「ほぼ日の学校」学校長)
13:00~13:30
② 白川密成さん×高橋久美子さん(作家・作詞家。『今夜 凶暴だから わたし』著者)
16:00~16:30
※いずれもお申込み不要、観覧フリーです。
※トーク終了後、サイン会予定です。
※22日(土)トーク以外の時間帯で、「坊さんの3分人生相談」も実施予定です。
(詳細は後日ミシマ社Twitterなどでお知らせいたします!)